アイドラとデジタルデータ
──そんな「サンディスク ポータブルSSD」について、読者に向けたオススメポイントを挙げるとしたら?
YU 音楽を作る人であれば、やっぱり今はパソコンで作るのが主流なんで、全員にとって必須アイテムなんじゃないかな。作らないとしても、CDのリッピングデータとかハイレゾ音源とかをたくさん持っているような人にも必須だと思います。
SHUKI あとは映像もですね。今はみんなYouTubeやSNSに動画をアップする時代だし、動画編集をやる人にも便利だと思います。
KENJI 音楽や映像をやる人には必須でしょうね。あと、YUみたいにRAWで写真を撮る人とか。
YU 僕はデジタル一眼で写真を撮ることがよくあるんですけど、RAWで撮ることが多いんで、データ量がけっこう大きくなっちゃうんですよ。だから、実は今回のお話以前から個人的にもサンディスクのポータブルSSDを利用していたんです。音楽にではなく、写真に(笑)。普段あまり使わないデータをそっちによけておいたりっていうアーカイブする使い方ですね。
──なるほど。一度の撮影で枚数的にもけっこう撮る感じですか?
YU かなり撮りますね。僕らは普段いろんなカメラマンさんに撮影していただいく機会も多いですけど、一流のプロカメラマンでも相当な枚数を撮るものですし。それと、撮った写真をPhotoshopとかで編集する場合はその編集データもけっこう大きなファイルになりがちなんで、SSD的なものは何かとあったほうがいいんですよ。
──YUさんのほかに、音楽以外でデジタルデータを多用している方はいますか?
KENJI いや、やっぱり曲のセッションデータが圧倒的に多いですね。それがどんどん増えて、溜まっていく一方です。
YU DAW(音楽制作ソフト)を使ってると、音色のデータも必要になるしね。
KENJI そうそうそう。ソフトウェア音源のデータがかなり重いんですよ。それこそ、そういうデータをSSDに入れておいて挿しっぱなしの状態で使っても、転送スピードが速ければストレスなく作業できるということですもんね。しかもパソコン本体の空き容量も確保できるっていう。
──そこはまさにSSDの出番ですね。ちなみに、PlayStationなどでゲームをやられる方はいたりします?
CHOJI (挙手して)ゲーム、めっちゃやります。
YU CHOJIほどじゃないですけど、僕も人並みには。
──PS4やPS5に外付けSSDを接続できることはご存じですか? 本体の容量が足りなくなっても、そちらにゲームのデータを保存できるんです(※PS4用ゲームは、外付けSSDにゲームを保存・起動が可能。PS5用ゲームは、外付けSSDにゲームの保存のみ可能)。
CHOJI そうなんですか!? 知らなかったです。すぐ容量がいっぱいになっちゃうんで、今までは古いゲームデータとかは消しちゃってました……。さっそく今日から使わせていただきます!
YU 音楽より、そっちにばっかり使ったりして(笑)。
CHOJI ははは(笑)。そうか、ということはゲームをやられる読者さんにもオススメできるってことですよね。
同じ曲を1ステージで2回やったのは初めて
──ここからは、活動全般についてのお話を伺います。最近ではアイドラとして初となるアニメ主題歌「PAINT」をリリースするなど、活躍の幅が広がっていますよね。今後さらに挑戦したい新分野は何かありますか?
KENJI 新分野という感じではないんですけど、ファッションショーで演奏するみたいなことをすごくやってみたいんですよね。ファッション分野にはバンドとしてずっと関わってきているので、そこをさらにしっかりやれたらいいなと。
SHUKI それで言うと、僕も映画館やレストランのような場所で演奏することとか、美術館のインスタレーションなんかにもすごく興味があります。もっと言えば、例えば「Origami Pay」の決済音をサカナクションさんが作っているみたいな感じで、“音楽として聴かれない日常の音”を作るのも面白そうだなと。
CHOJI 僕は個人的に「ギターインストをやりたい」という思いがずっとあるんですよ。TUBEの春畑道哉さんがJリーグとWEリーグのテーマ曲を手がけていますけど、あんなふうな形でギターインストを作れる機会があったらいいなあとずっと思ってます。
YU バンドとしては、海外での活動をもっと積極的にやっていったほうがいいなと思っているところです。先日のブラジルでのライブ(7月にブラジル・サンパウロで行われたアニメフェス「Anime Friends 2022」)が、ものすごく盛り上がったんですよ。僕らの性格的にも音楽的にも、ああいう場にもっと出ていくべきだなと思いましたね。
──まさに「PAINT」がきっかけで広がった部分のお話ですね。
YU 日本でアニメフェスをやると、けっこうコアなアニメファンが主に集まる感じだと思うんですけど、ブラジルでは全然そうじゃないんですよ。もっと普通にみんなが家族や友達を連れて遊びに来る場として定着している感じで。
KENJI 日本でももちろんアニメは大人気なんだけど、ブラジルではもっとメインストリームの文化としてアニメがあるんだなと感じましたね。
CHOJI 僕らの前に馬渡松子さんが出演されていたんですけど、「微笑みの爆弾」(アニメ「幽☆遊☆白書」主題歌)を3回くらい歌ってて。
YU それで客席も大喜びだったよね。実は僕らも「PAINT」を2回やったんです(笑)。同じ曲を1ステージで2回やるのは初めてだったんで、最初は「本当に2回やるの?」とも思ったんですけど、やっぱりものすごい熱量で求められたのでアンコールでもう1回やりました。
CHOJI 日本でそれをやるとなったらちょっと恥ずかしい気持ちになりそうなものだけど、不思議とあの場ではその感覚がなかったですね。
YU 全然普通でした。むしろやってよかった。
──同じ曲を2回やると、やはり2回目のほうがうまくできる?
