お笑いナタリー Power Push - バナナマン
等身大になってきた
前菜のはずがけっこうヘビーになっちゃった
設楽 これは音を作るまでに時間がかかったので、日村さんは先に声だけは録ってたけど直前までどういうネタなのかわからなかったと思います。
日村 うん。わかんなかったね。
──では日村さんの顔や動きは台本に沿ってというよりは、実際に音とあわせながら作っていったんでしょうか。
設楽 はい。「もっとやっていいんじゃない?」って日に日に激しくなっていったよね。
日村 そうそう。これは本当にギリギリだったんです。最初、顔や動きは何にもやらないくらいでいいのかなって思っていたんですが、いざやってみると違って。どんどん動きを足していきました。
設楽 昔やった「ブルーフォー・ブラッフォー・ガングリフォン」っていうネタもそうなんですけど、音にあわせるネタってライブではウケづらいんです。でも映像で観ると意外と面白くて。難しいところです。
──1本目のネタは毎回、「1本目」として作るんですか?
設楽 そうですね。1本目とラスネタは完全にここでやるっていう構成のもとで作ります。
──最初にこういうチャレンジングなネタを持ってくることに不安はありませんでしたか?
設楽 1本目はいつも挨拶代わりというか、前菜的なイメージでやるんですが、けっこうヘビーになっちゃったなとは思いました。
ほとんどラジオのノリ
設楽 これは、ずいぶん前から「仮装するならどうする?」ってラジオとかで話していたのが元で、普段の俺らに近い会話のコントです。
日村 よく「こういう謎のパーティあんじゃねえの?」っていう話もしてたよね。ほとんどラジオのノリです。
──映像特典の「仮装体操」では、コントの中に出てきた仮装を実際に日村さんが披露しています。一番気に入っている仮装はどれですか?
設楽 意外とジェームズ・ディーンが面白かった。ただのジーパン、Tシャツで、ちょっとリーゼントにしているだけなのに(笑)。
日村 だんだんそういうのが面白くなってくるよね。
設楽 全然似てないしね。あと布団で簀巻きになった日村さん(ちくわぶの仮装)が蹴られてるのを、うちの子供が超笑ってました。痛めつけられてるのが面白かったみたいで。
日村 やべえよ! あれヒザ入ってるからね?
──ちゃんと設楽さんの血を引いていますね。
日村 そこはしっかり設楽統イズムを受け継いでます(笑)。
日村が「やろうよ!」と大プッシュ
設楽 日村さんの大プッシュがあってやることになったネタです。当初やる予定だったネタを1本やめたときに、尺は足りていたから入れなくてもよかったんですが、「一応こういうのもあるよ」って見せたら日村さんが「やろうよ!」と。あんまりやったことがないタイプのネタなんですけど。
日村 練習で1回ちょっとあわせたら、えらいハマっちゃって。「果たしてこの曲でいいのか」みたいな議論もあったんですけど、結局この曲なんですよね!
──曲が終わるのを待っているときの日村さんの顔が最高でした。
日村 「何やってんのこれ?」っていうね。それがすっごい面白くて。
設楽 この2人の登場人物はテンションが違うだけで、どっちが悪いっていうことでもないんでしょうね。
──設楽さんのオチゼリフも衝撃でした。あの言い方は、いろいろ試せる分、決めるのに迷ったんじゃないかなと思ったのですが。
設楽 あれはでも、最初からあの言い方でした。
日村 なかなか難しいですよ。あの一言を最後に言うって。
「おかしいよな」と思ったことの寄せ集め
設楽 このネタも俺らにしては珍しい形ですね。2人のやり取りが唐突だし不条理。俺らはお話があるネタをやるから、不条理のネタって納得がいかないんです。
──普段書かないタイプのネタを作ろうと思ったいきさつは?
設楽 実は、今思い返せばこのネタ、俺が普段テレビを観たり体験したりした中で「ちょっとおかしいよな」と思ったことの寄せ集めなんですよね。だから意図的にそうしたわけではなくて、バラバラのパーツを1つのコントに詰め込んだからそうなりました。最初はもっと長かったんですが、核の部分だけ見せようと思って刈り込んじゃったっていうのもあって、脈絡がなくてやりづらいネタでした。
日村 覚えにくいんだよね。
設楽 あと発想の根底に負の感情があるから、人を嫌な見方しているようなワードもけっこう入っていて。どうかなーと思っていたんですが、映像で観たら今回のDVDの中では一番面白いと思いました。ビジュアル的にも派手ですし。
──両方のキャラクターとも斬新な髪型とファッションです。
日村 俺がやっているキャラクターはもう、いわゆる世界的デザイナーの雰囲気ですよね。
設楽 俺のは、デザイナー見習いの男なんですけど、“行き過ぎたオダギリジョー”みたいなイメージです。
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収録内容
本編
- Haraguro no Namaiki
- cuckoo costume party
- karaoke
- panic Attack
- 赤えんぴつ
- The pitiful two in the Philippines
映像特典
- ゲーム
- クシャミでカップ焼きそばは眉間につくのか?
- パーカー
- 仮装体操
発売記念イベント開催!
日時:2017年2月18日(土)13:00~
会場:東京・タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
イベント参加券はタワーレコード渋谷店または新宿店の店頭で「bananaman live 腹黒の生意気」を予約および購入した人に先着で配布。参加者にはオリジナルクリアファイルをプレゼント。
※参加券は配布終了
バナナマン
左 / 設楽統(シタラオサム)
生年月日:1973年4月23日
出身地:埼玉県
所属:ホリプロコム
右 / 日村勇紀(ヒムラユウキ)
生年月日:1972年5月14日
出身地:神奈川県
所属:ホリプロコム