ついに上履きもいくんや……
──「sweet memories」はこやまさんの実話がもとになっているんですよね。どんなスイートなメモリーなのかと思ったら、この曲でもまた予想を裏切られました。
こやま 衝撃的だったんですよね……。
──クラスの子が自分の上履きを食べていたなんて、衝撃しかないですよね。
こやま 翌朝、何人もの友達から聞かされたんですよ。「あいつ、お前の上履き食べてたで」って。
しばた 意味わからん。上履きについて「食べてたで」っておかしいでしょ(笑)。
こやま 言うても、しばたもかじる側の人間やろ。
しばた さすがに上履きとかは食べへんけど、鉛筆とかはもうガチガチ噛んでましたね。
こやま そういうの引くタイプやったわ。
もりもと 僕も。
──なんか……もっといい恋愛エピソードはなかったんですか(笑)。
こやま これしかないんすよ、思い出(笑)。
しばた 上履きかじられて、どういう気持ちになったん?
こやま あー、ついに上履きもいくんや……みたいな感じでした。普段からプリントとか食べる子やったから。
しばた その子はこやまさんのことが好きやったん? アピールはあった?
こやま アピールはあった。上履き食べたのもアピールの1つやったんやと思う。
もりもと モテてんじゃん。
こやま 小学生の頃がピークやったからなあ。
シングル買ってない人にマウントを取ってほしい
しばた 「sweet memories」はある種の青春パンクですよね。アレンジ的にも。
こやま いいやんなあ。青春パンクって。これがヤバT流の青春パンクです。「ボヘミアン・ラプソディ」を観た直後で、イントロのギターのハモリは完全にその影響を受けてます。エンジニアさんも「最近この感じのギターを入れる人が多い」って言っていて、みんな影響受けてるんやなあと思いました。せっかくやから僕もね、1回やっておこうと思って。
しばた バンドマンやしね。
もりもと でもカッコいい曲ですよ。
しばた 3人のソロもあって楽しいし。
もりもと こやまさん、なんでソロを入れようと思ったんですか?
こやま 歌詞を30秒で書いたから、演奏でなんとかしようと思って。
しばた おしゃれにしてな。
もりもと なるほどなるほど。
しばた うちらいつもそうやって来たやん。
こやま やってきたやん。
──「Universal Serial Bus」や「DANCE ON TANSU」もそうですけど、メッセージ性があまりない歌詞の曲は特にアレンジに気合いが入っていて、ライブ定番曲になりがちですよね。
こやま そうそう。これはやる気がするね、ライブで。絶対こんなんアルバムに入らへんし、シングルで聴いてほしい。
しばた わからんで、この曲がバズったらアルバムに入るかも?
こやま バズったらうれしいけど、バズらへんから(笑)。まあみんなこれ聴いて、ライブで盛り上がってシングル買ってない人にマウントを取ってほしいです。
全曲タイアップが決まって“癒着シングル”になったら
──このシングルには三重にある志摩スペイン村のテーマソング「きっとパルケエスパーニャ」のカバーも入っています。
こやま シングルタイトルにスペインって入れたら、くそDVD(シングル特典DVD)の撮影で志摩スペイン村に行けると思ったんですよ。くそDVDの撮影が終わって、スペイン村の偉い人たちとごはんを食べることになったんですね。そこでスペイン村の社長さんが「CMソング歌ってほしいよねえ」って(笑)。
しばた 「そういうのってお願いしたらやってくれるの?」って聞かれたよな(笑)。
こやま 逆に「うちらでいいんすか」と聞き返したんですけど、そこからはもうトントン拍子。トントン拍子とはこのことです。もともとこの曲はシングルに入る予定もなかったし、なんならカバーする予定もなかったんです。関西・東海エリアではえげつない量が流れてるスペイン村のCMの曲を歌うことになるとは……。
しばた 関東の人はこの曲を知らんって聞いてびっくりしました。
こやま 関西人は全員歌えますからね。「エスパーニャー♪」って。このタイアップで関西での知名度がグンと上がるんじゃないかと期待しています。
もりもと キュウソ(ネコカミ)のメンバーさんから「パルケカバーするん!?」って驚かれました。
──よく知っていた曲にしても、ヤバTではまず演奏しなそうな曲なのでアレンジが大変だったのでは?
