音楽ナタリー Power Push - WANIMA
イケるアルバム全曲解説
08. リベンジ
KENTA これはもともとアルバムに入れる予定じゃなかったんです。もともと12曲入りのアルバムにしようと思っていたので。
FUJI でも一応録ってみようって録ってみたらよくて。改めて聴いてみたら13曲でもいいじゃないかと。
KENTA この曲も新しいWANIMAが出てるかなって。ライブでのお客さんとのやりとりをイメージして作ったんですよ。この曲も新しいWANIMAが出てるかなって。ライブでのお客さんとのやりとりをイメージして作ったんです。いろんなフェスに出させてもらって、FUJIくんの掛け声とかまでお客さんが覚えて歌ってくれてることに気付きました。そんなところまで聴いてくれるんだってうれしくもなったし。そしたら一緒に騒ぎたいなって気持ちが強くなり、ここでお客さんが歌ってくれるかなとか考えながら、そこに自分の気持ちを乗せていきました。
──サビの歌詞に、KENTAさんの音楽をやってる原動力が表れていると思いました。
KENTA そうですね。環境が恵まれてなくても、お金がなくてもやれるんだぞっていうことは強く思っていて。田舎すぎてだったり、お金がなくてだったり、やる術がわかんなくてだったり、いろんな状況があると思うんですけど、そんな状況は関係ないんだって、恵まれていない環境を過ごした1人として歌いたかったんです。正直に歌いました。
──「Good morning」という歌詞以降の展開では、負けん気や強さだけじゃなくて優しさも感じました。
KENTA 最後よくないですか? 開いた感じで。なんか真っ白な感じで作りたかったんです。新しく始まるぞというのを表現しました。
09. いいから
──この曲は“エロカッコいいシリーズ”の1つで、前作「Think That...」に収録されている曲です。その前からライブで披露していて、今ではライブの定番曲になりつつありますが、リリースしてからファンの方の反応に変わりはあります?
FUJI みんなが曲を知ってる上でやると、盛り上がり方が全然違いますね。
KENTA 小さいお子さんのいるお客さんから「子供が歌ってしょうがないです」って言われます(笑)。そういうのうれしいですよね。歌詞の意味わからんでも、感覚で音楽を楽しんでくれるんやなって思うと。
──WANIMAのライブには確かにお子さん多いですよね。
KENTA そうなんですよ。小さい子もいれば、いろんなことをひと通り経験されたようなプレミアエイジの方もいて。いろんな世代の方に届いてると思うとうれしいです。
10. Hey yo...
──ここから「Hey yo...」「エル」と、エモーショナルな曲が続きますね。個人的にはすごくグッときました。
KENTA この曲はFUJIくんに出会う前から、メロディとギターのコードだけあって。スタジオでKO-SHINと2人のときとかに軽く合わせたりするような曲でもあって。このタイミングで形にしました。
──祈りのような歌詞も印象的です。
KENTA 震災のことを歌いたかったんです。「忘れたいけど覚えているからね?」って書きましたけど本当にその通りで。震災に限ったことじゃないんですけど、覚えておくことって必要だと。ずっと歌い、つなげます。
──最後には「音を鳴らせば…今すぐでも逢いたい気持ちは紛れて 軽くしたい 背負うその荷物を」という歌詞がありますが、WANIMAは自分たちが背負う荷物を軽くするために、そして聴く人の荷物も軽くするために音楽をやってるんじゃないかなと。
KENTA 音楽ってもともとはそういうものやと思って。遡ること3000年前くらいですかね、楽器なんてない時代に、雨が降ったら雨が止むことを願って何かを叩いたりワーワー歌ったりして、マンモスが獲れたら宴だと言って火を囲んで歌ったり踊ったり。そうやって内側から出てくるものが音楽の原点やと思うんですよ。それが音楽のあるべき形やと思うんで。
──だからWANIMAはみんなでノれる歌を作ったり、祈りのような歌を歌ったりするんですね。
KENTA そういう音楽を作れていたらいいなって思います。
11. エル
KENTA たぶんワンチャンした女の子で「L」から始まる、例えば「りさ」ちゃんとかから「私の歌でしょ?」とか言われると思うんですけどそんなことは全然ないです。俺の中での「エル」はありますけど、言いません。
FUJI 聴く人によって意味合いが変わってくるんじゃないでしょうか。
──別れを思わせる歌詞ですが、恋愛の歌とも捉えられるし、友達や家族との別れとも捉えられますね。後半のシンガロングのパートも印象的です。
KENTA WANIMA節炸裂って感じでよくないですか? ライブでみんなで歌うと単純に気持ちいいし、一緒に歌ったら何か変わるんじゃないかって信じています。そういう不思議な力がある。
次のページ » 「Are You Coming?」全曲解説(4/4)
- 1stフルアルバム「Are You Coming?」 / 2015年11月4日発売 / 2484円 / PIZZA OF DEATH RECORDS / PZCA-76
- 1stフルアルバム「Are You Coming?」
収録曲
- ここから
- 夏の面影
- いつもの流れ
- Japanese Pride
- SLOW
- TRACE
- 1CHANCE
- リベンジ
- いいから
- Hey yo...
