とにかくアイドルっぽく
──そんな中、ゆ~ろっぷの2ndシングル「ワタシノキモチ / ユメ/ウツツ・ボーダレス」が完成しました。収録曲についてそれぞれ紹介してもらいたいのですが、まずキャッチーな1曲「ワタシノキモチ」についてお願いします。
Rin 「ワタシノキモチ」は、ゆ~ろっぷの楽曲の中で一番テンポが速い曲で、音もガチャガチャしているというか、楽しくてかわいい感じなんです。去年リリースした1stシングルの「Here we go and go! / Shakin'&Movin'」とはガラッと雰囲気が変わりましたね。衣装も含めて、ゆ~ろっぷのかわいらしい面をお届けできる曲だと思います。あと、曲をいただいたときに、メンバーで歌詞の意味を考えたんですけど、自分の推しや好きなものに対して愛が止まらないよ、という気持ちを歌った曲なのかなと解釈しました。
Yui あふれ出る“好き”を表した曲ですね。とにかく楽しい曲で、ダンスも振りコピしやすいと思います。特に“矢印ダンス”がポイントで、ライブではファンの方も一緒に踊ったり、サビで一斉にジャンプしたりして盛り上がってくれます。
Juri キャピキャピ踊る曲というイメージなので、私もかわいく踊ってキャピキャピして(笑)、ファンの人にいっぱいレスをするようにがんばってます。
Yukari レコーディングのときは「とにかくワントーン高く歌って」とスタッフさんに言われました。なので、みんな普段の歌声とはちょっと違う感じになっていると思います。ライブでもカッコよく歌い上げるのが得意なメンバーもかわいく歌っているし、私もいつも以上にかわいく歌えるようにがんばっているので(笑)、そこが注目ポイントです。
Yukino 私はもともと声が低めなんですけど、レコーディングで「とにかくアイドルっぽく歌って」と言われたので、かわいく歌えるようにがんばりました。ライブだとたまにいつもの歌い方になっちゃうんですけど(笑)。
努力が実を結んだ“エモ曲”
──もう1つの表題曲「ユメ/ウツツ・ボーダレス」は、夢に向かっていく思いが込められたエモーショナルなナンバーになっていますね。
Yukino もともと「ユメ/ウツツ・ボーダレス」は今年1月に配信シングルとして一度リリースした曲なんですけど、今回のシングルでは新体制で再レコーディングした音源になっているんです。
Rin 最初に聴いた瞬間、「この曲好き!」と反射的に感じました。道のりは長く険しいかもしれないけどみんなでがんばって夢をつかんでいこう、ということを歌った曲で。ライブで歌っていると、「今までこんなことがあったな」と、いろんな出来事が思い出されるエモい1曲ですね。サウンドもストリングスやピアノの音色が入っていてすごくきれいなんですよ。これからも大切に歌って曲を育てていきたいと思います。
Yui ゆ~ろっぷの曲の中で1つだけジャンルが違う感じで。しっとりとしている聴かせるタイプの曲で、ライブの雰囲気を一気に変えられます。ゆ~ろっぷは「ゲラップ!」「シェイキン!」とかキャッチーなフレーズで盛り上げる曲が多いですが、「ユメ/ウツツ・ボーダレス」はストーリー性があって感情が込めやすいんです。そのストーリーを聴く人の心に伝えられるように、もっとこの曲について研究してパフォーマンスを極めていきたいです。
Yukino ダンスもしなやかな感じなので、ライブできれいなパフォーマンスを見せられるようにがんばってます。
Juri ダンスは見せ方が難しいんですよ。今は間違えずに踊ることで精いっぱいですが、もっと上手になってお客さんに魅了したいです。
Yukari 「ユメ/ウツツ・ボーダレス」は、歌うときによって意味合いが変わってくる曲でもあって。例えばメンバーの卒業公演だと門出を祝う曲になるし、大きなフェスだと夢を叶えられたうれしさを表した曲になる。そしてワンマンライブで歌うときは、もっと成長して未来につなげたいという気持ちになる、いろんな側面を持った曲だと思います。あと、私はちゃんとしたソロパートをもらえたのがこの曲が初めてで。1stシングルのときは歌が下手すぎてソロパートをもらえなかったんですけど、それが悔しくてたくさん練習を重ねてきて、この曲のレコーディングのときに「すごくうまくなったね」とスタッフさんに言ってもらえたんです。自分の努力が実を結んだという意味ですごく大切な曲です。エモが詰まってます。
どよーんとしないグループ
──アイドル未経験のメンバーが多かった中、ここまで懸命に駆け抜けてきたゆ~ろっぷですが、これからの目標について5人それぞれから聞かせてください。
Rin 私は、大きな会場でワンマンをやりたいという思いを昔から持っていて。対バンライブやフェスのステージが大きくなるたびに、自分たちの知名度が上がっているのを実感できてうれしいんですけど、ワンマンでも大きなステージに立って、ずっと応援してくださっているファンの方と同じ時間を共有したいんです。自分の願望としては、Zeppでワンマンや単独ツアーをできるようになりたいですね。
