音楽ナタリー Power Push - アップアップガールズ(仮)日本武道館公演決定記念特集

竹内朱莉(アンジュルム)、大谷ノブ彦(ダイノジ)、F チョッパーKOGA(Gacharic Spin)

3者が触れた“アプガの魂”

アップアップガールズ(仮)が11月8日に東京・日本武道館で単独公演を開催する。グループとしての目標である大舞台での決戦を前に、彼女たちは「陸の孤島 秘境決戦」と銘打った過酷なライブや、日本武道館でのソロコーナー獲得のための争奪戦、さらには360°カメラやVRを使った動画コンテンツの制作など、武道館公演に向けて歩みを止めることなく新たな企画に挑む。音楽ナタリーでは彼女たちの日本武道館公演決定を記念して、アプガと関わりの深いF チョッパーKOGA(Gacharic Spin)、大谷ノブ彦(ダイノジ)、竹内朱莉(アンジュルム)に集まってもらいインタビューを実施。アプガの魂に触れた3人だからこそ語れる彼女たちの魅力とは何か? そして武道館公演成功のカギとは?

なお特集の最後には「アプガ制服青春コレクション」と銘打たれた企画の中で、「バレバレI LOVE YOU」の新ミュージックビデオや360°カメラを使った動画、VR映像を手がけたスタッフから寄せられたコメントを掲載する。さらにグループのマネージャーである山田昌治より、「陸の孤島 秘境決戦」についてその真意を語ってもらった。

取材 / 古川朋久 文 / 高橋拓也 撮影 / 塚原孝顕

これがアスリート系アイドルなんだ

──お三方が顔を合わせるのは初めてですか?

大谷ノブ彦(ダイノジ) タケちゃん(竹内朱莉)とは野球の番組で何回かご一緒させてもらったことがあります。普段アイドルの方と会うとすげえ緊張するんですけど、タケちゃんはなんとも思わない(笑)。

竹内朱莉(アンジュルム) 最初にお会いしたときからそうなんですよ! なんか私にだけすごい話しかけてくれて。

──KOGAさんと竹内さんの接点は?

F チョッパーKOGA(Gacharic Spin) 実は今日お会いするのが初めてで。

左からF チョッパーKOGA(Gacharic Spin)、大谷ノブ彦(ダイノジ)、竹内朱莉(アンジュルム)。

大谷 Gacharic Spinはすごいよ。ライブもアグレッシブだし。

竹内 バンドさんには憧れます。ギターとかカッコいいじゃないですか! 1回ミュージックビデオの撮影でギターを持ったことがあるんですけど、弾く仕草をしたら爪が飛んでっちゃって(笑)。難しいなって思いました……。

大谷 それ相当なパワーだよ!(笑)

KOGA すごいパンキッシュ(笑)。

──大谷さんのアプガとの出会いは?

大谷 最初に会ったのは2013年の「夏の魔物」なんですけど、俺らの出番が終わってステージ裏に戻ったとき、メンバーが円陣を組んで「今日も死なないようにね!」って言ってて(笑)。

竹内 ええー!

大谷 それがショックで。「何を言ってんだろう? これから何が始まるんだろう?」って衝撃を受けました。それで出演後に彼女たちがバーベキューをやってたんですけど、新井(愛瞳)さんに「彼氏って何歳ぐらいから欲しいですか?」とか言ったら「私一生いりませんから」って答えてくれて。

KOGA カッコいい! 言いそう!

大谷 怖えなって思った(笑)。それがファーストインパクトでしたが、アプガの存在自体を知ったのは福岡のDJイベントに出演したとき。一緒に出たPandaBoYさんに彼女たちのことを教えてもらって、面白いと思ったんです。

──なかなか、ほかのアイドルとは毛色の違う楽曲が多いですしね。

大谷ノブ彦(ダイノジ)

大谷 BPMがすごく速くて、キックというか低音が強いんですよね。インパクトはめっちゃありました。それで「夏の魔物」のあと、自分の中で強烈に忘れられない存在になって、横浜BLITZでの単独公演を観に行きました。

──先日行われたツーマンライブイベントの「ジャイアンナイト」でもご一緒でしたね。彼女たちのことをすごくリスペクトしているって話も伺ったんですけど、どんなところが?