- エル
- THANX
- また逢える日まで
WANIMA「Are You Coming? Tour」
- 2015年11月21日(土)東京都 TSUTAYA O-WEST
- 2015年11月26日(木)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2015年11月27日(金)京都府 KYOTO MUSE
- 2015年11月29日(日)岡山県 YEBISU YA PRO
- 2015年12月2日(水)群馬県 高崎club FLEEZ
- 2015年12月3日(木)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
- 2015年12月5日(土)青森県 Mag-Net
- 2015年12月6日(日)秋田県 Club SWINDLE
- 2015年12月8日(火)岩手県 Club Change WAVE
- 2015年12月9日(水)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
- 2015年12月10日(木)新潟県 新潟LOTS
- 2015年12月12日(土)富山県 Soul Power
- 2015年12月13日(日)福井県 福井CHOP
- 2015年12月15日(火)神奈川県 横浜 F.A.D YOKOHAMA
- 2016年1月15日(金)静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
- 2016年1月16日(土)静岡県 Shizuoka UMBER
- 2016年1月29日(金)長野県 LIVE HOUSE J
- 2016年1月31日(日)石川県 金沢EIGHT HALL
- 2016年2月4日(木)山口県 周南RISING HALL
- 2016年2月5日(金)広島県 広島CLUB QUATTRO
- 2016年2月7日(日)大阪府 なんばHatch
- 2016年2月9日(火)福岡県 DRUM Be-1
- 2016年2月11日(木・祝)鹿児島県 CAPARVO HALL
- 2016年2月12日(金)宮崎県 SR BOX
- 2016年2月14日(日)熊本県 熊本B.9 V1
- 2016年2月16日(火)長崎県 DRUM Be-7
- 2016年2月17日(水)大分県 DRUM Be-0
- 2016年2月19日(金)愛媛県 WstudioRED
- 2016年2月21日(日)愛知県 DIAMOND HALL
- 2016年2月27日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
WANIMA(ワニマ)
熊本出身のKENTA(Vo, B)、KO-SHIN(G, Cho)を中心に2010年初夏に結成されたロックバンド。2012年12月に同じく熊本出身のFUJI(Dr, Cho)が加入し、現在の編成となる。Ken Yokoyama、などさまざまなバンドのツアーに参加し、各地で知名度を高める。これまでに制作したデモ作品3枚は、現在までに手売りで4000枚を突破している。2014年にPIZZA OF DEATHが、レーベルとして初めてマネジメント契約をしたことを発表。同年10月、同レーベルより1stミニアルバム「Can Not Behaved!!」をリリースしロングセラーを記録中。「SATANIC CARNIVAL」「京都大作戦2015 ~いっ祭 がっ祭 感じな祭!~」「ROCK IN JAPAN FEATIVAL」といった各地のフェスやイベントに多数出演し、各会場で軒並み入場規制がかかるほどの注目度の中、8月に4曲入りCD「Think That...」を発表。その後のツアーやイベントのチケットは入手困難な状態が続いている。そんな状況の中、満を持して11月に初のフルアルバム「Are You Coming?」をリリースする。