「本当に死ぬぞ」と言われても諦められない熊狩り
──シーズン2では“狩りシリーズ”の新作「東野、カラスを食う」も展開されています。
東野さんのご希望は熊だったんですが、全国のハンターの方に話を聞いたら「本当に死ぬぞ」「芸人風情がナメんなよ」というまっとうなアドバイスをいただき、今回は断念しました……。結局カラスの企画になったんですが、東野さんが命と本気で向き合う表情を映せたし、それは「カリギュラ」以外では見られないものだと胸を張って言えます。あと、この企画でわかったことがあって……カラスってめっちゃおいしいんですよ(笑)。10年後、20年後にはカラスが高級料理屋に並ぶんじゃないかと思うくらいの味でした。でもやっぱり最終的には「東野、熊を狩る」をやりたい! 本気で危ないんですけど、熊を1人の芸人が退治している映像を撮りたいという思いが恐怖を上回っています。最近は本やネットで熊のことを調べまくって、次こそはと照準を絞っています! でも僕より、東野さんのほうがやる気がみなぎってますよ!
──すごい情熱ですね(笑)。実現に期待しています。
“狩りシリーズ”とは全然違うおバカな企画として、芸人たちが嫁の下着を盗む「家庭内下着泥棒グランプリ」もあります。かまいたち山内くんは嫁のお母さんも現場にいたので難易度が高くなってしまって、気をそらすために嫁のおっぱいを揉んでました。今度は芸人さんが嫁のおっぱいをいかにスリリングな状況で揉めるかっていう「痴漢グランプリ」もやろうと思ってます(笑)。あとシーズン2で注目してほしいのは、芸人さんのお父さんに仕掛け人の若い女の子が迫ってキスしようとする「私の父は大丈夫、ドキドキ浮(うわ)キッス」。これは不倫や浮気は男が元気な証拠なんじゃないかとの思いから始まっていて、決して夫婦を別れさせようというものではありません。お父さんは男として再燃して、お母さんは嫉妬もあるでしょうから、逆に夫婦愛が深まる「夫婦愛再確認企画」だと思っています。お父さんたちの“心”と“唇”が動く瞬間をぜひ見てみてください!(笑)
お蔵入りになった瀬戸内海横断コンテスト
──「カリギュラ」にも攻めすぎてボツになった企画はあるんですか?
命の危険があってはいけないのでシミュレーションは入念に重ねていて、その結果、お蔵入りになる企画はあります。松山刑務所から脱走した受刑者が瀬戸内海を泳いで逃げたというニュースがあったとき、その場所で「瀬戸内海横断コンテスト」をやろうって話が出たんですけど、現地の人に「サメが出ますよ」と言われてさすがにストップをかけました。ちなみに男たちが肛門にバイブを入れてぶらり旅をする企画があります。もちろん僕もシミュレーションで肛門にバイブを入れて「よし、いける!」と動いたんですが、今度は参加してくれる芸人さんを集めるのに相当苦労しました(笑)。
──強烈なロケになりそうですね(笑)。
やっぱり「ここでしか見られない」というものを作っていくべきだと思っています。「地上波で見られない」を意識していると思われがちなんですが、そんなことはなくて、ネットと地上波それぞれの形態にうまくハマった面白いものをどんどん作っていきたいです。
──地上波の番組にもネット配信番組にもそれぞれの面白さがあるということですね。
はい。「カリギュラ」のシーズン1とシーズン2の間に、地上波にも大きな変化がありました。僕も好きだった「とんねるずのみなさんのおかげでした」「めちゃ×2イケてるッ!」(共にフジテレビ系)が終わったことは、特に衝撃的な出来事でした。そういった地上波のバラエティへの思いも「カリギュラ」シーズン2に天然で入ってしまっているかもしれません。これは僕のリアルです(笑)。
- 「今田×東野のカリギュラ」特集
- 「今田×東野のカリギュラ」
シーズン1徹底解説 - ニューヨーク&鬼越トマホークの
全話視聴合宿 -
今田耕司&東野幸治、
番組総合演出が語る「カリギュラ」