大谷 以前ダイノジとしてDJで横浜アリーナで行われた「@JAM EXPO」に出演したとき、直近で出番があるわけじゃないのに彼女たちがストレッチしてたんですよ。なんでかなと思ったら、俺たちのDJのときに踊るって言い出して。しかも当日に(笑)。

──ダイノジさんが決めたのではないのに(笑)。

大谷 そうそう! しかも1曲だけじゃなくて最初から最後までいたんですよ。それで汗だくになって「お疲れさまです」って(笑)。でも「@JAM」はアイドルがメインのイベントだし、正直俺らだけではアウェーになると思っていたので助かりました。「ジャイアンナイト」でも、俺たちのDJのときに踊ってくれて。

──もう踊りっぱなしですね。

大谷 いつ休むんだろうって感じでした(笑)。それを許可するマネージャーさんが異常者ですよ! これはあんまりだと思ってメンバーに開演前に謝りに行ったら「えっ! 超楽しそうなんですけど!」ってストレッチを始めちゃって……。これがアスリート系アイドルなんだなって実感しましたね。

自ら楽しんで負荷に挑む

──メンバーのバックグラウンドにも共感したそうですね。

大谷 自分もお笑いで負け続けていたことがあったし、彼女たちもハロー!プロジェクトを辞めさせられたメンバーによって結成されたという過去があるので。そう言えば野球マンガの「キャプテン」に「なれない何かに努力してなる」っていうシーンがあるんです。谷口ってキャラがみんなに野球がうまいって勘違いされて、裏で猛特訓して。

KOGA竹内 へー!

竹内朱莉(アンジュルム)

大谷 で、最終的に強豪チームに勝つことができたんですね。アプガにはそういうところが共通しているというか。あと個人的には、誕生日が同じということもあって佐保(明梨)ちゃんにシンパシーを感じてて。彼女はもともとスマイレージ(現アンジュルム)のみんなと一緒に舞台をやってたけど、最終的にスマイレージのメンバーになれなかったんですよね。

竹内 そうなんです。

大谷 そんなバックグラウンドもあって、ツーマンのときのDJでスマイレージの「夢見る 15歳」を流したら、会場がすごい盛り上がって、アプガのみんなも完璧な振り付けを見せてくれて。お客さんと一緒にニコニコ笑いながら踊ってるメンバーを見たら……なんかジーンとしちゃった(笑)。あの光景はたまんなかったですね。

──そのチョイスは間違ってなかったですね。

大谷 エンタテインナーとしてのタフさにすごく感動します。与えられた負荷をただ乗り越えるんじゃなく、それを楽しいと思えるメンバーの姿に惹かれるんですよ。アイドルの方々ってある程度負荷を与えられて乗り越えていくっていう、残酷ショー的な側面もありますよね。でもアプガの場合はそれすらも楽しんでて、「絶対に乗り越えてやる!」って態度で挑んでるところは新しいなって思います。

アップアップガールズ(仮) 日本武道館単独公演

  • 2016年11月8日(火) 東京都 日本武道館
プレリザーブ1次
チケットぴあ
8月2日(火)11:00~8月18日(木)11:00
ローチケHMV
8月2日(火)13:00~8月14日(日)23:59

Good Vibrations ヨコハマ vol.1 アップアップガールズ(仮)vs.アカシック

  • 2016年9月1日(木) 東京都 初台The DOORS

アップアップガールズ(仮)Road to武道館 そろそろソロで歌いたい

  • 2016年9月8日(木) 神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
  • 2016年9月16日(金) 東京都 吉祥寺 CLUB SEATA
  • 2016年9月17日(土) 東京都 AKIBAカルチャーズ劇場

アップアップガールズ(仮)Road to武道館 陸の孤島 秘境決戦

  • <日帰りプラン>
    2016年9月22日(木・祝)
    三島駅周辺発着
  • <一泊二日プラン>
    2016年9月22日(木・祝)~9月23日(金)
    三島駅、新宿駅周辺発着

アップアップガールズ(仮)森咲樹生誕スペシャル ~PA PA PA PA PARTY!!~

  • 2016年10月12日(水) 東京都 下北沢GARDEN
アップアップガールズ(仮)
(アップアップガールズカッコカリ)
アップアップガールズ(仮)

