本日1月17日、
授業ではまず、NSC生から「『M-1グランプリ2019』で優勝して周囲がどのように変わりましたか?」という質問が。内海は「僕らは周囲の状況の変わり方が吉本一と言われている。前はまったく人気がなかったのに、今は劇場で僕らの名前がスクリーンに写し出されただけでワーッとなる。袖で『これ、なんやねん!』って笑いながら舞台に出てます」と回答。ネタのテーマをどのように決めているのかという話題では「どんなテーマでもできると思われがちだけど、それは違う。『カップラーメンでやってください』とか言われるけど、実はそれだと面白くできない。絶妙なテーマを見つけるのは結構難しい。常にネタのことを考えて、ようやくコーンフレークという題材に辿り着いた。僕らも本気出したのが去年からなので偉そうなことは言えないけど、どこまでお笑いのことを考えられるのかが大事になってくる思います」とアドバイスする。
続いて「M-1グランプリ2019」の予選と決勝の手応えを振り返ることになり、内海は“伝説級”にウケたという京都・よしもと祇園花月での3回戦について「これを超えるウケはもうないと思った。祇園花月が閉館すると思った。劇場が役目を終えたと思った」とコメント。また決勝については「『ドン滑りしたらどうしよう』という恐怖があったので、最初ウケ始めたときは、やっている最中にもかかわらず『これで恥をかかずに大阪に帰れる』くらいのことを思った記憶があります。その後、審査員席も揺れているのがわかった。巨人師匠がピョーンと跳んで消えたように見えた。あれ、カメラで抜いてなかったのかなあ(笑)」と述べる。一方で駒場はネタに関して「M-1に合わせる必要はないと思う。面白ければM-1のほうから合ってくる。“M-1用の型”というものに縛られないでほしい」とメッセージを送った。
生徒からは「『M-1グランプリ』の直後、ネット上で『ミルクボーイやぺこぱのような優しいお笑い、毒がないお笑い、人を傷つけないお笑いの時代だ』という意見をよく見かけたのですが、僕はそうは思いません。お二人はどう考えていますか?」という質問も。駒場は「その意見、俺もたまに見かけるんやけど、俺らって猛毒よ(笑)。コーンフレークに対して『寝ぼけてるから食べてられる』やもん。猛毒が角刈りのオブラートに包まれてるから、気付いてない人がいるだけ」と答え、内海も「スベってたら叩かれてたと思う。面白かったからありになってる」と続ける。さらに駒場は「正直、自分も“優しい笑い”だけがいいわけではないと思ってる。でも毒のある笑いは、面白くなかったらただただ人を傷付けるだけだということは肝に銘じてほしい。逆に言えば、お笑いは『ちゃんと面白ければなんでもあり』というものであってほしい」と持論を語った。
授業も終盤に突入すると、内海は「もっと尖った人いないの? ナイフで刺しにきてくれてもいいよ」と生徒を挑発。そんな中、「コンビ名の由来は?」という定番の質問には「いやあ、ないのよね……」とモゴモゴしてしまい、駒場は「僕ら、コンビ名の由来がないから聞かれても答えられない。でも、こんな空気になるから絶対に用意しておいたほうがいい。『コンビ名の由来を聞かれたときの答えを用意しておく』。これが一番のアドバイスかもしれない」と笑いながら話していた。
特別授業を終えたあとの囲み取材では、駒場が「みんな足を崩してたなあ。正座してほしかった」と冗談交じりに語り、内海から「ええやん、それは!」とツッコまれる。そんな内海は「『僕はミルクボーイさんは面白くないと思います』とか言ってくるマンガみたいな奴が現れるかと思っていましたが、そんなことはなかったですね」とコメント。記者から「実際に『つまらない』と言われたとしたら?」と聞かれると、内海は「キレて帰ってましたね」、駒場は「泣いてました」とそれぞれ答えて、取材陣の笑いを誘っていた。
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ススミハジメ @susumi_hajime
『ミルクボーイがNSCで特別授業、“優しい笑い”だけがいいわけではない』。 https://t.co/4JhEwZTIp4