優勝は紅組、「芸人紅白歌合戦」MVPはまさかのコンビ名

昨日1月21日に下北沢・駅前劇場にて「Munasawa King Live ♯5 『芸人紅白歌合戦』produced by 寺坂直毅」が開催された。

ライブでは紅白マニアで知られる構成作家・寺坂直樹とBコース・タケトがMCを担当。寺坂は、これまで「NHK 紅白歌合戦」で実際に述べられていた前口上を活かし、すべての曲前に口上を披露した。

オープニングでは紅組、白組それぞれのトップ出番を除くすべての出演者が舞台に集合。紅組・レイザーラモンRGと白組・ダブルネームのジョーが年末のワイドショーをにぎわせたあの事件を彷彿とさせ、早くも火花が散った。

まず最初は少年少女・阿部と5GAP久保田の演歌対決。それぞれ紅白のトップを飾るにふさわしい歌唱力で会場を大晦日の雰囲気に仕立て上げた。次はオープニングで一悶着したRGとダブルネームがポップスで対決。“下北あるある”とモノマネを織り交ぜた「君は1000％」に対し、あまりの上手さに歓声と笑いが入り混じった見事な「流星」は甲乙つけがたい出来栄えだった。前半最後は河村隆一になりきったジャングルポケット斉藤と、相方が体調不良で急遽休演となってしまった御茶ノ水男子・おもしろ佐藤。どちらも若手らしい勢いのある舞台となった。

そして中盤には、紅組のために映画「宇宙戦艦ヤマト」に役に出ている黒木メイサを真似たBコース・ナベ、白組のために銀座の寿司職人だというBコース・ハブが応援団長として登場。それぞれオンリーワンな世界観の応援に、応援される側も呆気にとられる余興タイムとなった。

後半はイカルス渡辺とフラミンゴがオリジナル歌ネタを披露。ミュージシャンであるイカルスが「おもちゃのチャチャチャ」を“大人風”にアレンジする見事なパフォーマンスをみせると、辻本と吉田のユニット・核恋慕は観客と一体になって演奏を繰り広げた。その後は芸人紅白ならではの“下ネタ対決”。エハラは本物が絶対に歌わないであろう歌詞の「君は薔薇より美しい」、どぶろっくは純朴そうな見かけとは裏腹なストレートすぎる欲望を歌ったにも関わらず、どちらも会場に訪れた老若男女のハートをガッチリとキャッチし、大いに盛り上がった。

最後は、それぞれ歌ネタで知られ、一緒にライブを開催する仲でもある井上マーとマキタスポーツが白組、紅組のトリとして登場。どちらも芸人として培ってきた見事な歌ネタで会場を盛り上げ、大歓声の中すべての出演者の曲が終了した。

結果は紅組の勝利、MVPは最前列でライブを楽しんでいた男性に決めてもらうことにしたところ、明るい声で「Wコロン！」と宣言。思わぬ間違いにその日一番の大爆笑をさらわれた。寺坂は「本当に面白かった。ぜひいつか本物の紅白と同じ時間にやりたい」とコメント。最後は「去年はどこ行ってもウケてた」というハブの“一本締め”で次回の開催を願いながら幕を閉じた。

最終日の明日1月23日は水道橋博士、博多大吉ら出演の「博士・大吉・大介のお笑いメディア道場」を開催。チケットは残りわずかとなっているので、気になっている人は早めに購入しよう。

出場歌手（登場順）

●紅組
少年少女・阿部 「津軽海峡冬景色」（石川さゆり）
レイザーラモンRG 「君は1000％」（1986オメガトライブ）
ジャングルポケット斉藤 「Glass」（河村隆一）
フラミンゴ（核恋慕 辻本・吉田） 「サマーバケーション」
どぶろっく 「世界一ピュアなラブソング」
マキタスポーツ 歌ネタメドレー

●白組
5GAP・久保田 「雪國」（吉幾三）
ダブルネーム 「流星」（コブクロ）
御茶ノ水男子・おもしろ佐藤 「WE GOTTA POWER」（影山ヒロノブ）
イカルス渡辺 「童謡をアレンジしてみよう」
エハラマサヒロ 「君は薔薇より美しい」（布施明）
井上マー 歌ネタメドレー