QAB琉球朝日放送が2013年から開催している「お笑いバイアスロン」は、コントと漫才の総合力を競いあう“お笑い総合王者決定戦”。今大会では、沖縄在住の芸人だけでなく東京で活動している“沖縄にゆかりのある芸人”も参加できるよう東京予選も初めて実施された。予選の結果、決勝は昨年王者のありんくりん、初代銅メダル(3位)のしんとすけ、最年長で初ファイナル進出のパーラナイサーラナイ、フリーで活動する地下芸人だるま、4年連続1回戦敗退の辛酸をなめてきた猫ノカケラ、そして7回連続でファイナル進出を果たしている初恋クロマニヨンという多彩な顔ぶれに。さらに決勝前に行われた敗者復活戦からパーラナイサーラナイ知念の実兄であるピン芸人・知念だしんいちろうが決勝戦最後の切符を手にした。
「お笑いバイアスロン」始まって以来毎年決勝に名を連ね、一昨年には銀メダル(2位)を獲得するも、昨年は5位まで順位を下げてしまっていた初恋クロマニヨン。このままでは優勝できないと一念発起し、ネタ作りを1から見直して今大会に臨んだ。1本目のコントではいつまでもプロ野球選手を夢見てティーバッティングを続ける48歳の男と76歳の父、「いい加減、目を覚まして」と言い聞かせる母という関係性の家族をナチュラルに演じて審査員から高評価を獲得。暫定トップで折り返し、しんとすけとありんくりんが同率2位で並ぶ混戦模様の中、最終番手の初恋クロマニヨンは披露宴の友人代表挨拶を題材にした漫才で勝負した。
優勝が決まった瞬間、初恋クロマニヨンG.Wしょうは思わず感涙。新本は「長かったー……!」と7年がかりで手にした金メダルの感触を噛み締め、比嘉は「涙で見えなくて古堅交差点を右折できない!」とボケつつ喜びをあらわにする。生放送終了後は戦友であるありんくりんらファイナリストたちとハグやハイタッチを交わし、健闘を称え合うその様子に会場からも大きな拍手が送られた。審査員を務めた放送作家の中野俊成氏は「ボケに無理がなく成立しているバランスのよさを感じた。力が抜けていて、3人が楽にやっていることがうまく笑いにつながっていた」と彼らを評価。また同じく審査員の高須光聖氏は「自分たちのキャラクターをネタにうまく組み合わせていた。去年の初恋クロマニヨンの悔しい顔を覚えているので、今回優勝できて本当におめでとうございます」と祝福した。
その後、囲み取材でG.Wしょうは「うれしすぎて死にそうでした。舞台の上で崩れ落ちるんじゃないかっていうくらいうれしかったです」と改めて心境を吐露。ボケとツッコミをこれまでとチェンジするなど、もともとの人間性に基づいたネタ作りが功を奏したと分析してみせ、「この新しいスタイルで優勝できたので、これから作るネタも楽しみ。それでお客さんを笑わせたい」と今後の抱負を述べた。
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7年連続決勝の初恋クロマニヨン、ネタ一新しついに優勝!戦友ありんくりんも祝福
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