本日4月30日、
会見の前に行われたのは、5月15日(日)に放送される「笑点50周年記念スペシャル」の収録。ゲストに仲間由紀恵を招いてのスペシャル大喜利に、会場はおおいに盛り上がっていた。歌丸が司会を降板する旨を告白したのはエンディングの挨拶時。会場は一時騒然となったが、歌丸はすかさず先ほどの大喜利で使っていた小道具を利用して観客の笑いを誘い、番組を締めていた。
歌丸は会見で改めて、このタイミングでの勇退に至った経緯について説明。「体力の限界でこれ以上やってもスタッフに迷惑がかかると。昨年の秋くらいに、もう引き際だなという旨を日本テレビに話したんですね。そしたら『50周年が控えているから、それまでは生きていろ』と言われまして。だから依然として生きていたんです……」と笑みを浮かべる。
好楽は「歌丸師匠は大喜利の天才なんですね。回答者でもすごいし、司会者としてもすごい。この人がいなくなっちゃうっていうのは……夢なんじゃないかと今も思う」とコメント。続けて「朝ご飯食べようと思ったら、ご飯がなかったみたいな。大事なものがなくなった変な感じ」と例えるが、歌丸は「パンでいいんじゃないの?」ととぼけてみせ、一同の笑いを誘っていた。
また番組で数々のバトルを歌丸と繰り広げてきた円楽は、長い沈黙のあとに「(司会降板を)聞いたときは茫然でした」とポツリ。さらに「死ぬまで続ければいいと思ってたんですよ。死んじゃえば私がまたツッコめるしね。でも、うちの師匠もそうでしたが、男の引き際ってこういうもんかなって強く思いました」と寂しそうな表情で述べた。
一方で円楽は「安心したのが落語をまだやるっていう欲があること。芸の欲がある限り、この人はまだ大丈夫」とも語る。「一緒に会をやるときはいつも(歌丸の)背中を見てるんですけど、どんどん背中がちっちゃくなっていってて。でもそのちっちゃな背中が話やるとピンと張って、『うわあ、この師匠、欲があるな』と思わされるんですよ。笑点は辞めてしまうけど、これからも二人会、三人会をやるときは車イスを押しながらずっと背中を見させていただきます。これからも僕を叱ってください」と涙を滲ませた。
同じく目を潤ませるのは座布団運びの山田隆夫。声を詰まらせながら「本当に寂しいです。ありがとうございました。いつも僕のことを笑いにしてくれて、ありがとうございます。これからも長生きして……本当にありがとうございました」と何度も感謝の思いを伝えていた。
また記者から「一番の思い出は?」と質問された歌丸は「私にとっては第1回から今回の50周年まで全部が思い出」と回答。続けて「でも何か1つって言われると、先代の圓楽さんが具合悪くなって『歌さん、頼む』って言われたとき。これは私の頭から生涯離れないと思います。あの『頼む』は笑点だけではなく、ありとあらゆるものを頼むとおっしゃっていたんだと、そう受け取っています」と話していた。
15日放送の「笑点50周年記念スペシャル」では、笑点メンバーがこれからの意気込みを語る「50周年記念口上」、過去のオンエアで起こった出来事や歌丸の被り物の歴史を振り返る「笑点事件簿」、仲間由紀恵が参加しての「50周年記念大喜利」などが展開される。また日本テレビは5月16日(月)から22日(日)までの1週間、特別企画「祝50周年!笑点おめでとうウィーク」を実施。期間中は同局のさまざまな番組に笑点メンバーが登場する。なお歌丸の司会としての出演は5月22日(日)の「笑点」生放送スペシャルが最後となる。
笑点50周年記念スペシャル
日本テレビ系 2016年5月15日(日)17:00~18:00
<出演者>
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