ぜんぶ君のせいだ。|同士の魂を引き継ぎ、新たな姿へ

ぜんぶ君のせいだ。に新メンバーとしてメイユイメイと个喆が加入。7人体制初のシングル「堕堕」を2月17日にリリースした。

今年1月までゆくえしれずつれづれのメンバーとして活動してきたメイユイメイと个喆は、同グループの解散ライブをやり遂げたのちに、ぜんぶ君のせいだ。への加入を発表。2人は47都道府県ツアーを開催中のぜん君。に合流し、新たな仲間とともに各地でライブを繰り広げている。音楽ナタリーではニューシングル「堕堕」の発売に合わせ、7人へのインタビューを実施。つれづれ解散の背景や2人のぜん君。加入への経緯に迫りながら、一風変わった進化を遂げた7人編成でのグループの強みを語ってもらった。

取材・文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 関上貴也

2人はまだステージに立ちたかった

──1月に解散したゆくえしれずつれづれのメンバーがぜん君。に入ると聞いて驚きました(参照:ぜんぶ君のせいだ。に元ゆくえしれずつれづれのメイユイメイと个喆が加入、新体制初シングル発売)。どういう経緯で2人の加入が決定したんでしょうか?

如月愛海 実を言うと、昨年11月に暗と襲とふふが入ったあと、また新メンバーを入れたいと考えていたんです。なぜかと言うと、新メンバーにもライバルが欲しいなと思ったんです。自分のことを振り返ると、(一十三)四とましろのことをずっと尊敬してたし、仲よくもしていたけど、グループとしてステージに立ったときにずっとお互いに意識している感覚があって。今の3人は同時に加入したのもあって、お互いにライバル関係ではあると思うんですが、もうちょっと外からの刺激が欲しかった。その役割を担うのは私や十五時じゃないし、まっさらな新しいメンバーでもないなと考えていたときに、つれづれが解散することを聞いたんです。

──そもそもの質問になってしまいますが、なぜつれづれは解散という選択をすることになったんですか?

メイユイメイ まず(まれ・A・)小町が「もう活動はできない」ということになって、4人で話し合いをした結果、(たかり)たからも「今の4人じゃなかったらつれづれをやりたくない。今の4人のつれづれがいい」と話していて。メイも4人のゆくえしれずつれづれが今までで一番カッコいいと言える自信を持っていたから、たからの言いたいこともすごく理解できた。ただ、メイも个喆もまだステージに立ちたいという思いがあって。

个喆 小町とたからの話を聞いて、今の4人でつれづれを終わらせるのが一番だと思いました。こんなに仲良しで、カッコいいまま終われるのって伝説っぽいかも!と思って。

メイ メイと个喆の2人でつれづれを続けて、新メンバーを入れてやるという選択肢もあったんですが、小町とたからの意思も尊重したいと思って、つれづれを解散させる決意をしました。そのとき、社長から「まだステージに立ちたいならぜん君。に入るという選択肢もあるよ」と声をかけていただいたんです。

──「ぜん君。に入る」という選択肢を聞いて、メイさんと个喆さんは率直にどう思いましたか?

个喆 活動を続けられるなら、喜んで!という感じ。

メイ まず思ったのは「武道館に行きたい」ということ。絶対にデカいステージに立ちたいとずっと思い続けてきたので、ぜん君。だったらそれが叶うかもしれないと思いました。活動しているとわかるんですけど、自分に残されている活動時間というのがそう長くはないだろうというのを感じていて。残りの時間すべてをぜん君。に懸けていくべきだなと思いました。それにぜん君。だったら絶対にストイックな活動ができると思ったんです。自分に甘えている暇はなさそうだし。

个喆 社長には「2人で一緒にいることにも意味があるよ」と言ってもらったんです。だから2人で決めました。

──个喆さんに至っては幽世テロルArchitect、ゆくえしれずつれづれ、ぜんぶ君のせいだ。の3グループを経験しているわけですよね?

个喆 渡り歩きすぎました。3グループを経験してるのって、コドモメンタルで个喆だけなんです。だから何かいいことができたらいいなあと思っています。みんなの架け橋になって平和の使者みたいになりたいです(笑)。

ぜん君。は思ったより図太い

──姉妹グループと言えるほど近しい存在であるゆくえしれずつれづれの2人がぜん君。に入ると聞いて、ぜん君。の皆さんはどう思いましたか?

