ナタリー PowerPush - YO-KING
僕の旬はまさに今! 会心のアルバム「楽しい人は世界を救う」
ライブでの僕のパフォーマンスがすごいことになってる
──今回の紙資料に「今がミュージシャンとして一番の旬」とあるんですけど、これはどういう意味ですか?
ミュージシャンとして、ボーカリストとしては今が旬ですね。声がすごい出るの、今。来年以降、もしかしたら今以上に出ちゃうかどうかはわかんないよ? でもとにかく今が一番出てるんですよ。そういう意味で今が一番、旬。あと、ライブを観に来てくれた人を楽しませたいって気持ちがキャリアの中で今一番強いの。
──それは自然とそうなったんですか?
自然とそうなったんでしょうねぇ。今までやっぱり若いし我もあったんで、俺を見ろと。このカッコいい俺を見て帰れ!くらいの気持ちだったんだけど、なんか今は、この人たちを楽しませたいなぁっていう気持ちが自然に強まってきてて。そういう意味ではやっとプロになったというか(笑)。20年間かけて、アマチュアからプロになった。
──じゃあツアーも楽しくなりそうですね。
うん、楽しいと思いますよ。曲もいいし。ライブ映えする曲が多いから。あとなんかね、一昨日真心でライブやってきたんですけど、僕のパフォーマンスがすごいことになってるんですよね。
──それはどういう方向に?
音楽をやってるっていうんじゃなくて、音楽を使ってなんかやってるっていう感じがしますね。音楽をやりながらテンポが遅いなぁと思ったらその場で「テンポを上げて」とかマイク通して言ってテンポを上げちゃうとか。音楽をやってる中で桜井にツッコんで、桜井もツッコみ返すとか。MCでは前からできてたんですよね。でも今は音楽をやりながらMCの世界観と音楽の世界観がリンクして、すごい有機体になってるんですよ。だからお客さんも観てて、生の良さを感じるんじゃないかなぁ。うまく演奏してありがとうございましたって帰るライブじゃないから。相当面白いと思いますね。
──その面白さはソロのツアーでも発揮できそうですか?
ソロのほうが、より出ちゃうと思う。ハコがライブハウスなんで、より親密なライブになると思うんですよね。その中で、ルーズでフォークでロックンロールで温かくて、みたいなライブをやりたいと思っています。
──プロフィールに「類まれなる自己肯定力を兼ね備え、健康で楽しく暮らすことをモットーとする音楽芸人」とあるんですが、今回のアルバムや今のライブの話を端的にまとめた一文ですね。
そう。音楽芸人だね!! さっき言ってたことってこういうことじゃないの? まさに。2~3年前からこのプロフィールだけど、先に書いといたらこっちに寄っていったっていう。言霊なんですよ、やっぱり。
YO-KING(よーきんぐ)
1967年東京出身の男性シンガーソングライター。1989年にTHE真心ブラザーズとしてメジャーデビューし、1991年に倉持陽一名義による1stソロアルバム「倉持の魂」をリリース。さらに1992年にはヒップホップユニット「エレファントラブ」を結成(現在は活動休止中)。また1999年には、 YO-KING名義による2ndソロアルバム「DEFROSTER ROCK」を発表。作詞・作曲のみならず、セルフプロデュースも手がけ大きな話題となる。2001年の真心ブラザーズ活動休止後に、本格的なソロ活動を開始。3ピースのバンド編成でライブを行うほか、2002年5月にソロシングル「LIFE」、6月にアルバム「愛とロックンロール」をリリースする。 2005年の真心活動再開後も、定期的にソロライブを行うほか、2007年2月にはアルバム「日々とポップス」も発表している。