Yukino 私も同じで、大きい会場でワンマンライブができるようになりたいです。ゆ~ろっぷのファンの皆さんに恩返しをしたいなって。最初にワンマンをやった会場が新宿WALLYだったんですけど、ありがたいことに満員だったんですよ。次はそのときよりも大きい会場でワンマンをやって、さらに成長した姿をお見せしたいです。私の希望的には、デビューライブをした渋谷duo MUSIC EXCHANGEをゆ~ろっぷのファンだけで埋められたらなと思ってます。
Yui 私はグループ力、チーム力を上げることが目標です。今までは、歌やダンスもSNSでの発信も、すべて自分のことで精いっぱいで。ダンスレッスンでは振りを覚えるのに必死で、鏡で自分のことしか見れなかったんですよ。そんな中、Rinちゃんはグループ全体のことを見ていたり、私にアドバイスをくれたりして、すごいなと思っていました。私も最近になってやっと余裕が出てきたので、視野を広くしていきたいです。みんなでグループとしてどう見てもらいたいかを考えられるようになれれば、もっと高みを目指せると思うんです。
Yukari 私はゆ~ろっぷのグッズをたくさん作りたいです。特にアクスタとフォトブック。というのも、アイドル活動をしていて大変だなと感じたとき、ゆ~ろっぷのライブ写真を見ると、「ちゃんと自分もアイドルとしてがんばれてるな」と実感できるんです。当たり前ですけど、ステージに立ってるときって、自分の姿を見れないじゃないですか。だから、ゆ~ろっぷのフォトブックを見て、アイドルとしての自分をもっと実感したい。きっとファンの人も喜んでくれると思います。この間、Tシャツをデザインさせてもらったときもすごく喜んでくれましたし、直接会えないときも私を近くに感じてもらいたいという意味でも、もっとグッズを作りたいです!
Juri ゆ~ろっぷでは月イチくらいのペースで遠征してライブをしているんですけど、これからもっといろんなところを巡って、いずれは全国ツアーをできたらと思っています。各地でたくさん人に出会って、日本中の皆さんにゆ~ろっぷを好きになってもらいたいです。個人的には沖縄に行きたいですね。もし沖縄でファンの方とオフ会もできたら絶対楽しいと思います。
──ゆ~ろっぷはもともと夢みるアドレセンスの妹グループとして誕生したグループで、前回のインタビューのときは「夢アドに追いつきたい」と語っていましたが、その目標については今どんなふうに考えていますか?(参照:夢みるアドレセンスの派生妹グループ・YUMEADO EUROPEが1stシングル発売、加入を決意した8人それぞれの思い)
Yukari リアルなことを言うと、去年は夢アドさんと自分たちを比べすぎてしまって、私たちはダメだなと感じてしまうことが多かったんです。でも最近は、誰かと比べるというより、ゆ~ろっぷ単体としてがんばることが大事なのかなと思うようになってきました。なので、自分たちらしさを追い求めてる感じですね。
Yui そもそもグループの系統も全然違うんですよ。夢アドさんは上品で大人っぽいですが、ゆ~ろっぷは楽しくてワチャワチャした感じ。同じ土俵で勝負するというよりも、それぞれのオリジナリティを高めていくことが大事なのかなと思っています。
──ゆ~ろっぷのオリジナリティをもっと具体的な言葉にすると?
Yui うーん、なんでも楽しんじゃうグループかな……? 私たち、ステージでも楽屋でもホントにいつでも楽しんでるんですよ。普通だったら緊張しちゃうような場面でも、その状況を楽しんじゃうというか。
──変に落ち込んだり、ナーバスになったりしないのがグループの強みだと。
Yui そうですね。決して、どよーんとしないグループです(笑)。例えばほかのグループと競い合う配信企画の最終日って、配信の中で泣いたり感情が高ぶったりするアイドルさんが多いじゃないですか。そんなときも、私たちは配信中に牛丼を食べていて(笑)。もちろん、企画をおざなりにしてるわけじゃなくて、深刻になるよりもそういう状況も楽しみながらがんばろうという気持ちなんです。どんなときでも楽しむ、楽しむ力の強さがゆ~ろっぷらしさだと思います!
プロフィール
YUMEADO EUROPE(ユメアドユーロップ)
夢みるアドレセンスの派生妹グループの1つ。2020年に行われた夢アドの新メンバーオーディション「なれんの!? 夢アド!? 2020」のファイナリストによって結成され、「夢アド3姉妹計画」の中で次女グループに位置付けられている。“ヨーロッパの多様性”をコンセプトに活動を展開し、2021年4月に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEでデビューライブを開催。同年8月に1stシングル「Here we go and go! / Shakin'&Movin'」を発表し、11月に東京・新宿WALLYで1stワンマンライブを行った。2022年6月より新メンバーJuriを含む5人体制で活動中で、9月には2ndシングル「ワタシノキモチ / ユメ/ウツツ・ボーダレス」をリリースした。