WANIMA|「このままじゃ終われない」気持ちを持ち続けて

「あきらめたくない」という気持ちを歌った「アゲイン」

──ここからはシングル「Good Job!!」について聞かせてください。1曲目「アゲイン」はテレビドラマの「メゾン・ド・ポリス」の主題歌です。ドラマの主題歌として書き下ろしたということですが、ドラマからどのようなインスピレーションを受けて作っていったんですか?

KENTA 曲の基となる形があって、ドラマのお話をいただいて詰めていった感じです。

──もともと自分の中で持っていたメッセージと近かったというか。

FUJI(Dr, Cho)
FUJI(Dr, Cho)

KENTA そうです。「アゲイン」は曲作りのときに何も出てこなくて、「このままじゃ終われんやろ」という気持ちになったときに作った曲で。「メゾン・ド・ポリス」も、お話をいただいて台本を見させてもらったり原作の小説を読んだりしたら、あきらめきれない熱いおじさんたちの集まりの話だったんで。

──その「あきらめられない」という点が「アゲイン」がもともと持っていたメッセージとリンクしたんですね。

KENTA はい、満足してない、満足できないという気持ちです。

──はたから見たら、WANIMAはファンがたくさんいて、テレビに出たり、大きな会場でライブをしたりと、十分満足できる状況にあると思うんです。そんな今のWANIMAは何に対して悔しさを感じるんですか?

FUJI 前よりは多くの人に僕たちの曲が届いているとは思うんですけど、全員に届けられているわけじゃないので、そこに対しての悔しい気持ちは昔から一貫して変わらないです。

──まだ届いていない人がいると。

KENTA 満足は全然できてないですね。「もっともっと」という気持ちはあります。

KO-SHIN 例えばテレビに出演させていただいたときとかに、普段接することのないアイドルの方たちのファンの方たちなど、僕らのファンじゃない方々の前で演奏することもあって、僕らのことを知らない人を目の前にすると、届いてない悔しさを感じます。アイドルの方たちにルックスでは到底かなわないので、音楽で認知してもらえるようにならなければと強く思います。

──活躍の場が広がった分、届いてないことを実感する機会も増えると。

KENTA そうですね。あとは入り口が増えた分、間違わずに届けばいいなと思います。

──間違わずに届くというのは?

KENTA WANIMAはただの元気な3人組じゃないというか……ただ「ワイワイやろうよ」っていうバンドじゃなくて、歌にちゃんと気持ちを込めてるので、それがちゃんと届けばいいなと思います。

今の自分たちなりの答えを

──「ANSWER」は森永製菓「inゼリー」の受験生応援企画「受験にinゼリー」CMソングです。この曲はどのようにしてできた曲でしょうか?

WANIMA

KENTA 「いろんなことに向き合ってる人への曲」という話をもらって作りました。「1CHANCE NIGHT TOUR 2018-2019」の期間中に作ったのですが、今の僕たちなりの答えを出したいなと思って。

──何に対する答えですか?

KENTA 生きていくうえでの答えというか……お客さんや聴いてくれるみんなに対して、今の僕が思ってることです。自分の中にあるうまく言葉にできない感情を曲にしないと前に進めない、というタイミングがときどきあって。

──それはしんどい作業ではないんですか?

KENTA しんどいですよ。でもWANIMAのお客さんたちもそれぞれが自分自身や、目の前の壁に向き合ってる人たちばかりなので、そういう人たちに対して僕たちができることって、音楽を届けることくらいしかない。自分たちが納得する形で出したものしか、人に届かないと思うので、僕たちもちゃんと向き合って作りました。中途半端な思いじゃ届かないと思ったんです。