ハロー!プロジェクトのハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)の研修課程を修了した仙石みなみ、古川小夏、森咲樹、佐藤綾乃、佐保明梨、関根梓、新井愛瞳の7名からなるアイドルグループ。2011年の結成当初は「アップフロントガールズ(仮)」として活動し、同年7月に「アップアップガールズ(仮)」に改名する。2012年3月に待望のオリジナル曲「Going My ↑」を発表。その後は立て続けにシングルをリリースし、同年12月にはタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsへ参加した。精力的なライブ活動を経て2014年6月には念願の東京・中野サンプラザでの公演を成功させる。同年8月には富士山山頂でのライブに挑戦。2015年3月には3rdアルバム「3rdアルバム(仮)」を発表し、同月からグループ初となる47都道府県ツアーをスタートさせ1年をかけて見事完走する。同年5月にはハワイ・ホノルルで開催された「ホノルル駅伝」に参加し全員が完走。さらに7月には東京・日比谷野外大音楽堂でのライブを成功させた。2016年4月に新曲「パーリーピーポーエイリアン / セブン☆ピース」をリリース。同年6月には初のZeppツアーに挑戦する。同年11月8日には目標であった日本武道館ワンマンライブが決定。この公演を成功させるべく9月22日に「Road to 武道館 陸の孤島 秘境決戦」と題したライブを行い、10月11日にはニューシングルをリリースする。

Zeppツアー初日公演密着レポート

アンジュルム
アンジュルム

ハロプロエッグメンバーの和田彩花、福田花音らを中心にスマイレージ名義で2009年4月に結成された女性アイドルグループ。2010年5月、シングル「夢見る 15歳」でメジャーデビュー。同年12月には「第52回輝く!日本レコード大賞」で最優秀新人賞を受賞した。2011年10月にはサブメンバーだった中西香菜、竹内朱莉、勝田里奈、田村芽実が正規メンバーに昇格。2014年7月には初の日本武道館単独ライブを開催した。2014年12月、新たに相川茉穂、佐々木莉佳子、室田瑞希の3人を迎えるに当たり、グループ名をスマイレージからアンジュルムに改名。2015年11月にはオーディションにより上國料萌衣が、2016年7月にはハロプロ研修生である笠原桃奈が新メンバーとして加入した。2016年7月から9月まで開催中の「Hello!Project 2016 SUMMER」コンサートにハロー!プロジェクトメンバーとして出演している。

Gacharic Spin(ガチャリックスピン)
Gacharic Spin

2009年に結成された全力エンターテインメントガールズバンド。メンバーはF チョッパー KOGA(B)、はな(Vo, Dr)、TOMO-ZO(G)、オレオレオナ(Vo, Key)、まい(Performer1号)、ねんね(Performer3号)の6人構成。何度かのメンバー編成を経て2013年頃より現在の編成で活動している。はなの力強い歌声と、オレオの哀愁漂う歌声が織り成すツインボーカルやテクニカルなバンドサウンド、ハイボルテージなライブパフォーマンスが魅力。KOGA、はな、TOMO-ZOはそれぞれ教則DVDを発表するなど高い演奏力を誇る。2010年3月に1stシングル「Lock On!!」を発表。国内外でライブを行っており、ワールドワイドに活躍している。2014年10月にインディーズベストアルバム「ガチャっとBEST<2010-2014>」でビクターエンタテインメントからメジャーデビュー。2015年2月にメジャー第1弾シングル「赤裸ライアー / 溶けないCANDY」を発表し、2016年6月に発売された3rdシングル「シャキシャキして!! / アルブスの少女」はハウスウェルネスフーズ「メガシャキ」のCM曲として起用された。同年9月には2ndアルバム「確実変動 -KAKUHEN-」をリリースする。

大谷ノブ彦(オオタニノブヒコ)
大谷ノブ彦

1994年に大地洋輔とお笑いコンビ・ダイノジを結成。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。音楽や映画などのカルチャーに精通しており、近年はDJダイノジとして数多くの音楽イベントに出演している。池田貴史(レキシ)とともにフジテレビ「アフロの変」でMCを担当。ニッポン放送「大谷ノブ彦 キキマス!」、JFN系「SCHOOL NINE」でパーソナリティを務める。