スーパーマラドーナ「M-1」ラストイヤーに燃える武智と興味ない田中

12月2日（日）の「M-1グランプリ2018」（ABC・テレビ朝日系）決勝を前に、お笑いナタリーではファイナリスト9組のコメントを連載中。本日はスーパーマラドーナの話を紹介する。

スーマラは2015年と2016年に連続で決勝へ進出し、昨年2017年には敗者復活戦を通過して決勝の舞台へ立った。武智は今年の決勝へ向けて「ラストイヤー、悔いなく全力でやりきります。去年が超不完全燃焼だったので」と気合を入れる。そんな武智曰くスーマラは「一番M-1に燃えてる男と、一番M-1に興味がない男」によるコンビ。ラストイヤーとなる今年、武智は漫才スタイルの変更を明かしており、これについて田中は「今年のネタはやりやすいです」と肯定的に捉えている。

決勝では、スーマラを含めた9組に敗者復活1組を加えた10組が「M-1」第14代王者の座を狙う。

スーパーマラドーナ コメント

──決勝進出を決めた今のお気持ちを聞かせてください。
武智：M-1用のネタの仕上がりがこんなにギリギリだったのは初めてでした。準決勝前日の段階でまだ仕上がってなくて、当日のルミネtheよしもとの出番3回でなんとか辛くも……という感じで。現段階でもまだ完璧に仕上がってはいないし、決勝に進んだメンバーを見るとこのままでは勝てないと思うので、ここからですね。
田中：去年は敗者復活から勝ち上がったんですが、ストレートで決勝に行くよりしんどかった。どうせしんどい思いをするんやったら、初めから決勝へ行けたほうがいいなって。
武智：なんでどっちもしんどいみたいな言い方やねん！
田中　本心がそうなのでしょうがないんです。M-1って熱い漫才師の戦いじゃないですか。僕がしゃべると「もっと真面目にしてください！」って怒られるんですよ。思ってないからうまく言えないんですよね。
武智：一番M-1に燃えてる男と、一番M-1に興味がない男なんです。

──自分たちの強み、持ち味はどこだと思いますか？
武智：まずはひ弱な男とごっつい兄ちゃんという見た目のアンバランスさ。田中ってやる気もないし、変なことを言うしでわかりやすくおかしいじゃないですか。でもそういう面って、ほとんどの漫才師が台本に書き起こせないんですよ。「あいつええ味あるのに、なんで売れないんやろうな」っていう。そういうのって本人が書くより、俯瞰で見ている人が書いたほうが絶対いいんです。そういう意味で、ツッコミの僕がネタを書いていてよかったコンビなのかなって。おかしさを俯瞰で見て、それを台本にできるのが僕らの強みですね。
田中：ふーん、なるほどなー。
武智：今知ったんかい！

──ほかのファイナリストの中で意識しているコンビは？
武智：得体が知れないのはトム・ブラウンとギャロップですね。トム・ブラウンはGYAO!でもネタを見て、面白さと初出場特有の荒さがあるなと思いました。ギャロップは関西の劇場でウケまくってる完成されたコンビなので、それを審査員が「うまいな。オモロいな」と評価したらヤバいなと。
田中：ゆにばーすが優勝してほしい。優勝したら本当にやめるのか見たいので。やめへんかったら「ウソつき！」って言います。
武智：性格悪いなあ（笑）。

──去年から「笑神籤（えみくじ）」で当日その場で出番順が決まっていくルールになりました。ネタ順についての理想はありますか？
武智：笑神籤はネタ合わせもおちおちできないので、正直やりやすくはないです（笑）。2016年に7番目で最終決戦まで行けて縁起もいいので、ベストは7番目ですね。
田中：僕は1番目じゃなかったら何番でもいいです。

──敗者復活で勝ち上がってきたら脅威になると感じるコンビはどこですか？
武智：プラス・マイナスが断トツで一番イヤです。おじいちゃんであろうが、女子中高生であろうが誰が相手でも絶対にウケる。僕ら世代ではウケ量No.1ですから。
田中：インディアンスがイヤかなー。田渕くんと相性が悪いんですよ。もし絡むことがあったら地獄のような空気になると思うので。
武智：田中と田渕はお互いに巻き込み事故、みたいなことが起こるんです。確かにインディアンスもイヤやな。

──優勝賞金1000万円の使い道は？
田中：武智さんがネタを書いてくれているので、優勝したら「名誉をいただきました。ありがとうございます」代として1万円あげることになっているんです。だから優勝したら武智さんは1001万円もらえて、僕はマイナス。優勝しないほうがマイナスにならずに済むんです。
武智　M-1チャンピオンの称号が欲しいだけなので、1000万円のことを考えたことがないんですよね。毎日のように同じファミレスでネタを書いていて、いつもドリンクバーだけで粘ってしまっているので、お礼の意味を込めて、店員さんの手間がかからずに高めのものを頼もうと思います。

──M-1で勝ち上がるために特に取り組んできたことがあれば教えてください。
武智：過去3回のネタは田中のひとり喋りメインだったんですが、それをやめました。3回やって優勝できなかったってことは、もうそのスタイルでは無理なので。田中ひとり喋りだと掛け合いができないので、お互いのキャラが出る漫才にしました。
田中：だから今年のネタはやりやすいです。
武智：これが難しいんですよ。ほとんどのコンビはできないです。俺のおかげやぞ！
田中：おおきに。
武智：俺にボケてくるな！

──決勝へ向けて意気込みを！
武智：ラストイヤー、悔いなく全力でやりきります。去年が超不完全燃焼だったので。優勝できる、できないは出番順や運にもよりますが、仕上がったネタを持っていくのは自分たち次第なので、そこは責任をもってやりたいです。
田中：優勝も大事ですけど、インパクトを残して絶対にギャラを上げてもらえるようにがんばりたいです。
武智：そうやな。俺がまた交渉に行くわ。
田中：お願いしまーす。