2012年3月12日に、DVD「落語研究会 五代目
発売日は、桂三枝が来2012年7月16日に“六代 桂文枝”を襲名することを記念し、五代目桂文枝の命日でもある3月12日に決定。会見には、五代目桂文枝の弟子である桂三枝、
三枝は、「今から30年前、40年前に演じたものも収録されていて、師匠が最も脂が乗った時期の頃です。師匠は、女性を演じるのが得意で色気のある噺家と言われていましたが、そういうところが鮮やかに出ていると思います。『口入』など、貴重な映像を見ていただいて、この名前を桂三枝が継ぐのかと思っていただければと思います」と挨拶。続けて、これだけ桂一門が揃った会見について「意外と初めてのことなんです。師匠のお葬式でも仕事で来れなかった弟子もいますし、紫綬褒章を受章されたパーティでもまだ入門していない弟子もいて、こうして楽しく集まるのは初めてですが、これからも楽しくやっていきたいと思います」と嬉しそうに語った。
また師匠についてのエピソードにも触れ、「師匠は入門したとき、玉出に住んでいらしたんですが、なんば花月での出番のときなど、ネタを繰りながら歩いて行っていたんです。『歩くとリズムがいいんや』とおっしゃっていて、そういう、リズムを大切にされていた方でした」と思い出話も。続いてきん枝も師匠について「僕が弟子入りした頃、『天神山』という落語を国立劇場でされたんですが、そこに桂文楽師匠、三遊亭円生師匠も出演されていて、楽屋にいらっしゃいました。僕は師匠は上方の四天王と呼ばれるくらいやから、偉い人なんだと思っていて、楽屋の真ん中につーっと入っていったんですが、師匠が『きん枝、こっちや』と言って、楽屋の隅で着替えられて。そのことがすごく印象に残っています。今、師匠と同じ年齢になって改めて、師匠のすごさを感じています」と感慨深い様子だった。
文珍は「このDVDは、柳家小三治さんなどが出られていた番組のもので、白井良寛さんという名ディレクターの目に留まった噺家が出られるということで、噺家にとっては1つのステイタスでした」と当時の状況を紹介。また「今日はこうして皆で集まったんですが、皆、五代目が好きで入門したというつながりのある一門です。7月の六代目襲名にあたっても、皆で一緒に頑張ろうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」と意気込みを見せた。
来年7月の襲名に向けての心境を尋ねられた三枝は、「文枝という名前は非常に大きく、プレッシャーもあります。師匠も、小文枝から文枝になかなかならず、弟子たちが『どうですか』と言い続けてやっと重い腰を上げられました。今はその気持ちもわかりますし、大きくのしかかってきます」と素直な気持ちを吐露。「書籍を発行するにあたって、弟弟子と話してきて、師匠のすごさを改めて思いました。私は六代目として、新しい落語を次の世代へとつなげて、切り開いていこうと思っています。襲名発表以降、ようやくそのことが見えてきて、気が楽になりました」と明かした。さらに創作落語についてもすでに構想があるとのことで、「今、ブラジルへ行ったときのことや、そのほかのことをモチーフに3、4ネタ作って、襲名のときにできたらいいなと思っています」と語った三枝。「襲名披露では、今までやってきたものと併せてやれたらと考えています。六代目の役割として、たくさんの人に落語の楽しさをわかってもらう、知ってもらうことだと考えておりますので、楽しい落語を作っていくことは続けていきたいと考えています」と決意を新たにした。
最後に三枝は「師匠が亡くなって、日が経つにつれてお世話になったなぁ、もう一度師匠に会いたいなぁと思うことが多くなりました。賑やかなことが大好きで、いつもニコニコしながらみんなの輪の中にいたので、みんなに支えてもらって頑張ってやっていく姿を師匠にどこかで見てもらいたいと思います」と師匠への思いを改めて語ると、続いてみな思い出話を披露。文福は「文枝一門が結束力が堅いのは、三枝兄さん、きん枝兄さん、文珍兄さんのおかげなんです。師匠はいつも弟子たちが集まったとき、『兄弟、仲良くせえよ』と言うのが口癖でした。それを今でも皆が守っていることを嬉しく思います」と語った。
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