もとちか襲 私はメンバーのことを家族と捉えていて、単純に「家族が2人も増えるんだ、やったー」みたいな感想でした(笑)。先輩が入ってくるプレッシャーとかもあまり感じなかったですね。

甘福氏暗 以前から「1人か2人増やしたい」という話は聞いていたから、ビックリはしなくて。もちろんつれづれの2人のことはぜんぶ君のせいだ。に加入する前から知っていたし、ずっとカッコいいなと思って見ていたから、きっと今の自分に足りていないものを持ってきてくれるだろうな、というワクワク感が強かったですね。ただ負けず嫌いな性格なので、「負けないぞ!」という気持ちもあります(笑)。

雫ふふ メンバーが増えるんだろうなということには薄々気付いていたんですけど、きっとツアーが終わる3月頃かなと思っていたんです。まだ私たち3人が入って2カ月しか経っていないタイミングで、さらに人数が増えることになったから驚きました。でも「それは3人の成長が速かったからだよ」とも言ってもらえて。そう言われると、ふふも自分のことだけに一生懸命になっていられないな、と思って気合いが入りました。

征之丞十五時 3人はわりと冷静に受け止めたみたいですけど、私はすごく驚きました。メイメイとこてちゃんは、私がコドモメンタルに入ったときから先輩として見てたので、ぜん君。に入るということは後輩になるわけで……みたいに最初は混乱して(笑)。でもそういうのは考えすぎだったというか、単純にすごい2人がぜん君。として一緒にステージに立ってくれて、7人のぜん君。は絶対にすごくなるなと思ったんです。賑やかさも増すし、ライブはもっと楽しくなるはずですから。

如月 ぜん君。のメンバーは思ったより図太いな、と思いました(笑)。ただそれはお披露目ライブがZepp DiverCity TOKYOでのワンマンだったり、そこからいきなり47都道府県を回ったり、これまで経験してきたことがハードだったからだと思うんですよね。そもそもぜん君。のオーディションに応募してくれただけでもハートが強いので、つれづれの2人が入ることでネガティブになるようなメンバーではないだろうな、とは思っていました。

超自信満々にライブをしてる

──ぜん君。にはこれまでも多くの加入と脱退がありましたが、グループの人数が7人になるのは今回が初めてです。過去最高人数のぜん君。はどうですか?

 なんか、カラフルだよね(笑)。

 戦隊モノみたい。

如月 見た目は変わったけど、ライブの印象はあまり変わってないかもしれない。

十五時 でも間違いなく賑やかになったよ!

ふふ ライブ中、みんなと近いからすごくうれしくなる。

──メイさんと个喆はぜん君。としてステージに立ってみてどうですか?

个喆 わちゃわちゃ度がすごい! メンバー同士が近い距離でニコニコし合うの、すごく楽しい。

メイ つれづれのときは「カッコいい」に徹していたんですよね。だからかわいい曲を歌うときの動作とかがまだうまくつかめていないところはあります。この間、「キミ君シンドロームX」というかわいい曲を歌うとき、思わず拳を握って力を込めちゃって(笑)。「あ、今の自分は違う違う」みたいにハッとなるときはありますね。

如月 歌う曲が変わっても、こてちゃんは変わらないよね。どこにいてもどんと構えていて、肝が据わってる感じ。

个喆 えへへ(笑)。

メイ 个喆は変わらないし、本当に肝が据わっているよ。メイはつれづれでリーダーをしていたから、グループでの立ち位置はけっこう変わったかな。あと、まだ完全に慣れてないから愛海のことを「愛海」と呼べなくて(笑)。「お」を付けて「おメグ」って呼んでます。

如月 今はツアー中だし、一緒に過ごす時間が長いからすぐに慣れると思うよ(笑)。それに2人はこれまでやってきた経験があるし、これまでぜん君。のライブを間近で観てきたから覚えが早いんですよね。まだ数回しかライブをしていませんが、7人のぜん君。は今すごい速度で成長していると思います。ただ私たちが手応えを感じていても、患い(ぜんぶ君のせいだ。ファンの呼称)さんたちはまだ戸惑いがあると思うんですよ。それをわかったうえで、私たちは超自信満々にライブをしてるので、そのギャップはまだあるかもしれませんね。今まで以上にいいライブをすることは間違いないので、安心して観に来てほしいなと思っています。