山本彩×ライブナタリー特集|SCANDAL・HARUNAと16年ぶりに対面、阿部真央&ACIDMANからコメントも (2/2)

先輩の力を借りて音楽の門を叩く

──今回、山本さんが「SYnergy」というタイトルで対バンツアーをやろうと思った裏には、どんな思いがあったんでしょう?

山本 私が尊敬している方々と対バンさせていただく中で、そこで受ける刺激を楽しみたかったし、対バンさせていただく方々との相乗効果でどんなライブが生まれるのかが知りたかった、というのが大きな理由ですね。あとは、山本彩という人間は見る人によっていろんな見え方があるような気がしているんですよ。「音楽をやっているアーティスト」という見方をしている人もいれば、「マルチにいろんなことをやるタレントさん」のように見ている人もいる。でも、自分の中の大きな軸はやっぱり音楽なんです。そこは絶対に揺らがない。対バンツアーを通して音楽にもっとどっぷり浸かることで、そんな自分のことを、自分のファン以外の人にも認知してもらえたらいいなっていう思いもありました。そういう意味では、偉大な先輩方の力を借りて改めて音楽の門を叩く、という感覚に近いのかもしれないです。

HARUNA いろんな経験をしてきた彩ちゃんが今、改めてこういうメンツと一緒にライブをすると決めた理由が知れてうれしい。

──阿部真央さん、ACIDMAN、そしてSCANDALという対バン相手はどんな基準で選ばれたんですか?

山本 今回は自分の中に何かを残してくれた方々、自分にとって縁のある方々を選ばせていただきました。まず阿部さんは、学生時代からずっと大好きで聴いてきた青春時代の1ページとして欠かせない方。ソロになってからは楽曲を提供していただいたこともあったので、自分にとっては古くから本当に大きな存在なんです。ACIDMANさんは世代的にはだいぶ上なんですけど、バンドマンとして憧れの存在で。楽曲も大好きでずっと聴かせてもらってきたんです。阿部さんと同じく、ご縁があって「TRUE BLUE」という曲のアレンジをギターボーカルの大木(伸夫)さんに手がけていただいたこともあったので、その感謝の意味も込めて今回お声がけしました。

左から山本彩、HARUNA。

左から山本彩、HARUNA。

──そしてSCANDALとは、ここまでお話されてきたように、実は深い縁があったと。

山本 知る人ぞ知る縁が(笑)。まさか16年経った今、また対バンできるとはまったく思ってなかったです。それは、SCANDALさんはもちろん、私も音楽を続けてきたからこそだなと。実は自分主催の対バンツアーを開催するのは初めてのことなので、「私の対バンツアーバージンを、ぜひ!」と思ってお声がけさせていただきました。

HARUNA うれしいなあ。デビュー前に対バンしていた頃の体験って、今の自分たちにとって唯一無二だったりするんですよ。右も左もわからない中、とにかくがむしゃらに音楽をやっていた時期。そんな時代をともに過ごせた彩ちゃんとまた交わることができたのは、本当にお互い、音楽を続けてきたからこそだと思います。そんな2組だからこそ描き出せる景色がきっとあるはずなので、それを見るのが今からすごく楽しみですね。

──それぞれどんなセットリストを用意してくるのかも楽しみですよね。

HARUNA そうですよね。私たちの場合、けっこういろんなジャンルの曲があるので、対バン相手に寄せてみたりすることもあって。

山本 なるほど。今回は3公演で全然色の違うメンツなので、どんな曲を選ぶかはけっこう悩みどころですよね。でも、SCANDALさんに関して言えば、私がやっている音楽との親和性が高いような気がするんですよ。だから、SCANDALさんのファンの方も一緒に楽しんでもらえるライブができたらいいなって思いますね。あとは内容的に……どこまでやっていいんですかね?

HARUNA ん? 例えば?

山本 一緒に歌ったりもできたら。

HARUNA そういうのもアリ? 楽しそう! SNSを見てると「彩ちゃんもSCANDALもどっちも好き」っていう人がたくさんいるので、そういうコラボができたらいいよね。親和性が高い2組だと思うので、それぞれが真っ当に自分たちの音楽を表現すれば、お互いのことをもっともっと好きになってもらえると思うし。

山本彩

山本彩

HARUNA

HARUNA

16年越しの打ち上げ

──対バンライブのホストは、ゲストをもてなすことも重要だと聞いたことがありますけど、山本さんはそのあたり何か考えてますか?

山本 え! ……ちょっとまだ、そちらの配慮に関して意識が向いてなかったです(笑)。

HARUNA あははは。でも確かに、そういう部分が対バンの楽しみの1つだったりはするんですよ。氣志團の皆さんと対バンしたときにはステージ裏でのホスピタリティがものすごくって。それだけでもう幸せな気分になりましたから。

山本 ちょっとこのあとすぐ会議します!

HARUNA いやいや(笑)。そんな気負わないでー!

山本 でも確かに、バックステージに自分以外のアーティストさんがいるなんて、すごく貴重なことですからね。喜んでいただけるように何かできたらいいですね。ライブ前、一緒に円陣とか組んじゃったりして(笑)。

HARUNA いいね、いいね。私たちも普段から円陣組んでからライブ出てるし。あと、打ち上げは? やります?

