もっと先を見せたい

──10月7日に行われる日本武道館公演「Nothing's Carved In Stone 10th Anniversary Live at BUDOKAN」についても話を聞かせてください。開催を目前に控えた現在の心境はいかがですか？

開催が近付いてきてどんなライブになるか見えてきたし、お客さんに楽しんでもらいたいという気持ちですね。僕は200人規模でも1万人規模でもライブのクオリティは一緒じゃないといけないと思っていて。そこがブレるとお客さんに何を見せたらいいかわからなくなっちゃうし、どうしたら届けたいものがお客さんに伝わるんだろうって常に考えてます。

──日本武道館でライブをできることのうれしさもあります？

日本武道館でライブをやるのは初めてだし、このバンドでそのステージに立てることには意味があると思うので、純粋にうれしいですね。今日のプレイリストで曲をかけたアーティストも日本武道館でライブをやったことのある人たちばかりじゃないですか。やっぱり日本武道館は雰囲気がちょっと違うんですよね。気迫みたいなものが何かあるんですよ。

──日本武道館公演の先に見据えているものはありますか？

いろいろあるんですけど……まだ言えないんですよ（笑）。

──何か具体的な構想があるんでしょうか？

この先2年間くらいどんなことをしようかとメンバー同士で話しています。先の予定を何も発表していないのでファンの人は不安だと思いますけどね。日本武道館公演を終えたら1回立ち止まっちゃうんじゃないかって（笑）。

──これまでも今後の構想を考えながら活動してきたんですか？

いや、これまではなかったですね。でも今はなぜかバンドがそういう雰囲気になっていて。もっと先を見せたいという欲があるのかな。

──10周年を迎えたからこそ湧いてきた思いなんでしょうか。

どうなんだろう。ホントはロックな生き方と言うか、みんな行き当たりばったりが好きなんですよ。「2年後のスケジュールなんて立てなくていいじゃん。アルバムを作ってツアーやって。できなかったらそれまでじゃん」って言ってきたタイプのバンドで。でも10周年を迎えて、自分たちの置かれている状況のありがたさを考える時期になったのかもしれないです。メンバーとはそんなこと話さないですけどね（笑）。

──バンド内にそういう空気感があると。

ですね。日本武道館公演が決定したときに周りの人やファンがすごく喜んでくれたことが自分たちとしてはけっこう驚きで。みんなが自分の思いを俺たちに重ねてくれていることがわかってきたんですよね。

次回の「Litsten with」は全曲リクエストで

──9月には「Litsten with」の最終回が行われますが、どんな曲をかけるか、すでにアイデアは浮かんでいますか？

ハッシュタグ「#Listenwithncis」を使ってナッシングスの曲の中からリクエストを募るのでもいいんじゃないかなって思ってます（笑）。面白そうなプレイリストはけっこう思い浮かぶんですけどね。今後の話につながってきますが、ナッシングスにはホントにいろんなジャンルの曲があって。エレクトロに偏った曲もあるし、すごいロックな曲もあるし、ダンスミュージック的なアプローチの曲もあるし。だからそういう特定のジャンルの曲だけを集めた、うちだけにしかできないライブもできるなってメンバーと話しているんです。それをプレイリストでやっちゃうのはもったいないかもしれないですけど（笑）。

──音楽性の幅が広いぶん、できることも多いですよね。

そういうライブライクな選曲のプレイリストも面白そうだし、リクエスト曲で構成したらどうなるんだろうとも思いますね。

──リクエストでどの曲が人気になるか、想像は付きますか？

意外とマイナーな曲に偏るかなと思いきや、すごく定番な曲ばっかりになりそうな気もします。2015年に発売した「円環 -ENCORE-」っていうライブアルバムは人気投票で収録曲を決めて、変拍子のマニアックな曲が人気なんじゃないかなと思ってたんですけどそんなことなかったんですよ。まあなんにせよ聴いてくれる人が楽しめるプレイリストにしたいですね。