ナタリー PowerPush - バナナマン

DVD「emerald music」完成 2人が語る最新単独ライブ

年を追うごとに活動の場を拡大させながら、毎年夏には必ず単独ライブを開催しているバナナマン。今年2011年8月には六本木・俳優座劇場で最新コントライブ「bananaman live emerald music」を開催し、4日間にわたって会場を大きく沸かせた。

このたび、この「emerald music」3日目の公演を収録したDVDが完成。本作では、上演された6本の新作コントはもちろん、幕間のVTRも余すところなく楽しめる。「キラキラした一瞬」がテーマだったと設楽が語るこのライブの舞台裏を中心に、2人に話を聞いた。

取材・文/遠藤敏文 撮影/中西求

「キラキラした一瞬」がテーマ

──前回のライブタイトル「DIAMOND SNAP」の次が「emerald music」ということで、宝石シリーズですね。

設楽統 宝石シリーズです。誕生石なんですよ。僕は4月生まれだからダイヤモンドで、日村さんが5月だからエメラルド。

日村勇紀 うん。

設楽 だから基本は宝石シリーズは2つなんだけど、次はどうなるかですね。

──誕生石以外にタイトルに秘められたテーマはありますか?

インタビュー風景

設楽 わりと「キラキラした一瞬」っていうのをテーマにしました。でもそれは毎回どの単独ライブもそうなんですけど。1カ所キラッと光るところを切り取って見せるイメージですね。

──そこを宝石にかけていると。

設楽 まあまあ、なんとなく思ってるだけですけど。

──いま、お2人は毎日テレビやラジオに出ている状況で、単独ライブを毎年行うのはスケジュール的にも非常に難しいのでは?

設楽 そうなんですよ。なんか……大変なんですよねえ(笑)。でも、やめちゃうと「ああ、やめちゃったんだ」って言われるから。

日村 それはやだね。

設楽 実際やったらやったで楽しいから。

日村 そう。やってる間、すごく楽しいんですよ。

──レギュラー番組がどんどん増えていくと、自分たちの中で面白いと思うことが番組で実現できてしまって、ネタにまでしなくても満足してしまうことってありませんか?

設楽 それはあるかもしれませんね。

日村 うん。

設楽 でも、番組でやって発展したからネタに作り替えるっていうのも最近やるようになってきたんで。

日村 だから僕らのことを好きで、「バナナ炎」(TOKYO MXほか)とかを見てくれてる人がライブやDVDを見てくれると、「『バナナ炎』のあれだな」とかわかると思います。

もうなにも覚えられない

──今回の台本は、どれくらいの時期にできあがりましたか?

設楽 けっこう早かったんですよ。ただ、余裕をこいちゃった。

日村 そうそうそう。台本は全然早かった。例年に比べて一番早かったくらい。

設楽 忙しいっていうのを見越そうと。毎回間に合わないから、ちゃんと計画立ててやろうみたいなノリで初めて、わりとできたんだよね。

日村 初日の一週間前にはたぶん全部あったもん。

設楽 こんなことないよね。

日村 ない。

設楽 ただ、そこがまたね。「できてるんだから大丈夫だ」みたいな余裕が出ちゃって。

日村 そう!「2日ありゃ覚えられる」みたいな。あれなんだろうね? 2日で覚えられるわけないのにさ。

インタビュー風景

設楽 ほんとに2日前にやったら覚えられなくて。前日の夜中の2時とか3時くらいかな、「1本やめよう」って。「覚えきれない」って言って。

──ここに入らなかったネタがあるんですね。

設楽 尺を計ってみたら、けっこう長くなっちゃったのもあるんですけど。それをやめることによって、あと3本くらいを覚えることに集中できるぞって。

日村 そう、それはあった。

設楽 そこでもう「やめだ!」って。もうだからけっこうギリギリで構成を変えました。

──セリフを覚える能力に衰えを感じたことってありますか?

設楽 あります。

日村 あります。

設楽 今回特にそれを感じたよね。

日村 全然覚えらんない。

設楽 もうなにも覚えられないよね。

日村 うふふふふ(笑)。

──セリフも長いですもんね。

設楽 長くても覚えやすいものは、頭に入ることは入るんですよ。入らないのは短くても入らないんです。

日村 入んない、入んない。「毎回そのセリフ言わないね」とか。覚えられないんですよね。

設楽 カットしたやつは覚えづらいやつなんで。

──セリフを覚えづらいのはどんなコントなんですか?

設楽 本当に機械的な、セリフ同士に全然繋がりがないものとかは、「いっぱい番号覚えろ」って言われても覚えられないのと一緒で難しいです。逆にお話の流れができているものは覚えやすいですね。

DVD「bananaman live emerald music」 / 2011年12月14日発売 / 3990円(税込) / 発売元:ホリプロ / 販売元:ポリドール映像販売会社 / POBD-60413

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収録内容
  1. Disappointed
  2. ぬるぬる
  3. Emerald lizard & salamander
  4. Ashamed
  5. 赤えんぴつ
  6. Irritating man

収録時間:本編約140分

映像特典:コントの合間に上映された幕間映像を4本収録

初回プレス分:「日村・設楽 金のTシャツ」が当たる応募ハガキ封入(公演中に販売していたTシャツの別バージョン)

バナナマン

バナナマン

左/設楽統(したらおさむ)
生年月日:1973年4月23日
出身地:埼玉県

右/日村勇紀(ひむらゆうき)
生年月日:1972年5月14日
出身地:神奈川県

所属:ホリプロコム