YU いや、そんなことはないです。
KENJI むしろこっちもテンション上がってるから、2回目のほうが精度は落ちますね(笑)。
YU 逆にね(笑)。もう最後はお祭り騒ぎみたいな。
SHUKI そういうことも含めて視野が広がったというか、実際に現地まで行かないとわからないことがたくさんあるなと思いましたね。さっきYUも言ったように、僕も海外での活動をもっと活発にやっていきたい気持ちはあります。
音楽には正解がない
──では最後に、本特集のテーマ「BACK UP」にちなんで、皆さんの活動を“バックアップ”するものを伺いたいと思います。バンド活動を続けるうえで、何が一番欠かせないと感じていますか?
KENJI それはやっぱり、ファンの方々じゃないですかね。テンプレ発言に聞こえるかもしれないですけど、本当にそう思います。
YU それと、スタッフさんね。
KENJI やっぱり、結局は人ですよね。人に支えられている。
SHUKI それと、テクノロジーね。
YU うまい!(笑) ホントそれです。
──では、個人としてはいかがでしょう? 「俺、これがあるから音楽をやれているんだよな」みたいな。
YU うーん……やっぱ、“好き”じゃないですか? 音楽を好きという気持ち。それがないと続けられないですよ。
CHOJI 確かになあ。それこそ僕には本当にギターしかなかったんで。苦手なこと、得意じゃないことのほうが多くて、ギターくらいしか誇れるものがなかったんですよね。
──これだけキャリアと実績を重ねてきた今でも「俺にはギターしかない」という気持ちがあるんですか?
CHOJI もう、常にありますね。それがなくなったら死んでしまうだろうなというくらい。ギターに対する情熱だけが今でも自分を支えてくれている。だからこそ、今後もそれをさらに高めていきたいと思ってます。
KENJI 僕の場合は家族ですね。バンドで生きていくということに対して、一般的には反対する親も多いんじゃないかと思うんですけど、うちの両親はすごく寛容だったんですよ。母親が画家だからということもあると思うんですけど、クリエイティブなことに理解のある家庭で。父親にしても、あまり口には出さないんですけど会社の同僚にCDを配ってくれていたり、密かに応援してくれていて。だから、そんな両親が元気なうちにもっとがんばりたいし、行けるところまで行こうという気持ちがありますね。
SHUKI これはちょっと直接的な“バックアップ”の話からはズレちゃうかもしれないですが……僕がこの道に進みたいと思えたのは、そもそも音楽というものに天井がない、正解がない世界だからなんですよ。もし音楽に何か絶対的なゴールが設定されていて「それを目指すしかない」という世界だったら、「わざわざやる意味あるのかな?」と考えちゃうでしょうね。音楽がそういうものじゃなかったからこそやり始めたんだと思うし、今も続けているんだと思います。
プロフィール
I Don't Like Mondays.(アイドントライクマンデイズ)
YU(Vo)、CHOJI(G)、KENJI(B)、SHUKI(Dr)からなる4人組バンド。2012年に東京・表参道で結成され、2014年9月にミニアルバム「PLAY」でメジャーデビュー。ソウル、R&B、ファンクなどブラックミュージックを含むさまざまなテイストを取り入れたスタイリッシュなロックサウンドで人気を集める。2019年にエイベックスに移籍し、同年4月に移籍第1弾シングル「Do Ya?」を配信リリース後、8月に約3年ぶりのアルバム「FUTURE」を発表。2020年に配信シングル「Plastic City」「全部アナタのせいなんだ」「Sunflower」を立て続けに発表し、8月からは5カ月連続配信リリースを行った。2021年8月に4thアルバム「Black Humor」をリリース。2022年1月にTVアニメ「ONE PIECE(ワンピース)」の主題歌となる「PAINT」を配信した。8月には「ロンリーゾンビーワンダーランド」を配信リリース。
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