NSC 1期生の日々を綴った小説「ノーブランド」発売

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吉本興業の芸人養成所NSC(吉本総合芸能学院)1期生で放送作家の前田政二による小説デビュー作「ノーブランド」が本日8月8日に発売された。

前田政二の小説デビュー作「ノーブランド」表紙(帯なし)。

前田政二の小説デビュー作「ノーブランド」表紙(帯なし)。

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本書は、NSC同期生で親友のダウンタウンハイヒールトミーズらと過ごした日々を前田が綴った青春自伝小説。執筆のきっかけについて、前田は「NSCに入学して1年数カ月の間にいろんな出来事があった。今年2012年にNSC設立30周年を迎えるにあたって、それを本にしようと2年前に思いつき、吉本興業の現社長・大崎(洋)さんに相談したところ、“再来年は吉本の100周年でもあるから、ぜひやってくれ。お前にしか書けないことがある”と後押しされた」と語っている。

物語のはじまりは1982年。当時はお笑い芸人になるためには師匠に弟子入りするのが当たり前だったが、NSC設立を機に、師匠を持たない“ノーブランド”芸人が誕生していった。前田はNSC在学中に漫才コンビ「銀次・政二」を結成。ライバルと競い合い、励まし合いながら芸人として成長していく。

本書の中には、レギュラー番組がなく、アルバイトでギリギリの生活をしていた頃のダウンタウンの様子など、同期かつ親友でなければ描くことができないようなエピソードが次々に登場。先輩芸人から受けたいじめなども赤裸々に描写されている。

笑いの歴史を変えた8人の若者の奮闘を描いた前田は、「こんな苦労があっていまのNSCがあるんだということを後輩芸人たちに伝えたい」と語った。NSC誕生というお笑い界の歴史でも重要な場面の舞台裏が事細かに描かれている本書。お笑い好きはぜひ手にしよう。

前田政二コメント

──具体的な細かい描写に溢れた小説だと思いました。どうやって当時のことを思い出したんでしょうか?

僕は、みんながビックリするほど記憶力がいいんです。NSCの合格通知や、当時の「マンスリーよしもと」、NSCライブのチラシ、NHKのコンテストのチラシなど、いろんな資料が手元に残っていて、物持ちがよかったのも本を書くうえで役立ちました。

──ダウンタウンさんが「読まないでほしい」と思うような話もたくさん載っていますね。

これくらいなら大丈夫です(笑)。もっと書けないこともいっぱいありますから。

──本書の中で、最も気に入っているエピソードは?

ダウンタウンと「どちらかが先に売れたとき、収入の10分の1をおごろう」っていう約束を交わしたときのエピソードです。そのお金、まだもらっていないんですけど、ダウンタウンだったらひとり5億円ずつもらってもたりないくらいです(笑)。

──今後実現させたいことは?

お笑いの歴史の中にNSCがポンっと入ってきたことによって、いろいろなルールが変わったと思います。この本にはその頃のエピソードが凝縮されているので、小説に限らず、映画化やコミック化して、いろんな人に知ってもらえたらうれしいですね。

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