2月15日(日)の「オモクリ監督 ~O-Creator's TV show~」(フジテレビ系)にて、
全編にわたり「オモブイ」コーナーが展開される今回の放送では、レギュラー監督の
映画監督として数々の長編を世に送り出しているたけしが短編作品を発表するのは、2007年に製作・公開された「素晴らしき休日」以来。今回の作品のテーマは7名と同じ「朝」で、たけしが演じる中年男性の何気ない朝の風景が切り取られる。画面全体のトーンはモノトーンに近く、「キタノブルー」を彷彿させる映像美が注目を集めそうだ。
たけしは「これを流すと、これから『審査委員長なんて言っている場合か』と言われそう(笑)」と自嘲気味に話して笑いを誘ったほか、作品の意図について「泣かせるのが不得意なので『悲しいなあ』という作品に挑戦してみた」と語る。作品を観た劇団ひとりは「こんなに(尺が)短くても、やっぱり『北野映画』になるんですね」と驚いてみせたあと、「今後もこの番組で(作品を)撮ることは?」とたけしに聞くと、たけしは「この番組がすごく好きだから、(今後も)いろいろと」と前向きに話した。
ビートたけしのコメント
──「朝」をテーマに、主演・監督作品を制作されましたが、実際に監督してみた感想や、こだわったポイントなどを聞かせてください。
「朝をテーマに、5分以内の作品」ということだったけど、どうしてもコントになってしまいそうで。コントだと自分の本職みたいなところがあって照れるので、今回は中年男の悲しい姿をやろうと。久々に朝早く起きて、フラフラになりながら撮影したね(笑)。
──今回、監督された作品は、「一番、不得意な“泣き”というジャンルに挑戦してみた」とおっしゃっていましたが?
「オモクリ監督」で発表する一番はじめの作品だったからね。一度「こういう作品もやるよ」というのを見せたから、次にまた話があれば、お笑いに取り組んでもいいかな。逃げているわけではないけど、普段の本職であるお笑いの反対側を先に見せたかった。
──短編作品は、2007年に「カンヌ国際映画祭」60回記念として製作、公開された「それぞれのシネマ」で発表された「素晴らしき休日」以来となりました。
個人的には映画の発想は4コママンガなんだよね。そこから枝が分かれていって長編映画になっていくだけだから、長編も短編も監督するにあたっては、あまり違いはないかな。4コマ漫画を広げたのが長編映画で、4コママンガのエッセンスだけを抽出したのが短編と思っている。
──普段は審査委員長ですが、今回は監督という立場でした。千原ジュニアさんら、レギュラー監督たちをはじめ、皆さんに作品を見せた際の気持ちを聞かせてください。
この番組では審査委員長という立場なんだけど、プロデューサーに「好き勝手なことを言っちゃってるけど、監督たちが『お前、やってみろ』って言ってない?」と聞いてみたりして(笑)。そんな心配もあったんで、「俺も作るよ」と言ったんだよね。自分で言ってしまったぶん、プレッシャーがかかっちゃったね(笑)。一番まずいのは「なんだ、この作品」なんて言われてしまうことなので、会場で流す前に、マネージャーや、プロデューサーに「大丈夫かな? 冗談じゃなく、本当に大丈夫?」と、やたら聞きまくっちゃったね(笑)。みんなに見られるというのが、嫌でしょうがなかったね(笑)。
──北野作品を楽しみにしているファンの皆さまへメッセージをお願いします。
俺の映画は、暴力を扱ったものが多くて、外国でもバイオレンスなんて言われちゃうんだけど、悲しい映画だって撮れるよって言いたいかな。悲しい映画や、男女の映画も撮りたいんだけど、映画は自分をさらけ出すという側面もあるから、恥ずかしく感じちゃって、なかなか勇気が出ないんだよね。今回はいいチャンスをもらえて、悲しい作品に挑戦できたので、ひと味違う北野作品を楽しんでもらえれば。
チーフプロデューサー・演出の塩谷亮(フジテレビ バラエティ制作センター)のコメント
番組開始当初から「いつかはお願いできれば」と思っていたたけしさんの監督参戦が、こんなに早く実現できるとは思ってもいませんでした。ロケ当日の朝6時にたけしさんが現場にお越しになり、自分たちとともに撮影をしているのが夢のような気分で、それはおそらくオンエアを見るまで続くと思います。テレビで見られるオリジナルの“ビートたけし作品”をぜひ楽しみにお待ちください。泣けます。
オモクリ監督 ~O-Creator's TV show~
フジテレビ系 毎週日曜21:00~21:54
<出演者>
レギュラー監督:
進行:吉田羊
審査委員長:
ほか
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リンク
- オモクリ監督 ~O-Creator’s TV show~ - フジテレビ
- 『オモクリ監督 ~O-Creator’s TV show~』 - とれたてフジテレビ
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
たけし「コントだと自分の本職みたいなところがあって照れるので、今回は中年男の悲しい姿をやろうと」「逃げているわけではないけど、普段の本職であるお笑いの反対側を先に見せたかった」「長編も短編も監督するにあたっては、あまり違いはない」 http://t.co/g5gpJU6B2A