原作は帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作「閉鎖病棟」。とある精神科病院を舞台に起きた殺人事件を巡って交錯する登場人物たちのさまざまな思いを描いた同作は累計80万部を超える。「愛を乞うひと」「エヴェレスト 神々の山嶺」の
「ディア・ドクター」以来10年ぶりに単独主演を務める鶴瓶が演じるのは、死刑囚でありながら刑の失敗により生きながらえ、今は精神科病院にいる主人公・梶木秀丸。鶴瓶は役作りのために炭水化物を抜くなど食事制限したり、腹にラップを巻いたりと、約10日間で7キロの減量を成功させた。
また秀丸と心を通わせる患者・チュウさんとして
笑福亭鶴瓶 コメント
平山監督から、長文のオファーの手紙をいただいたのが3年前。素晴らしい作品を数多く手がけた平山監督がそこまでおっしゃるならと、お引き受けしました。とにかくいい脚本なんです。クランクイン前に脚本を読んでいたら、涙が止まらず、撮影現場でも台詞を言っていても、ぐっと詰まることが度々あります。“人に優しい映画”になると確信しています。
綾野剛 コメント
鶴瓶さんは深く潔く、小松さんは繊細で瑞々しく、平山監督は愛で現場を包み込んでくれる。私はこの作品の中で、本当を見つける事を捨て、嘘をつかない事を手に入れた。本当とは観念だ。嘘をつかないとは心念だ。平山監督のまなざしに魅せられ気づかされました。誰一人、自分に嘘が無い人達の物語です。優しく強く抱きしめて頂けたら幸いです。
小松菜奈 コメント
今回、私が演じているのは、自分ならば決して耐えられない程の壮絶な過去を背負いながら、強い覚悟で生きていく少女の役です。共演者の方々とお芝居の化学反応を楽しみながら、日々挑戦しています。特に長野ロケでは、演技に集中出来る環境が整い、鶴瓶さんや綾野さんという諸先輩がオープンに接して下さるので、オンとオフを切り替えながら、現場で落ち着いて撮影に取り組めているのを実感しています。
平山秀幸 コメント
原作が書かれた20年以上前と比べて、今ではスマホやパソコンで生活は便利になったけれど、むしろ、自分の荷物を抱えきれずに、心の病にかかる人が増えた気がする。
自身もどん底で苦しいのに、他人の痛みを思いやる──原作で、秀丸がみせる“自己犠牲”に圧倒され、どうしても映画化したいと脚本を書き始めた。
笑福亭鶴瓶さんは、きっと新しい顔を見せてもらえるとお願いした。
そこに綾野剛さん、小松菜奈さんという、才能溢れるキャストが加わって、芝居の応酬を見ていて楽しい現場となった。
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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