さや香「M-1」3回目の決勝「この1年、丁寧にやってきた」

ABCテレビ・テレビ朝日系で12月24日（日）に「M-1グランプリ2023」決勝が生放送される。そのファイナリスト9組のコメントをお笑いナタリーで1組ずつ掲載中。本日は2017年、昨年2022年に続く3回目の決勝進出となる、さや香の話を届ける。

ファイナリストのコメントはいずれも12月7日の決勝進出発表から間もなく語られたもの。決勝には、カベポスター、くらげ、さや香、真空ジェシカ、ダンビラムーチョ、マユリカ、モグライダー、ヤーレンズ、令和ロマンと、当日敗者復活を勝ち上がる1組の計10組が登場する。

さや香 コメント

──「M-1グランプリ2023」決勝進出を決めた今の率直な気持ちをお聞かせください。

新山：ホンマにホッとしています。よっしゃあ！というよりは、ああよかったという感じですね。ここで負けていたら、「ああ、落ちたな」という感覚になってたと思うので、それを回避できてよかったという思いです。

石井：まったく同じですね。（ファイナリストの発表時は）もちろん決勝へ行くつもりで、呼ばれるつもりで立っていたんですけど、いろんなコンビが呼ばれていく中で、緊張感は上がり続けて、呼ばれたときには「よかった」とホッとしました。

新山：東京で新幹線に乗って、新大阪で財布をなくしたことに気づいて、東京駅に電話したら、「財布ありました」って言われたときの感覚とまったく一緒といいますか。耐えたぁ！という感じですね。

──今年の「M-1グランプリ」のキャッチコピーが「爆笑が、爆発する。」ですが、これまでの戦いを振り返り「爆発した」と感じる瞬間はありましたか？ あれば、教えてください。なければ、「爆発する」のに必要なものは何だと思いますか？

石井：僕は、大阪の森ノ宮よしもと漫才劇場の出番のときにネタをしている中で、気合が入りすぎてブラックアウトしかけたときですね。熱が入りすぎて、ウケるところでウケてないってなって焦って心臓がバクバクして、でもネタは最後までやって、周囲にはバレてないなって思ったときに、「あ、プロやな」って思いました。

──爆発するほど気合が入っていた？

石井：そうです。今ではその爆発も調整できるようになりました。

新山：昨年よりも今年の準決勝では、緊張は爆発していましたね。それもあって、ホッとしたところが大きいんです。全然ちゃいましたね、緊張が。昨年は負けてもしゃあないか、という気持ちが大きかったんですが、今年は負けたらヤバイと思っていました。

──「ファイナリストの中で自分たちが一番○○だ！」……「○○」に入るのは?

新山：身長差ですかね。ファイナリストの中では、M-1の優勝トロフィーにもっとも近い身長差です。今年でいうとダンビラムーチョさんも身長差ありますけど、大原さんが小さすぎて、トロフィーより身長差が開きすぎているんですよね。

──ほかのファイナリストの中で意識しているコンビは？ それはなぜ？

石井：真空ジェシカは同期で意識していますね。変なことをするので、出番があとになるのはイヤやな、とか。2017年はマヂカルラブリーさんのあとでイヤな思いをしたので。そういう意味では意識します。

新山：僕、カベポスターですかね。大阪に戻ったときにはカベポスターと仕事の取り合いになるので、意識しますね。永見が「探偵！ナイトスクープ」の探偵になったときは、よしもと漫才劇場の先輩たちもだいぶザワついていたので、その先輩たちの分も背負ってカベポスターを倒したいです！

──優勝賞金1000万円の使い道は?

石井：僕は父親が82歳になって、昨年のネタでも言っていたんですけど、運転免許証の更新をしたという連絡が来たので、車を買ってあげれたらいいなと思っています。返納するのは次の更新かなって言ってました。

新山：M-1のエントリーフィーが2000円なので、賞金500万円から来年のM-1のエントリーフィー2500組分おごります。僕らが優勝してM-1を卒業していると想定しての話なので、2500組増やして、M-1をさらに激戦にしたいと思います。

──昨年と比べてコンビで進化していることは?

新山：進化ってよく聞かれるんですが、なかなか頭で考えて進化できることじゃないと思っているので、難しいですね。結果的にいろんな仕事もさせていただきましたし、今年初めて西川きよし師匠とか、西川のりお師匠のツアーに出させていただいたりして、そういう経験が進化に繋がっているのかどうか。周囲の評価もありますし、僕らもやってみないとわからないというのが正直なところですね。進化については、そこまで意識していないですが、終わってみたときに自分たちの進化がどうなっているか楽しみにしている、という感じですね。

石井：明らかにこういう部分が成長しているというのはわからないですが、何かが一回り大きくなっていて、パッと見は変化しているかどうかわからないけれども、この1年、丁寧にやってきたので、見ていただいたときに、何かが進化しているように映ったらいいなと思いますね。でも、自分たちではふたを開けてみないことには進化した部分はわからないですね。

──決勝へ向けた意気込みを一言で！ そして、相方にも一言！

新山：（決勝に向けて）決勝は運やと思っているので、楽しんでやるだけ。「絶対に勝つ」と言える大会ではないと思っているので、運にお任せして、楽しくできたらいいなと思います。

石井：（決勝に向けて）2年連続で、決勝は3回目ですが、そこはまったく気負うことなく新鮮な気持ちで楽しくやり切った先に結果がついてくるっていう気持ちで臨みたいです。

──では、相方に向けて一言お願いします。

新山：自己紹介で噛まないように。

石井：お前やろ（笑）。