3月23日(土)と24日(日)の2夜連続で放送されるドラマ「二つの祖国」(テレビ東京系)で
「白い巨塔」「沈まぬ太陽」で知られる山崎豊子の小説「二つの祖国」を原作とする本作は、第2次世界大戦前後の日本とアメリカを舞台に日系2世の青年たちが生き抜く姿を描く人間ドラマ。ロサンゼルス・リトルトーキョーで新聞記者として働く主人公の天羽賢治を
東條英機は陸軍軍人であり戦後A級戦犯として絞首刑に処せられる元総理大臣で、たけしが東條を演じるのはこれが2度目。テレ東ドラマ初出演の鶴瓶と物語後半の山場となる東京裁判の場面に登場し、大川が東條の頭を叩くという実際に起こったエピソードも忠実に再現する。
このシーンについて、たけしは「東京裁判は何度も見てるから、やりやすいんだかなんだか……。『本当に似てるかな』とそっちのほうを考えちゃいました」とコメント。「頭叩くのが鶴瓶って聞いて笑っちゃったんだよ! コントじゃないかと(笑)。でも見事メイクで違う人になってたからよかった。このシーンはちょっと面白そうだね」と述べたて鶴瓶とのやり取りを期待させた。
一方、鶴瓶は「大川周明やから叩けるんですよ! たけしさんは叩かれへん! でもお兄さん喜んでましたよ、コントみたいって。一発パーン叩いて、えらい音が鳴ったんです(笑)」と撮影を振り返る。また共演した広田弘毅役の
テレビ東京ドラマ制作部 田淵俊彦プロデューサー コメント
これまで数多くのベストセラー原作がドラマ化されてきた山崎豊子。中でもこの「二つの祖国」は「平成最後の山崎豊子ドラマ」になる。それだけに「なぜ今このドラマをやらなければならないのか」が大切だ。そんな思いに共感して頂いたのが、今回の2人の重鎮だった。東條英機は東京裁判の鍵を握る重要人物だ。一国の元総理を戦犯として裁くその場に臨場することで、主人公の賢治は東京裁判の意味を再認識し、「勝者が敗者を裁く」理不尽さに気づいてゆく。そんな東條英機を表現できるのは、圧倒的な存在感を持つビートたけしさんしかいないと思った。私はドラマ「破獄」で俳優・ビートたけしの迫力を身に染みて知っている。そして裁判で東條英機と相まみえる人物が大川周明である。今回のドラマでは、東條英機と大川周明の対決ともいえる実際のシーンを忠実に再現し、裁判の極度の緊張感を表現することにした。大川周明は裁判中に後ろから何度も東條英機の頭を叩くという奇行に出る。芝居とはいえ、たけしさんの頭を叩くことができる人物は1人しかいない。そう確信し、笑福亭鶴瓶さんにオファーした。すると「そんなん、俺でも叩けんで!」とおっしゃりながらも「おもしろいこと考えるなぁ」と作品の意義に賛同して出演して頂けることになった。さすがは器が違う。2人とも即決に近い快諾であった。やると決まってからの2人の熱量には凄いものがあった。たけしさんが完璧に「東條英機に似せた特殊メイクをする」とおっしゃれば、鶴瓶さんも負けじと「(わしも)やろう!」とかつらを発注。髪の毛がある人が無い人に、髪の毛が無い人がある人に(失礼!)。完璧なまでの「入れ替わり扮装」が実現した。当日、それぞれの役衣装で防衛省内の敷地を歩く2人は「A級戦犯2人が防衛省の中を歩いちゃあ、やばいだろう!」といつものギャグトークが冴えわたる。それだけに、撮影は終始「笑いの渦」の中で行われるかと想像していた。だが、そうではなかった。実際の東京裁判が行われた場所に忠実なセットが再現された現場は異常なまでの緊張感に包まれ、誰1人として笑い声を上げる者などいなかった。くしくもこちらの思惑通りとなった。心なしか、2人の大ベテランも緊張気味に見えた。監督の「ヨーイ、スタート!」という掛け声が響く。芸能界きっての重鎮2人が緊張して臨んだ「渾身のシーン」。必見である。
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“「二つの祖国」(テレビ東京系)でビートたけしが東條英機を、笑福亭鶴瓶が大川周明を演じている”/「えらい音が鳴った」鶴瓶がたけしの頭叩く、大川周明と東條英機の東京裁判再現 - お笑いナタリー https://t.co/tj1176GAlG