YUKIがソロデビュー15周年イヤーを締めくくる作品として、1月31日にシングルコレクション「すてきな15才」とライブDVD / Blu-ray「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017.07.09 大阪城ホール」をリリースする。

彼女にとって、ソロデビュー10周年を迎えた2012年の「POWERS OF TEN」以来5年ぶりとなるシングルコレクションには、2012年以降に発表されたシングル曲「プレイボール」から最新シングル曲「フラッグを立てろ」までをまとめて収録。さらに未発表曲も収められる。一方ライブDVD / Blu-rayでは、2017年4月から7月にかけて行われた全国アリーナツアー「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017」より、7月9日の大阪・大阪城ホール公演の映像を楽しめる。音楽ナタリーではYUKI本人にインタビューを実施し、充実した1年だったと言う15周年イヤーを駆け抜けた感想、シングルコレクション収録の未発表曲に込めた思いを聞いた。

取材・文 / 松浦靖恵

チャック・ベリーは“素敵な16歳”だけど、私は“すてきな15才”

──2017年2月からのソロ15周年アニバーサリーイヤーは、シングル「さよならバイスタンダー」「フラッグを立てろ」やアルバム「まばたき」のリリース、全国アリーナツアー「YUKI concert tour "Blink Blink" 2017」の開催など、YUKIさんにとってとても充実した1年だったと思います。

YUKIとしてソロデビューしてから15年が経ち、“15才”になりました（笑）。この1年を改めて振り返ってみると、応援してくださるファンの皆さんと一緒に「Blink Blink」ツアーで15周年のお祝いができたことがとてもうれしかったですし、このツアーのファイナルを地元の函館でできたことも、とても幸せだったなと思います（参照：YUKI、地元で“15周年のお祭り”終幕「函館が私を育ててくれたんだ」）。また、「まばたき」を作ったことで歌手として新しい扉を開くことができたような気がするので、それもとてもうれしく思っています。自分を信じて、いつでも自分のやりたいことを誠実にやってきてよかったなと思いました。

──1月31日にリリースされるシングルコレクション「すてきな15才」は、そんな充実した15周年イヤーを華やかに締めくくってくれる作品だと思いました。とても素敵なタイトルですね。

5周年のときは「five-star」、10周年のときは「POWERS OF TEN」と、これまでアニバーサリーに出してきたシングルコレクションのタイトルには記念の数字を入れていましたし、15周年に出したという印としても「15」という数字をタイトルに入れたいと思っていたんです。「すてきな」という言葉も使いたいと思っていたので、チャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」の邦題になぞらえて。「Sweet Little Sixteen」は“素敵な16歳”ですけど、私は15歳なので「すてきな15才」と付けました。

音楽に正解はないけれど、自分なりの正解を探す旅を続けている

──今作には2012年からの5年間に発表したシングルの表題曲11曲と新曲3曲、デモ音源1曲が収録されています。

15周年の記念に出す作品なので、15曲収録したくて。そしてとてもありがたいことに、この5年間でこんなにたくさんのシングルを発表することができました。今回のアルバムのマスタリング後に、スタッフと「1曲1曲大事に作ってきたね」という話をしたんです。1曲1曲一生懸命に、自分なりの表現や答えを探していたことがこんなふうな形になったんだと思うと、その言葉が私の胸にはとても響きました。音楽に正解はないけれど、自分なりの正解を探す旅を続けているから、私の歌手人生、音楽人生はまだまだ終わらないんだなと思います。

──この5年間は早かったですか？

「プレイボール」（2012年5月リリースのシングル「プレイボール / 坂道のメロディ」収録曲）や10周年のときにやった東京ドーム公演（参照：YUKI「史上初いただきました!!」東京ドームで10年に感謝）のことを思うと、とても昔のことのように思えるんです。ソロのYUKIとして初めて立った東京ドームのステージから見た光景は今も私の中に鮮明に残っているんですけど、それでもあれから1つ、また1つと、じっくり積み重ねて今の私がいる。そう思うと、やっぱり10周年からずいぶんと月日が経っているような気がするので、決してあっという間ではなかったですね。

──「プレイボール」は東京ドーム公演をやると決まったことがきっかけになって生まれた歌でした。

「プレイボール」は、「ソロの10周年記念に東京ドームでライブをやったんだぞ！」と、自分が忘れないようにしようと思って作った曲ですね（笑）。「すてきな15才」に収録されている1曲1曲を聴いていると、思い出すことのできる思い出がたくさんあるんだということを感じて、本当に幸せだなと思います。