二次元になる夢が叶った！

──シングルと同じタイミングで再録アルバム「LIVE or DIE～ちぬいち～」が同時にリリースされました。新体制でレコーディングされた音源が17曲も入っているわけで、一般的なベスト盤よりも豪華な内容ですよね。

ましろ　特にライブでよくやる曲が多いので、これを聴いてライブに来てくれればすぐに楽しめます。

如月　曲順がワンマンライブのセトリのようになっているので、家で1人ライブみたいなこともできると思います。

──ライブで「やみかわぐんぐんか」の歌唱前に必ず披露されるメンバーの「宣誓」まで音源になっていて驚きました。

如月　「宣誓」は初音源化ですね（笑）。これだけは再録じゃないです。

──「LIVE or DIE～ちぬいち～」の中で、十五時さんがあけぼのさんと歌ってみて、特に印象に残っている曲はどれですか？

征之丞　ぜん君。に入る前から好きな「無題合唱」ですね。ただグループに入る前と今では曲に対する気持ちの入れ方が全然変わりました。特に自分の気持ちが入るのが、まっそん（ましろ）が歌っているうしろで4人が崩れ落ちるところですね。気持ちが入りすぎちゃって、ライブ中はつい目がウルウルしちゃいます。自分の声で自分の好きな曲を歌うというのは本当に恵まれていると思いますし、うれしくて鳥肌が立った曲です。話していて、今も鳥肌が立っちゃった（笑）。

──あけぼのさんは？

凪　初めてぜん君。で練習した曲「キミ君シンドロームX」への思い入れが強いですね。ぜん君。にはかわいくてポップな曲もカッコいい曲もあるけど、「キミ君シンドロームX」はすごくキャッチ―で自分の中のかわいい部分を前面に押し出せる曲なんです。この曲を歌っているとき、ぼのは自分が2次元のアイドルになったと思ってライブしてるんです。

如月　変わった感覚だよね（笑）。

凪　ぜん君。のTシャツに各メンバーのイラストが描かれていて、ぼのが初めて二次元化されたんですよ！ 実は昔から二次元になるのが夢だったので、ぜん君。に入っていきなり夢が叶っちゃって……。「キミ君シンドロームX」はTシャツに書かれてる二次元のぼのがライブをしてるイメージなんです。

新しいぜん君。になった

──先輩メンバー3人には5人になって、印象が変わった曲を伺えればと思います。

如月　個人的には「オルタナティブメランコリー」ですね。前回この曲を録ったのが成海5才と十字が抜けたあとの再録アルバムだったんですけど、2人のパートを四が担うことが多かったんです。メンバーの脱退後で、私たちはしっかりしなきゃいけなかったのもあって、前回の「オルタナティブメランコリー」では四が強い感じで歌ってたんですよ。でもその四が、今回のレコーディングでは同じ曲を優しく歌っているんです。

一十三　うん。そうだね。

如月　四の歌を聴いて「あ、自分たちもまた変わったんだな」と思いました。ただただ強さを押し出していかなきゃいけない時期もあったけど、今の私たちはただ強いだけじゃダメなことを知ってるし、「歌で伝える」ということがどれだけ大切なことで、どれだけ難しいことかを知ってる。それが四の歌に出てるなと思って、「なんだか新しいぜん君。になったな」と思いました。

一十三　私は「ROMANTICISM」や「WORLD END CRISIS」のようなカッコいい系の曲でぜん君。の変化を感じました。十五時がカッコいい曲に合うんですよ。これまでのぜん君。になかったカッコよさを十五時が出してくれてます。

如月　「独白園」の最初とかもカッコいいよね。

一十三　レコーディングした音源聴いて「十五時さん、ありがとうございます！」と思いました。

──ましろさんが選ぶ印象の変わった曲はどれですか？

ましろ　本当に新曲のように感じたのは「WORLD END CRISIS」と「Sophomore Sick Sacrifice」ですね。「WORLD END CRISIS」は僕ら3人も歌割りを変えてみたんですよ。あとよちゃん（一十三）がシャウトを録り直してたんですけど、それが一発OKだったのが本当にカッコよくて。

一十三　イエーイ！

ましろ　あとは「ねおじぇらす めろかおす」の再録バージョン「ねがねおじぇらすめろかおす」。これまではサビを全員で歌ってきたんですけど今回初めてサビの後半で歌割りを振ってるんです。レコ―ディングのとき、今まで通り全員で歌ってみたらなんだかしっくりこなくて。今まではなんの疑問もなく全員で歌って来たけど、声質が個性的な2人が入ってきたことで、声の相性とかにも意識が向くようになったんですよね。

如月　それで言うと、私と十五時の声の相性が悪いみたいで（笑）。ただこの組み合わせも曲によってはいい感じに響くんですよ。「オルタナティブメランコリー」みたいなかわいい寄りの曲だと声質が合わないけど、「AntiIyours」のような楽し気な曲では、2人が一緒に歌うと賑やかさが増すんですよね。そういうのを1つひとつ試していくのが今はすごく面白いです。

変化をライブで感じてほしい

──すでに新体制でのツアーがスタートしていますが、5人でのツアーはいかがですか？

ましろ　順調といえば順調かな。

如月　おそらく新メンバー2人が目に見えて変化している時期だと思うんです。今回、けっこう短いスパンに公演を詰め込んだんですけど、それはもう2人を楽にするためだと考えてて。私らの活動はどうしたって濃くなっちゃうから、最初にライブをメチャクチャやることに慣れたほうが絶対にその後のためになるんですよ。それと、新体制での2回目のライブが終わったタイミングで、ぼのが「もう5人じゃないとダメなんだって、よくわかった」と言ったんですよ。

一十三　「もう欠けちゃダメだ」って。

如月　こんなに早くそう思ってもらえるとは思ってなかったから、それがすごくうれしくて。おそらく初めてのことだらけで2人はすごく大変だと思うけど、2人共吸収が早いし、へこたれないし、すごく心強いですね。移動中とか、2人はメッチャうるさいし（笑）。いいツアーが回れてる気がします。

ましろ　やっぱり新メンバーが入ったばかりのライブって、いろいろ気になって見すぎちゃうところがあるんですよね。「あそこの動き、大丈夫かな」みたいに。でもツアーの2本目くらいからは思ったより平気なことに気付いたんです。むしろ僕が見すぎちゃって、自分のパフォーマンスが抜けちゃうこともあって（笑）。意外と見なくても大丈夫だから、ちゃんと自分に集中しなきゃと思ってます。

如月　2人は、ツアー回ってみてどう？

征之丞　もともと十五時はライブを観てぜんぶ君のせいだ。を好きになったのもあって、グループの変化もまずはライブで感じてほしいと思うんです。CDのレコーディングももちろんがんばったけど、ぜん君。はやっぱりライブが一番なので、患いさんにはとにかく現場に来てもらいたいです（笑）。

凪　確かにぜん君。の熱さとか、圧とか、ライブじゃなきゃわかんないよね。

如月　なんか私たちがメッチャ高圧的なグループみたいじゃん（笑）。

一十三　でも「圧」はあるよね。

凪　うん。言葉では伝えられないものが、ツアーの会場にはあると思うから、ぜひ遊びにきてください！