秋元康が総合プロデュースを務める新アイドルグループプロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」。今年4月より約半年間にわたるオーディションが行われた結果、最終投票で選ばれた計11人の合格メンバーがWHITE SCORPIONとしてデビューすることが発表された。
エンタテインメントコンテンツの企画、制作および開発を担う株式会社オーバースが手がけるWHITE SCORPIONは、コンサートや握手会などのリアルな場と、メタバース空間やそのほかオンライン上などのバーチャルな場の両軸で活動を展開。オーバースが発行する暗号資産「Nippon Idol Token(NIDT)」による資金調達でプロジェクトが進行していく予定で、NIDTの保有者にはさまざまな特典が付与されるという。
特殊な活動形式で世界進出を目指すWHITE SCORPIONだが、まずはその幕開けとしてデビュー曲「眼差しSniper」をキングレコードより配信リリース。AKB48や坂道グループ、IZ*ONE、=LOVEといった人気アイドルの育成に携わったスタッフによる運営のもと、しっかりと一歩目を踏み出した。音楽ナタリーではメンバーのうち、ALLY、CHOCO、HANNA、MOMO、NICOの5人にインタビューし、オーディションを受けた経緯やデビュー曲の注目ポイント、今後の活動の展望などを聞いた。
取材・文 / 小野田衛撮影 / 佐々木康太
インタビュー参加メンバー
「IDOL3.0 PROJECT」オーディションを受けた経緯
──12月7日に配信シングル「眼差しSniper」でデビューを果たすWHITE SCORPIONの皆さんですが、「IDOL3.0 PROJECT」のオーディションは今春から大々的に行われていました。それぞれどういう経緯でオーディションを受けたんでしょうか?
CHOCO 私は幼稚園のときにAKB48さんを知ってから、アイドルがずっと大好きで。高校生になって進路を考え出してから、オーディションを受けるようになったんです。日向坂46さんとか、僕が見たかった青空さんとか……。結果は両方ともダメだったんですけど、なんと地元の友達がそれぞれに受かったんですよ。
──それは悔しさも倍増しますね。その友達はどなたなんですか?
CHOCO 日向坂46さんは藤嶌果歩ちゃん、僕が見たかった青空さんは工藤唯愛ちゃんです。それもあって、あきらめきれないという思いが強くなりました。2人からも「また会おうね。待っているよ」と言われたので、改めてがんばろうと思ったんです。そんな中、私はゲーム好きで、自作PCが趣味だったりするので、メタバースという要素を前面に出している「IDOL3.0 PROJECT」が自分の中で引っかかりました。
MOMO 私は小さい頃から乃木坂46さんに憧れていたんですけど、自分がアイドルになろうとは考えていませんでした。でも乃木坂46さんに5期生が加入したとき、自分より年下の子たちがメンバーになっているのを見て「私も!」と思うようになりました。それでアイドルのオーディションをいろいろチェックしていると、仮想通貨を活動の一部に取り入れてるグループが始まることを知りまして……私としては、そこはけっこう大きかったんです。というのも、兄が金融関係の仕事をしている関係で少し興味があったので。
──お兄さんにもオーディションのことは相談しました?
MOMO もちろんです! 「これは今後伸びるジャンルだよ」って励ましてくれました。
──NICOさんは、同じくオーディションに合格したNATSUさんとともに、もともとWAggで活動していたそうで。
NICO はい。WACKの研究生でした。Waggが解散することになり、これからどうするかというタイミングで「IDOL3.0 PROJECT」オーディションを見つけまして。年齢的にもラストチャンスかなと思い、ここに懸けることにしました。同じアイドルとは言っても系統的にWACKとかなり違うんですけど、オーディションのホームページに「世界に発信する」と書いてあって、そこでピンと来た部分が大きかったです。
──皆さん、「IDOL3.0 PROJECT」のコンセプトに何かしら惹かれる部分があったんですね。最年少のHANNAさんや最年長のALLYさんも?
HANNA 私は小さい頃から体を動かすことが好きで、ダンスも習っていて。これまでミュージカルとかのオーディションを受けたことはあったけど、アイドルのオーディションはこれが初めてでした。「IDOL3.0 PROJECT」の話は母が見つけてきたんですよ。正直、メタバースとか言われてもよくわからなかったんですけど、逆に聞き馴染みのない言葉だからこそ、「何それ?」って好奇心を刺激されました。
ALLY 私は坂道グループが昔から好きだったんですけど、自分がメンバーになるのは年齢制限で無理だったんですよね。オーディションの条件ってだいたい20歳までなので。だから半ばあきらめていたんですけど、大学4回生になって就職活動を進める中、「やっぱり私がやりたいのはアイドル!」と強く思ったんです。それがオーディションを受けた理由ですね。それまでは親とか友達とかにも「実はアイドルになりたいんだ」なんて恥ずかしくて言えなかったけど、もう自分に嘘はつきたくなくて……。
──これだけの美貌だから、街でスカウトされることもあったのでは?
ALLY 少しだけアパレルのモデルとかをやったことはあるんですけど、あくまでも私の理想はアイドルだったので、モデルを自分の職業にしようとは思えなかったんです。逆にモデルを経験したことで、アイドルに対する憧れが強くなったのかもかもしれません。
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悔しくて泣いたオーディション期間