シティボーイズに憧れて、阿佐ヶ谷姉妹が東京コントメン大賞「天にも昇る気持ち」

阿佐ヶ谷姉妹のコント「誘拐」が昨日5月20日に東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールにて実施された「東京コントメンAWARD.1～授賞式～」においてグランプリに輝いた。

同アワードは、ASH&Dコーポレーションに所属するザ・ギース、ラブレターズ、阿佐ヶ谷姉妹に“手近な賞”を獲らせ、賞レースに向けて勝ちグセをつけようと大竹涼太マネージャーが立ち上げたもの。昨年6月から3回にわたるライブでノミネートネタを選出してきた。3組はこの授賞式イベントでノミネートネタを改めて披露。シティボーイズ、ムロツヨシ、大竹マネージャーの選考によりグランプリが決定した。

発表はシティボーイズを代表してきたろうが担当。「発表します」を「発情します」に言い換えて息を荒げてみせ、緊張の糸を切ったかと思えば、仕切り直したあともコントのタイトル「誘拐」を「徘徊」と言い放つ。大事な場面でのミスなのかボケなのかわからない出来事に全員が唖然。大竹まことは「『誘拐』だろ！」と怒鳴り、続いて何かのスイッチを入れた斉木しげるが仰々しく表彰状を読み上げるのには「お前誰なんだよ!?」とツッコミを入れた。今度はボケようとした大竹が噛んでしまい、きたろうは「スラッと言わないと面白くない」とぼやいて反撃。そんな3人の掛け合いで授賞式は終始笑いに包まれていた。

「誘拐」は「東京コントメンAWARD」初回のために作られたコント。阿佐ヶ谷姉妹はこのネタで昨年の「女芸人No.1決定戦 THE W」で優勝している。心境を聞かれた美穂は「コントがなかなか書けなくて大変でした。（「誘拐」を）初めて披露したときは緊張しちゃった。1年間こうやってがんばってきて賞が獲れて、本当にありがとうございます」と感謝。江里子は「（シティボーイズが）客席で感想をおっしゃっていたときから阿佐ヶ谷姉妹の名前を出していただいて、もうそれだけで天にも昇る気持ちで……」と涙を堪えながら語り、きたろうが「阿佐ヶ谷姉妹」を「阿佐ヶ谷“しがい”」と言い間違えたことを受けて「“死骸”になってもいいと思いました……！」とコメントすると会場からは大きな拍手が送られた。

フリーの時代から観覧していた「東京コントメン」という場所で優勝を飾った阿佐ヶ谷姉妹。江里子は改めて「私たち2人共がシティボーイズさんに憧れていて、その話が合ってお友達になった。シティボーイズさんのいるASH&Dの空気がいいから、いつか入れたらいいねって。今回、シティボーイズさんの総意で選んでいただいたっていうのが何よりうれしい」と喜びを噛み締め、一方の美穂は「（優勝商品の）海外旅行が欲しいっていう思いが強かった。タダで行きたかったんです。『THE W』で優勝したときにシティボーイズさん含め事務所の全員に大丸の商品券を配ったんですが、それが効いたかもしれない（笑）」と江里子とは温度差のあるコメントで笑わせた。

今回のアワードでは長らく「東京コントメン」のMCとして若手芸人たちを見てきたムロツヨシの個人賞も設定。ムロは「今回のステージの総合得点という意味で一番みなさんの笑い声を取っていた」と説明し、自身の個人賞にラブレターズを選出した。「財布を持たなくてもいい野沢温泉の旅」に連れていくと約束した。終演後のラブレターズは、グランプリは逃したものの「いい事務所だなって思いました」と清々しい。溜口は「普通の賞レースだったら悔しい気持ちもありますけど、誰が獲ってもジーンとする」と1年間のアワードを振り返りつつ、「最後だけシティボーイズさんがぶち壊しましたね！（笑）」と笑いをかっさらっていた先輩に言及。塚本も「1人が前に出たら、ほかの2人も『どこかで前出てやろう』っていう顔してる！」と衰えを知らないシティボーイズに驚いたと明かし、「この若手3組でシティボーイズさんに勝てるように」と成長を誓った。

「東京コントメン」は賞レースでの優勝者を輩出し、当初の目的を果たしたことから、「アワード」という形式では今回で一旦終了。今後形を変えて開催していく予定だ。なお8月31日（土）には事務所のメンバーが総出演する「ASH&Dライブ」を東京・北とぴあ さくらホールで実施。授賞式のエンディングではきたろうが「3人でコントをやる」と話し、ファンの期待を誘っていた。

「東京コントメンAWARD.1」ノミネート作

ザ・ギース「遡りカルチャースクール」
阿佐ヶ谷姉妹「誘拐」
ラブレターズ「私に、ヤレるかしら」
ザ・ギース「ショットガンの女」
阿佐ヶ谷姉妹「校門前」
ラブレターズ「机上旅行部」