山本 え? やりましょう! 店はこちらで押さえておきます(笑)。

HARUNA ぜひぜひ(笑)。あの頃、10代の頃にはできなかった打ち上げを16年越しにやりましょう!

山本 お声がけした3組の方々とワイワイしたライブをすることで、きっと観に来てくださる方々もワイワイした楽しい気持ちになってもらえると思うんです。そんなお祭りにしたいと思っているので、ぜひ皆さん遊びに来てください!

左から山本彩、HARUNA。

左から山本彩、HARUNA。

プロフィール

山本彩(ヤマモトサヤカ)

2010年に結成されたNMB48に1期生として加入。同グループのキャプテンを務め、AKB48の選抜メンバーとしても活躍する。2016年にアルバム「Rainbow」でソロデビューを果たし、2017年には2ndソロアルバム「identity」を発表した。2018年11月にNMB48を卒業したのち、2019年にソロ活動を本格始動。同年2月にライブハウスツアー「I’m ready」を開催し、4月にUNIVERSAL SIGMAより移籍第1弾シングル「イチリンソウ」をリリースした。楽曲のリリースだけでなく、2024年3月には東阪でのライブ「Sayaka Yamamoto Hall Tour 2024 -RGB-」、5、6月にはアジア3都市をめぐる海外ツアー「Sayaka Yamamoto Asia Tour 2024 - 彩 -」、9、10月にはアコースティックツアー「Sayaka Yamamoto Acoustic Tour 2024『Organic』supported by niko and ...」を開催するなど、ライブ活動も精力的に行っている。

SCANDAL(スキャンダル)

HARUNA(Vo, G)、MAMI(G, Vo)、TOMOMI(B, Vo)、RINA(Dr, Vo)からなる4人組ガールズバンド。2006年に大阪・京橋で結成され、2008年にシングル「DOLL」でメジャーデビューを果たす。翌2009年にはシングル「少女S」で日本レコード大賞新人賞受賞。2015年には初の単独ワールドツアーを成功させ、その様子に密着したドキュメンタリー映画「SCANDAL Documentary film HELLO WORLD」が公開された。2018年にプライベートレーベル「her」を立ち上げ、レーベル第1弾作品としてシングル「マスターピース / まばたき」をリリース。結成17周年を迎えた2023年8月には「同一メンバーによる最長活動ロックバンド(女性)」としてギネス世界記録に認定された。2024年3月に11thアルバム「LUMINOUS」を発売し、同作を引っさげたライブツアーでは中国、韓国、台湾での海外公演も実施。10月にはファンクラブツアー「Light&Shade」を東名阪の会場で開催する。

対バン相手・阿部真央&ACIDMANからのメッセージ

阿部真央

阿部真央

彩さんお久しぶりです!
この度は「SYnergy」への参加お誘い頂きありがとうございます!
Zepp Hanedaでお会いできるのを楽しみにしています!

阿部真央から山本彩への質問

Q. 対バンツアーは初めての開催ですか? 他のアーティストさんとの共演は緊張されたりしますか?

山本 初めてです! ほかの方との共演はやっぱり緊張しますね。でも、ご一緒できるうれしさ、ワクワクした気持ちのほうが強いので、もしかするとワンマンよりは緊張しないかもしれないです。やみつきになって、ここから対バンばかりするようになってしまうかも(笑)。

Q. 私も彩さん同様、昨年に事務所を独立しました! 彩さんは独立後、心境の変化などありましたか?

山本 最初は不安が大きかったですね。でも意外と、周りにいてくれる人やチームのメンバーは変わらなかったので、どんどん前向きな気持ちになった感じでした。今はすごく安心して活動できています。

Q. 最近のリフレッシュ方法などありましたら良かったら教えてください! お忙しい日々だと思いますがお身体に気をつけて過ごされてください。

山本 最近のリフレッシュ方法はドライブですかね。オフで1日空いたりしたら、湘南や鎌倉のほうまで行ったりとか。で、海沿いのカフェでごはんを食べたりしてます。運転しているときは好きな音楽を流したり、ラジオを聴いたりすることが多いですね。

ACIDMAN

ACIDMAN

以前「TRUE BLUE」という楽曲をプロデュースさせていただきました。歌入れが深夜までかかったにも関わらず、粘り強く最後まで歌いきる姿勢が素晴らしかったのを覚えています。対バンライブ、新鮮な組み合わせなので楽しみにしています。「シナジー」は相乗効果という意味なので、相乗効果でいいライブになるようにがんばりたいと思います。

ACIDMANから山本彩への質問

Q. 今回、ACIDMANを選んでいただいてありがとうございます。
ライブにおいて1番大事にしていることは何ですか?

山本 完全燃焼ですかね。私は序盤でミスをすると、それをめっちゃ引きずってしまうタイプで、ミスがミスを呼んでしまうことも多いんです。なので、そうならないようにミスや不安に心を動かされることなく、今の自分にできる120%を表現し尽くすことを常に大事にしています。

公演情報

山本彩×ライブナタリー Zepp TOUR「SYnergy」

「山本彩×ライブナタリー Zepp TOUR『SYnergy』」ビジュアル

2024年11月19日(火)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
<出演者>
山本彩 / 阿部真央


2024年11月27日(水)愛知県 Zepp Nagoya
<出演者>
山本彩 / ACIDMAN


2024年11月29日(金)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)
<出演者>
山本彩 / SCANDAL

特設サイト

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