ユニットの名前を決めたのは1年以上前

──VALSHEさんとminatoさんはこれまで“アーティストとサウンドプロデューサー”という関係だったわけですが、このタイミングで新ユニットViCTiMを立ち上げたのはどうしてなんですか？

minato　「2人で何かやりたいね」という話はずいぶん前からしてたんですよ。VALSHEの楽曲に僕がコーラスを入れることもあったし、声の相性もすごくよくて。カラオケでJ-POPやアニソンなどのデュエット曲を歌うこともあるんですけど、周りの人から「すごく合うから一緒にやればいいのに」って言われたり。ViCTiMが始まった理由としては、互いのタイミングが合ったのが今だったということでしょうね。

VALSHE　2015年の初めくらいにユニットの名前を決めて、どういう活動内容にしていくかという話を始めていました。VALSHEのミニアルバム「ジツロク・クモノイト」の表題曲の作詞はViCTiM名義だったんですが、そこで伏線を張っていたりもして。ｍinatoのトゥライ名義のアルバム「ブラックボックス」（参照：トゥライ「ブラックボックス」Twitter質問企画）、自分の5周年ツアーのファイナル公演（参照：VALSHE「足を止めます」宣言、盟友minatoとの新ユニット始動へ）を経て、ViCTiMとしての活動が始まったという流れですね。

──お互いのソロ活動を一時ストップさせて、ViCTiMを始動させたわけですからね。ユニット結成の一番のポイントは声の相性のよさですか？

VALSHE　声もそうですけど、軸になっているのは2人の関係性だと思います。VALSHEとしての5年間の活動の中で、お互いの音楽性、表現したい世界観を十分にわかった上で今回のユニットにつながっているので。

minato　確かに「ここではこう考えるだろうな」というお互いの行動が予想できるので、すべてにおいて無駄な衝突がないんですよね。「ここはこうじゃない？」というと「あ、そうだね」というやり取りになるし、制作もすごくスムーズなので。そこはこのユニットのよさなんだろうなと思います。それが一緒に活動する動機でもあるし。

──音楽的なルーツも似てるんですか？

minato　重なる部分はあるよね？

VALSHE　そうだね。ただ、最初からすごく音楽の話をしていたわけではなくて。仲良くなるにつれて「そういえば……」という感じで音楽のことを話し始めたんですよね。

minato　知り合ったのはVALSHEとしての活動が始まる前だったんですけど、まず、人間的に気が合うというのが先だったんですよね。いろいろと話す中で「聴いてきたものも重なってるよね」って気付いて。

VALSHE　好きなアーティストの作品を聴かなくなるタイミングも似てたんですよ。「あのアーティスト、いいよね。3枚目まで聴いてたよ」「自分も3枚目までだ！」とか（笑）。