「今田×東野のカリギュラ」シーズン1徹底解説  闇に葬り去られた企画書はいかに生まれ変わったか

お色気企画は最高

──さまざまなタイプの“尻軽女性”が出てくる「教えてシリガール」など、お色気企画はいかがでしたか?

「教えてシリガール」より。

一同 最高ですね。

坂井 ずっと「オレオレ詐欺」や「鹿を狩る」だと重たくなってくるから、たまに挟まれるシリガールがちょうどいいんです。しかも僕らくらいになると「こいつは本物の尻軽なのか、ニセモノの尻軽なのか」って推理する1個先の楽しみ方ができるんですよ。

──確かに合宿中、皆さんが「このエピソードは本当か嘘か」みたいな話で盛り上がっていました。

坂井 やっぱり“職業尻軽”はよくないね。お笑い業界だとアントニーと行雄ちゃんは“職業ハーフタレント”。嘘のハーフエピソードを共有してテレビに出てるから、そこに「裏切られてるな」っていう失望や戸惑いを感じちゃう。

金ちゃん 勝手なこと言うなよ!

鬼越トマホーク坂井

坂井 ヤリマンといっても結局イケメンとか金持ちが好きっていう奴ばかりでしょ! ここにいる俺ら4人と全員ヤレる女が真のヤリマンなんですよ! 屋敷とだけセックスできますなんて奴はヤリマンじゃない! 最近は配信番組も増えてきたせいか「ヤリマンです」って言ってメディアに出ようとする女が増えてるんです。それで今度は「嘘ついてました。ごめんなさい」って「しくじり先生」に出る。負の連鎖だよ。

屋敷 “職業尻軽”は「しくじり先生」出られへんやろ(笑)。

──白熱してますね(笑)。

嶋佐 「教えてシリガール」は男で集まって観るとこうやって白熱しちゃうんです。これから観る人も、出てくるシリガールが本物なのか偽物なのかを見抜いてほしい(笑)。

坂井 そういった意味でも「シリガール」を含め、「カリギュラ」は1話から順番に観てほしいです。

鬼越トマホーク金ちゃん

金ちゃん もういいよ、それ!

坂井 昔、俺は「SLAM DUNK」を31巻から読んでしまうという過ちを犯したから。

金ちゃん それは絶対ダメだよ! 誰が山王戦から読んで楽しめるんだよ。それに比べれば「カリギュラ」は単発でも全然楽しめるから(笑)。

──ほかのお色気系だと「夜の嬢王は誰だ!? 芸人の嫁 指名ダービー」がありました。芸人の妻たちが風俗嬢になりきって写真撮影をして、実際の風俗店で誰が早く指名されるかを競う企画です。

屋敷 これもめちゃくちゃ面白かったです。ドキドキしました。普通だったら、どの写真が一番いいかを街頭インタビューで聞きそうなところを、ホンマの風俗のお客さんに選ばせるのがよかった。

金ちゃん 今からひとヌキしようと思ってる人の本気のチョイスだから面白い。「本当にこの人が出てくる」と思って選んでるわけだから。

「夜の嬢王は誰だ!? 芸人の嫁 指名ダービー」より。

坂井 俺は「羨ましいな」「こんなにかわいい人と結婚できていいな」って思いながら観てた。

金ちゃん バンビーノ藤田さんの嫁の「夫を売れさせるためにがんばります」みたいなのはグッとくるよね。結婚するならこういう嫁がいいなあ。

嶋佐 流れ星・瀧上さんの嫁もノリノリで、素直に「エッロ!」って思っちゃった。

坂井 ムラムラしちゃって、ロケで使われた風俗店に行きたくなった。狩りシリーズを重い気持ちで観ていても、最後のジビエ料理のシーンでお腹が空いてくるけど、そこが人間のすごいところだなって。「芸人の嫁 指名ダービー」観たら風俗に行きたくなるし、「お鳴らし」観たらオナラしたくなる。

金ちゃん オナラは本当にしてただろ。

坂井 あと「AD藤原、女を狩る」っていうADが女性をナンパする企画を観たときに、羨ましいなって思った。「電車男」じゃないけど、応援される童貞ってカッコいい。それに比べて最近の俺らは女から逃げすぎだなって。我々レベルでも昔はナンパしてたじゃない。

嶋佐 確かに。昔は金ちゃんと相席屋行ったもんな(笑)。

坂井 「カリギュラ」を観ていると、いろいろな衝動が駆り立てられる。

金ちゃん そういう意味で“駆りギュラ”なんじゃない?

坂井 ……なんだ急に? 今度はオメエがまとめようとしてんじゃねえか!

“よしもとの宝”が見せた技

──芸人たちが考案したドッキリを自分に仕掛ける「自作自演やらせドッキリ」はいかがでしたか?

ニューヨーク屋敷

屋敷 めっちゃ面白かったです。粗いドッキリへの皮肉でもあるのかなって思いました。「演者は気付いてますよ」っていう。

金ちゃん 今田さんがお色気ドッキリに5連続で引っかかる回が最高だった。シーズン1の最後のエピソードがこれなんだけど、エロで締めくくるんだっていう(笑)。

坂井 改めて「今田さんはよしもとの宝だな」って思ったよ。ドッキリに持っていくまでの演技やリアクション、すべてが勉強になった。

屋敷 ほかの人はいろいろなドッキリを自分に仕掛けて最後にまとめて「ドッキリでした!」ってネタバラシをするけど、今田さんは1個1個に「ドッキリでした」があったから、短編集みたいになっていてより飽きずに楽しめた気がする。「こういうのもベテランならではの技なのかな」とか思いながら観てた。

──「自作自演やらせドッキリ」に限らず、皆さんが「カリギュラ」で何かを好きにやっていいことになったら、どんなことをしたいですか?

ニューヨーク

嶋佐 有名人とキスしてみたいです。まあまあ売れてるアイドルとか。本当に。

金ちゃん いや「本当に」じゃなくて。全然面白くねえだろ。別に禁止もされてねえし。

屋敷 ええやん、キス。自分がやるんやったらキスやろ。

金ちゃん そんな心構えじゃ「カリギュラ」は出られないから!

坂井 俺は金ちゃんと「脱獄できるか」「国会議事堂に忍び込めるか」みたいな企画をしたい。あとは芸人10人くらいで吉本興業の本社に突撃して、爆弾的なものを社長室の前に設置できるか。「日本の警備員は給料泥棒じゃないのか?」っていう疑問を検証する、東京オリンピックに向けたいい企画だと思うけど。

嶋佐 絶対できるだろ。吉本本社の警備員、おじいちゃんばっかりだぞ。

屋敷 守られへんかったときに訴訟とかなるんちゃう?(笑)

金ちゃん 師匠からどれくらい金をパクれるかとか、そこらへんでいいんじゃない?

坂井 あとは下着泥棒できるか。

──下着泥棒の企画はシーズン2であるそうです。芸人さんたちが家庭内で奥さんの下着を泥棒できるかという。

坂井 そうなんですか! やっぱり俺、いい線いってるわ!


2018年8月31日更新