こやま この曲のアレンジは勉強になりましたねえ。めっちゃ転調するんすよ、この曲。
しばた 女性がね、歌うパートになったら。こんなメロディを歌ったことがなかったので歌うのもめちゃ難しかったです。でもこの曲のアレンジをしたことで、今後スペイン系の曲もできるなと思いました。
──ドラムも手数が多いですよね。
もりもと 原曲にドラムが入ってなかったんですよ。打ち込みっぽい謎のリズムが入っていて、何拍子なのかも全然わからなくて……こやまさんのギターをもとに、それっぽく叩いて、こやまさんに直してもらって……結果的に気持ちよく叩けるリズムが作れたと思います。コーラスもやったんですけど、厚みがすごく出てよかったですね。
こやま ここにきて男女ツインボーカルが生きてきましたね。ヤバTじゃないとカバーできなかったと思います。
──関西・東海エリアではスペイン村と「スプライト」のCMの両方が流れるんですよね。
こやま あとは上履きのタイアップさえ取れたら、全曲タイアップや。
しばた 上履きのCMなんて観たことないけど(笑)。
こやま まだ、オファー待ってるんで。歌詞も変えますし。せっかくやったら全曲タイアップが決まって“癒着シングル”になったらいいなと思ってます。
次のページ »
スペイン村ですごい規模のライブをしたい
- ヤバイTシャツ屋さん「スペインのひみつ」
- 2019年7月10日発売
BADASS / UNIVERSAL SIGMA -
初回限定盤 [CD+DVD]
1836円 / UMCK-7012 -
通常盤 [CD]
1404円 / UMCK-5672
- CD収録曲
-
- 癒着☆NIGHT
- 案外わるないNHK
- sweet memories
- きっとパルケエスパーニャ
- 癒着☆NIGHT(岡崎体育 remix)
- 初回限定盤DVD収録内容
-
- ヤバイTシャツ屋さんの志摩スペイン村ツアー
- ヤバイTシャツ屋さん(ヤバイティーシャツヤサン)
- こやまたくや(G, Vo)、しばたありぼぼ(B, Vo)、もりもりもと(Dr, Cho)からなる男女ツインボーカルのスリーピースバンド。2013年10月に大阪芸術大学に通っていた3人により結成された。2015年に本格的に活動を開始。王道のメロコアサウンドと秀逸なリリックがロックファンのハートをつかみ、11月にフルアルバム「We love Tank-top」でユニバーサルミュージック内のレーベルUNIVERSAL SIGMAよりメジャーデビュー。2018年1月に発表した2ndフルアルバム「Galaxy of the Tank-top」はiTunes週間アルバムランキングで1位を獲得。5月には「学校法人 日本教育財団 モード学園(東京・大阪・名古屋)2018年度TVCM」のタイアップソングとして書き下ろした「鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック」を収録したシングル「げんきいっぱい」、9月にはシングル「とってもうれしいたけ」をリリースした。12月には、中島健人(Sexy Zone)と中条あやみのダブル主演映画「ニセコイ」の主題歌「かわE」を含む3rdフルアルバム「Tank-top Festival in JAPAN」を発売。2019年は1月より全国ツアー「ヤバイTシャツ屋さん "Tank-top Festival in JAPAN" TOUR 2019」を開催し、追加公演を東名阪のZeppと東京・サンリオピューロランドにて行った。7月に「スプライト」のCMソング「癒着☆NIGHT」を含む8thシングル「スペインのひみつ」をリリース。10月から「ヤバイTシャツ屋さん “スペインのひみつ” ONE-MAN TOUR 2019」を開催する。