「第49回放送文化基金賞」の結果が本日6月7日に発表され、
「放送文化基金賞」は、公益財団法人 放送文化基金により優れたテレビ・ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる賞。「このあとどうする?密着TV 終わりが始まり」は、日本各地で起こったさまざまな熱狂の瞬間が終わったあとを取材する番組で、木下大サーカスの公演後の舞台裏、北九州市のド派手な成人式の終了後、マグロの遠洋漁業の生活を終えた男性、卒業コンサートを終えた柏木ひなた(私立恵比寿中学)のファンなどが取り上げられ、ゲストの
放送文化基金は同番組を「テレビは『ハレ』(非日常)のイベントばかり追いかけがちだが、必ずその裏側には『ケ』(日常)のリアルな人間模様が存在することに気付かされる。日常のかけがえない一瞬をカメラで捉え、人生を優しく肯定する珠玉のドキュメント・バラエティである」と評価。制作陣の高橋宏輔氏と笠井知己氏は「これまで注目されてきた『本番』と比べると、『その後』は派手なストーリー展開や感動的な言葉もないのですが、なんとなくぼんやりと、周りへの感謝の思いや明日への活力が湧いてくる……不思議な番組になりました。これからも、数多ある意外な『その後』を、ありのまま伝えることができるようがんばります!」とのコメントを発表した。なお同番組は関西・中京エリアでオンエアされていたが受賞を記念し、6月11日(日)に関東エリアでも放送される。
なおドラマ部門では
またラジオ部門では、戦後の沖縄復興を笑いで元気づけた演劇人・小那覇舞天を特集する「沖縄のお笑い~そこに込められた想いを辿る~」 (琉球放送)が奨励賞を獲得。同番組は沖縄の本土復帰50年の節目に展開された特集企画「音で綴る復帰50年」の一環で、琉球民謡の変遷を辿る「民の謡 島に息づく琉球民謡」と併せての受賞となった。
高橋宏輔氏(読売テレビ)、笠井知己氏(中京テレビ) 連名コメント
「このあとどうする?密着TV 終わりが始まり」は、大阪の読売テレビと名古屋の中京テレビの共同制作番組です。最初は、夫々の制作スタッフが、「そういえばアレどうなってるんだろう……」といった、身の回りの疑問を持ち寄るところからスタートしたのですが、リサーチを進めていくと意外な裏側が発覚したり、実際に取材してみると色んな意味で予想を裏切る展開になったり……。
これまで注目されてきた「本番」と比べると、「その後」は派手なストーリー展開や感動的な言葉もないのですが、なんとなくぼんやりと、周りへの感謝の思いや明日への活力が湧いてくる……不思議な番組になりました。これからも、数多ある意外な「その後」を、ありのまま伝えることができるようがんばります!
各番組の選考理由
「このあとどうする?密着TV 終わりが始まり」(エンターテインメント部門 最優秀賞)
イベントや出来事の終わった時点から取材を始める、という逆転の発想が新しい。例えばド派手な衣装で有名な北九州の成人式。その終了後に彼らに密着すると、意外にも真面目で家族想いの新成人たちの素顔が見えてくる。テレビは「ハレ」(非日常)のイベントばかり追いかけがちだが、必ずその裏側には「ケ」(日常)のリアルな人間模様が存在することに気付かされる。日常のかけがえない一瞬をカメラで捉え、人生を優しく肯定する珠玉のドキュメント・バラエティである。
「ブラッシュアップライフ」(ドラマ部門 奨励賞)
何気ない日常を繰り返していく「普通」の大切さと、人生をやり直すというシチュエーションの面白さによって、「普通」ではないユーモラスなドラマが生まれた。安藤サクラの自然体で深みのある演技が特に光った。
「沖縄のお笑い~そこに込められた想いを辿る~」「民の謡 島に息づく琉球民謡」(ラジオ部門 奨励賞)
占領後の沖縄方言によるお笑いの紹介は、その内容をほとんど理解できない内地人である私たちのオキナワ感を根底から問い直させる強烈な刺激を秘めていて、この番組を審査する審査会の見識も問い直させるものでさえあった。理解されないことを承知の上で出品した制作者の勇気を称えたい。
このあとどうする?密着TV 終わりが始まり(再放送)
日本テレビ 2023年6月11日(日)15:00~16:55
<出演者>
MC:
ゲスト:大橋和也(なにわ男子) /
お笑いナタリー @owarai_natalie
熱狂の“その後”を追う加藤浩次MC番組、「放送文化基金賞」エンタメ部門で最優秀賞(コメントあり)
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