東京ホテイソン初の「M-1」決勝進出、僕らの漫才はたけるのパッション

ABCテレビ・テレビ朝日系で12月20日（日）に生放送される「M-1グランプリ2020」のファイナリスト9組のコメントをお笑いナタリーが1組ずつ掲載中。東京ホテイソンのコメントを5組目に紹介する。

2017年より4年連続で準決勝に進出してきた東京ホテイソン。今年初めて念願のファイナリストとなった。彼らとオズワルド、ニューヨーク、おいでやすこが、マヂカルラブリー、アキナ、錦鯉、ウエストランド、見取り図、敗者復活の10組が決勝の舞台に立つ。

なお本日12月15日に「M-1」公式YouTubeチャンネルで今大会の出場芸人の姿を映し出すスペシャルムービーが公開された。使用されている楽曲は、若き漫才コンビの奮闘を描いた連続ドラマ「べしゃり暮らし」（テレビ朝日系）のオープニングテーマとして書き下ろされたCreepy Nuts「板の上の魔物」。Creepy Nutsは「『板の上の魔物』を、M-1さんにまさかこんな形で使っていただけるとは思ってもみなかったので、驚きと嬉しさでいっぱいです！ 一視聴者として、今大会もすごく楽しみに拝見します！」とコメントしている。

東京ホテイソン コメント

──「M-1グランプリ2020」決勝進出を決めた今の率直な気持ちをお聞かせください。

たける　うれしい、に尽きます。さっき、こがけん（おいでやすこが）さんに「ずっとニヤニヤしてるな」と言われましたが、今だけはニヤニヤさせてください。

ショーゴ　発表で名前を呼ばれた瞬間は、意外とめっちゃ冷静でした。「決勝でやるなら、準決勝のネタのあそこを直したほうがいいな」とか「（最終決戦用の）2本目のネタどうしよう」とか、そっちの不安が勝っちゃって。俺はこういうのを一生喜べない人間なんだろうな……と初めてわかりました。

──今年は新型コロナウィルスの影響があったと思います。これまでの予選を振り返っていかがでしたか。

たける　2回戦は動画がYouTubeに上がるというのを直前に知りまして。

ショーゴ　準々決勝、準決勝でやったネタを決勝でやりたいなと思ったので、急遽2回戦でやるネタを変えました。もともと、ふざけすぎていて一本ネタにはならないだろうと思っていたネタで。今年はコロナ禍や、ほかの仕事とたまたまかぶってしまったりもあって、ライブに10本くらいしか出られていなかったんです。そうなると一からネタを作るのは難しいので、たとえ数年前だとしても一度は面白いなと自分たちで思ったものをブラッシュアップさせるほうがいいなと。その可能性に懸けようと思いました。

たける　僕ら、YouTubeをやっていて、2回戦のネタは「テレビで絶対やらないシリーズ」としてアップしようとしていたネタ。今となっては、意外とこのネタに助けられた感はあります。

ショーゴ　「待てよ、これ2回戦で行けるんじゃないか」と思い直して、アップをとりやめたんです。そのネタがなければ、今年ちょっと厳しかったかもしれません。

──昨年「M-1」に出場したときと比べてコンビで進化していることは？

ショーゴ　今まではネタの前半、1発目のくだりの初動をそのあとに超えられていなくて。発想一本で勝負すると、最初のネタばらしがピークになってしまう。今年はそこを工夫しました。発想だけに頼らなくてもネタの構成にのっとって進めれば、1発目以降もちゃんとウケることがわかったので。

たける　1発目のツッコミがピークだったのが、後半にもポンポーンと山が来るようになりました。

ショーゴ　なので、構成に気を使うようになりましたね。

──「ファイナリストの中で自分たちが一番○○だ！」……「○○」に入るのは？

ショーゴ　「一番グダグダだ」で。

たける　グダグダ……？ いい意味でね。漫才がうまいわけでも、テンポがいいわけでもない。それを面白がってもらえたらいいなと。

ショーゴ　僕らの漫才は技術じゃない、たけるのパッションだけでやってます。

──ほかのファイナリストの中で意識しているコンビは？

ショーゴ　野田（マヂカルラブリー）さんです。野田さんは筋肉がありますが、僕もあるんですよ。野田さんがどれだけ身体を絞ってくるか。「M-1」はそういう戦いでもあるので。脱ぐのは野田さんの芸なので、僕は脱ぎませんが、筋肉という意味では意識してます。

たける　ボディビルの大会じゃないから（笑）。僕はもちろん、長谷川雅紀（錦鯉）さん。雅紀さん、親父と同じ歳（49歳）でして、しかも雅紀さんに親父がちょっと似てるんですよ。だからマジで親父と戦う気持ちです（笑）。って、2人とも答えがコンビじゃなくて個人だ（笑）。

──敗者復活で勝ち上がってきたら脅威になると感じるコンビは？

ショーゴ　今年に限っていうと、マジで全組だと思います。あまり正統派がいなくて、クセがあって個性がある、ハマったら爆発するコンビだらけ。僕らにとってイヤなのは、ツッコミで笑いを獲る、ぺこぱさん。もしぺこぱさんが勝ち上がってきたら、僕らのほうが先にネタをしたいです。

たける　俺、ネタ順トップでやりたい。今年は決勝9組、変な組が多すぎて。

ショーゴ　こんなに色が違う、個性だらけの年はそうないですよ。俺たちが普通に見えるくらいで。

たける　ホント、今年は「妖怪大運動会」ですよ！ ならばトップで印象づけて、爪あとを残したいです。

──優勝賞金1000万円の使い道は？

ショーゴ　ネタは僕が作ってるので、僕が700万円で。

たける　ふざけるな、俺だって一生懸命演じてるんだぞ！

ショーゴ　親に借りているお金を返して、今、ジムの会員種別がその店舗にしか行けない店舗会員なので、残りで関東のどの店舗でも行ける会員にグレードアップしたいです。

たける　僕は引っ越ししたいです。三軒茶屋で、家賃20万円くらいのところに。あと、親にも渡したいです。

──最後に「M-1グランプリ」決勝へ向けた意気込みを一言で！

たける　優勝はもちろんしたいですが、そういうのは一旦考えずに、もう楽しむだけ！です。

ショーゴ　欲を言えばネタを2本やりたい。あとは誰からも怒られずに終えたいです。僕らとウエストランドさん、マヂカルラブリーさんは“怒られ枠”な気がするので……。それで今年の「M-1」で誰が売れた？となったときに、3番目くらいに入っていられれば。その上で来年、完全優勝を目指します！

※動画は現在非公開です。