お笑いナタリー PowerPush - バナナマン
最新単独ライブ「Love is Gold」徹底解剖
LOVED ONE
田舎町の定食屋にやってきた男(設楽)と、定食屋の主人(日村)のなにげない会話から、ある女性の存在が浮かび上がる。やがて恋愛とお金、さらに田舎町の奇祭が複雑に絡み合った騒動に発展し……。
設楽 このネタは、ちょっとしたやり取りが寅さんの中に出てくるようなやり取りだったりするんです。
日村 そういうのは昔よりも増えてきた気がする。
設楽 うん。歳取ったからかな。
──物語の設定も40代ならではという印象を受けました。
設楽 俺らも年齢に合ったネタをやる感じになってるから。前は離婚してる奴の話とかって、あんまりやらなかった。
日村 確かに。
設楽 誰かのことを好きで付き合うかどうかっていうところまでだったんですけど、今回はもう飛び越えて、結婚してたけど離婚したんだ、っていう話をするようになりましたね。
──リアルな日常をコントにする難しさはどんなところにありますか?
設楽 圧倒的に時間が短いことですね。ひととおりの説明も必要だし、なおかつ話を転がしてまとめるとなると、20分ってネタとしては長いけど、普通のお話としては短いんですよね。だから作るのは面倒臭いですよ。辻褄合わせてとか……。
日村 やっぱ、納得しなきゃいけないですもんね。
設楽 そうそう。ちゃんとしたお話にしないといけないから。
あの映像はわりと発明だと思うんだよね
──映像特典も面白かったです。「50音ゲーム」のようなゲームは誰が考えるんですか?
設楽 これとかは日村さんじゃなかったっけ。
日村 いや、50音ゲームは遊んでるだけのやつだから。誰が持ち込んだとか、そういう話じゃないよね。昔からやってるもん。
設楽 そっか、これは昔からやってるね。もう本当、19、20の頃から。
──そうなんですね(笑)。
設楽 映像特典って、ライブに来た人は幕間に見てるんですけど、こういうのも作るの大変なんです。同じくらい考えなきゃいけないから。だから、みんなで面白そうな案をバーッと出しあって。それこそ稽古場で遊んでるときのリアクションとか。
日村 今回の「ノーリアクション日村」は面白すぎた。何をやられてもリアクションしないっていう企画なんですけど、服引っ張るのはなんかもう面白くなっちゃった(笑)。
設楽 あれはもう耐えられなかった。
日村 耐えられなかった。いやもう面白すぎて。
設楽 「ネクタイ芯抜き講座」とかも、ラジオとかで日村さんが話してて、何それってなって、じゃあ映像にしよう、って。
日村 これ面白いよね。
設楽 昔おぎやはぎとやった「教え」(BS日テレで2003年10月から2004年3月まで放送されていた「epoch TV square『教え』」)のやり方をハメたり、わりといろんなところから発想をくっつけて作った映像ですね。
日村 そうだねぇ。
設楽 (DVDのパッケージを見ながら)この「アダ名」って映像どういうんだっけ?
──これまでたくさん日村さんにアダ名を付けてきた設楽さんが、どれか1つだけ選ぶとしたら何? っていう。
日村 ああーー!(笑)
設楽 こういうのは普段からの会話ですよね。
日村 ラジオでしゃべったりとか、本当普段しゃべってるようなのを、まんまやって面白かったっていう。
設楽 で、あの映像はわりと発明だと思うんだよね。しゃべったことを文字に起こして……。
日村 あれは良いよ。画面に文字が出るって、なんで面白いんだろうね?
設楽 よりバカっぽくなるんじゃない?
日村 あぁ~。
設楽 でも、あの文字の出し方もオークラ(放送作家。「3人目のバナナマン」と呼ばれるほど2人と結びつきが深い)がうまいこと考えたんだよ。なんか面白い出し方なんだよね。今はいろんな人に頼んでるけど、あれをやり始めた当時はオークラと3人でやってたから。そんな手作りな感じから始まったからいいんだと思う。
日村 うんうん。
設楽 最初からプロの人に頼んで、きっちりテレビみたいに編集しちゃってたら、たぶん面白くならなかったんだろうね、あれ。
日村 うん、ちょっと出し方が違うんだよね。
2015年の抱負は現状維持
──最後に、DVDのお話からちょっと離れて、2015年の抱負を聞かせてもらえればと。
設楽 毎年言ってるんですけど、現状維持で(笑)。
日村 うん(笑)。
設楽 それに尽きるんですけどね。
日村 でも難しいんですよ、現状維持ってのは。
設楽 何ですかねー。何もないなあ。日々追われてる感じがしますから。
──燃え尽き症候群みたいなことにはなってないですか?
日村 全然ならないです。
──やりたいことが全部叶ってしまったっていう。
設楽 いやいや、そういうことじゃなくて、昔からこんな感じっていうか。
日村 でも、あれはやりたいね。車で全国ツアー。楽しかったねー、あれ。
設楽 ああー、昔やったやつね。
日村 10年くらい前ですけどね、やったの。楽しかったんですよね。俺、運転好きだから。
設楽 そうね。
日村 ああいうの、今はなかなかやれない。
設楽 これは無理だけど、っていうのだったら、赤えんぴつにはいっぱい曲があるから、いろんなミュージシャンにトリビュートアルバムを作ってもらうとか。2枚組にして、1枚は俺らが歌うの。
──すごく欲しいです!
日村 ああ、いいねえ。
設楽 そういうの権利の関係で絶対できないんだろうけど。
日村 (森山)直太朗くんが歌ってくれたり、星野源くんが歌ってくれたり。
設楽 (椎名)林檎ちゃんとか。
日村 もし実現できたら、こんな素敵なことはないねー。
- DVD「bananaman live Love is Gold」2014年12月17日発売 / 2015年1月14日発売 / 4104円 / ホリプロ / HPCG-0011 / Amazon.co.jp
- DVD「bananaman live Love is Gold」
収録内容
本編:CRAZY for YOU / wish / the Supernatural / AKEMI / 赤えんぴつ / LOVED ONE
映像特典:50音ゲーム / ノーリアクション日村 / 日村勇紀の「ネクタイ芯抜き講座」/ アダ名
DVD発売記念イベントも!
日時:2015年1月17日(土)13:00~
会場:東京・タワーレコード渋谷店 B1F CUTUP STUDIO
参加方法:タワーレコード渋谷店および新宿店にてDVD「bananaman live Love is Gold」を予約または購入すると、先着で整理番号付イベント参加券が配布される。
バナナマン
左 / 日村勇紀(ヒムラユウキ)
生年月日:1972年5月14日
出身地:神奈川県
所属:ホリプロコム
右 / 設楽統(シタラオサム)
生年月日:1973年4月23日
出身地:埼玉県
所属:ホリプロコム