本日3月27日、「第5回沖縄国際映画祭」シアター3にて、「日本のコメディ」「世界のコメディ」部門「バリ島珍道中」を上映。MC
「日本のコメディ」「世界のコメディ」部門は、「オレたちひょうきん族」「笑っていいとも!」などの人気番組を手がけた高平が映画を選定。数多くの喜劇人と交流を持ってきた高平が選んだ魅力的な映画とそれらにまつわる貴重なエピソードを一緒に味わうことができるプロジェクトとなっている。
オープニングトークでは、「沖縄と東京の行ったり来たり。今日も朝6時に戻ってきた」と多忙な麒麟。しかし「普段いかない店や、普段一緒に行かない先輩とごはんに行けたり」と楽しそうな様子で、「みんなホテル一緒なので、4人くらいで出かけたら20人くらいで帰ってきたり」とエピソードを語りながら、「僕らステーキ屋の周りをそれぞれ別の先輩とうろうろしてて。すれ違ったとき恥ずかしかった」と2人で笑いあった。
映画については、「大どんでん返しのあるようなサスペンス系が好き」と川島。田村は「暗いのが好きですね」と語り、川島が「肌がですか? 『ブッシュマン』とか?」とボケると会場も爆笑していた。田村はツッコみながらも「悲しいエンディングやバッドエンディングが好きなんですよ。心に秘めた闇があるんでしょうね」と自分でも苦笑する。
今回の映画は、ビング・クロスビー、ボブ・ホープ出演の1952年の作品。高平は、この映画の魅力について「アメリカの喜劇映画の系譜を考えると、無声のときはチャップリンやバスター・キートン。声が出るようになってからは、マルクス・ブラザースとか軽口で毒舌なものが。その後出てきたのがダニー・ケイとボブ・ホープ。彼らが戦後の日本のコメディアンにものすごい影響を与えた」と説明した。
この珍道中シリーズが与えた影響の1つに「てなもんや三度笠」を挙げると、麒麟と阿国は「へえー!」とビックリ。「日本のコメディの礎なんですね」と川島は感嘆していた。さらに、「ボブは映画の規則を破る人。徹底した身内オチや、エンドロールを手でどけたりとか」という話に田村が「手塚治虫先生的ですね」というと、高平は「そうそう。手塚さんも映画の影響を受けてる。そういう目で見たらすごく価値がある」と指摘。「君たちがやってる漫才だってルールぶっ壊していくじゃない。それが面白い。それで80年代からどんどん漫才が面白くなってきた」と語った。
また、その手法を良く使うウディ・アレンが最も敬愛するコメディアンもボブ・ホープという話も。「それくらいアメリカのコメディアンの神様みたいな人。チャップリンだと思うでしょ。チャップリンは涙に行っちゃったらかそうでもない」と言うと、「この映画はどこにも涙がない」「本物のコメディなんですね」と3人は納得。最後に高平から「不思議なギャグがいっぱいあります。それから、もう終わりだってところに来てからの楽屋オチも楽しんで」とメッセージ。麒麟も「勉強になりました」と喜んだ。
明日は高平のほか山本晋也監督も迎え、ザ・プラン9・なだぎ武をゲストに「幕末太陽傳」と「ハリーの災難」、パンクブーブーをゲストに「豚と軍艦」の上映とトークショーを行う予定。詳しくはオフィシャルサイトにて確認を。
※文中にて「高平哲郎」と表記していますが、「高」の字は「はしご高」が正式表記となります。
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