密着ドキュメントでわかる“いつもの調子”のV6

ツアー密着ドキュメントは2時間弱の大ボリュームで、初日からファイナルまで全公演の舞台裏を捉えている。これを観ると、V6のメンバーたちが幕間映像の細かなニュアンスにもこだわっていたこと、自らの提案でツアースタッフに挨拶に行き「僕たちも全力でがんばりますので、一緒にがんばってください」と意思表明したこと、コンサート中に投げるサイン色紙に遊び心も入れて丁寧に書いていること、ツアー途中でも曲順や演出に関する相談をしてマイナーチェンジさせていることなどがわかる。どれも、観客によりよいコンサートを見せるためだ。中でも全編を通して目立つのは振り確認。“6人の群舞”という要素が、V6のコンサートの重要な部分を担っていることを感じさせる。

なお、さまざまな公演の本番映像も混ざっており、「MADE IN JAPAN」のアクロバットに関しては土台役を坂本ではなく他のメンバーに変えたバージョンがドキュメントの中で全員分観られる。またファイナルは、緊張する嵐の5人も入れたリハーサル、バースデーケーキや横断幕でグループの記念日を祝福するスタッフたちの姿、三宅がメンバー5人にオリジナルTシャツのプレゼントを渡す一幕もあり、やはりバックステージも特別感あふれる日だったようだ。

全公演分見せます！ 笑い満載のいいとこ取りMC集

V6のライブDVDで毎回好評を博しているMC集は、全公演分をダイジェストにして収録。ライブ前後に起きていた舞台裏のエピソードから、メンバー同士の触れ合いまで、6人の和やかトーク映像がたっぷり。

各者提案のリフレッシュ方法を全員で体験

「このツアーを快適に過ごすためにスペシャル」とは、ツアーまっただ中のある日、疲れの溜まってきたV6を癒やすため、メンバー1人ひとりがリフレッシュ方法を提案し全員で体験するという企画映像。坂本、井ノ原、三宅、森田、岡田、長野の提案順で繰り広げられるのだが、本格的な贅沢体験からメンバーが苦笑いするビミョーなものまで6者6様。かなりファンシーな画が待っているのでファンはお楽しみに。

リボン囲んで振り返る、あの日のサプライズ

「メンバーサプライズ～ファンからの贈り物～」は、本編DISCにも収録されている、トリプルアンコール冒頭のメッセージシャワー演出にクローズアップしたコンテンツ。スクリーンに流れたテキストロールや映像が全編観られるほか、ツアー各会場で実際にファンがリボンメッセージを書いている模様も含めて企画遂行までの過程を追っている。

ツアー終了後の某日、20万のリボンを囲んで読み漁るV6の撮り下ろし映像も。当日は突然のことに「状況がつかめなかった」というメンバーたちは、VTRでステージの模様を観返しながら「今の時代、SNSとかいっぱいあるから俺たちの耳に入っててもおかしくなかったのに、誰もつぶやいてなかったのがすごい」「今まで生きてきて一番感動した」と改めて噛み締める。

まるで家族団らん！ 本人たちの目に映るアニバコン

本人たちがDVD / BDの本編映像を観ながらコンサートを振り返るビジュアルコメンタリーは、V6にとって初の試み。ソファに座り食べ物や飲み物をつまみながら、まったりと映像を鑑賞するメンバーたち。ステージでの思い出はもちろん、その楽曲にまつわるエピソード、客席の反応、演出についても話を巡らす。

手巻き寿司を率先して作りながらしゃべる井ノ原、アイドルらしい観点でメンバーをいじる三宅、裸足になりリラックスした体勢で観る森田、じっと動かず一番口数の少ない岡田、どのメンバーの話も拾って優しく返す長野、笑い声を上げて場を楽しんでいる坂本……という図は家族団らんのリビングのよう。メンバーがさまざまなインタビューで「V6は実家のような存在」と話しているのもうなずける。

ジャニーズ史上初WOWOW放送の功績

ツアーファイナルの11月1日公演の模様は、公演から約1カ月後の12月6日にWOWOWにて独占放送された（参照：ジャニーズ史上初WOWOW放送！V6の20周年記念日ツアーファイナル、リハ風景も）。公演がプレミアチケットということに加え、ジャニーズ事務所のアーティストのツアーが番組として放送されるのは史上初とあって、発表時から大きな話題となり、2015年12月のWOWOWの月間加入件数は開局以来最多となる283万8070件を記録した。初回限定A盤と初回限定B盤のDISC 4では、本編とは別アングルのWOWOWバージョンが楽しめる。