ゲスの極み乙女。「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020」|オンラインで大集会! ゲス乙女と“忘年会”しましょう

「大集会」だから総決算

──オンラインライブ「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020 ゲス乙女大集会 -大忘年会アリーナ編-」についても聞きたいのですが、お二人はほかのバンドやアーティストの配信ライブは観てますか?

川谷 カネコアヤノさんのYouTube配信ライブは印象に残ってますね。ライブハウスで無骨な感じでやってたんですけど、すごくよくて。あとはindigoのレコーディング中にサザンオールスターズの配信ライブを観たり。サカナクションもよかったですね。「これ以上、配信ライブでできることってあるのかな?」と思うくらいすごかった。

休日課長 僕はindigo、ジェニーハイの配信を観ましたね。

川谷 あ、ホント? indigoはミュージックビデオみたいに作り込んだ映像にしてもらったんですよ。

──ジェニーハイの配信ライブも、メンバーのキャラクターが生かされていて、とても面白かったです。

休日課長 タレントがそろってますからね、ジェニーハイは。

川谷 スケジュールは全然合わないけどね(笑)。ただ、配信ライブならではの内容じゃないと意味ないな、とは思っていて。今回のゲスの極み乙女。のライブも、打ち合わせの段階から「面白くなりそうだな」という感じがすごくあったんですよ。曲ごとに「どう見せたらいいだろう?」としっかり話して。普段のライブでは、そこまで相談しないですからね。

休日課長 そうだね。

川谷 打ち合わせの段階で、何度かセットリストが変わったんですよ。通常のライブは演奏曲を決めてから演出を考えるけど、今回は「こういう演出をやりたいから、それに合う曲は?」というところで決めた曲もあるので。なかなかセットリストが決まらないから、メンバーは大変ですけどね。

休日課長 ハハハハ(笑)。けっこうひさしぶりにやる曲もあるから、耳コピしないと。

川谷 それから「大集会」というタイトルのライブイベントは、2016年の武道館公演(「ゲス乙女大集会~武道館編~」)以来なんです。そのときと同じように、今回も総決算的なライブにしたくて。ニューアルバムの曲を聴いてもらうためのライブではなくて、インディーズ時代の作品から最新作まで、いろんな時期の曲をやりたいと思ってるんですよ。

休日課長 僕らもセットリストを見てグッと来てますね。思い入れのある曲もけっこう入ってるので。

「indigo la End 10th Anniversary Visionary Open-air Live『ナツヨノマジック』」の様子。(撮影:永峰拓也)

──演出に関しては、かなりバラエティ番組的な要素もあるとか。

川谷 そうですね。indigoの配信ライブは演奏メインだったけど、ゲスはバラエティ豊かになると思います。メンバーそれぞれ別の活動をやっていたし、「4人がバンドに戻ってきた」という感じも出せたらなと。

休日課長 “忘年会”ですからね。

川谷 どういうライブになるか、どんな演出になるかは前日までわからないんですけどね。アイデアはかなり出ているので、どこまで実現できるかはスタッフにがんばってもらって(笑)。

休日課長 (笑)。どんな映像になるか、自分たちも楽しみです。

──演奏についてはどうですか? それぞれ活動があったとはいえ、ゲスの極み乙女。として演奏するのはかなりひさしぶりですが。

川谷 ライブは1年ぶりですからね。

休日課長 ちょっと怖いです(笑)。

川谷 何が起きるかわからないからね。まずリハビリ的なリハをやってから、本格的に練習しようと思ってます。

じっくり観てもいいし、ごはんを食べながら観てもいい全方位型ライブ

──お二人にとって、ゲスの極み乙女。の楽曲を演奏する楽しさとは?

川谷 そうですね……ゲスって、アイコンタクトが多いんですよ。どの曲もキメとなる部分が多いのもあるけど、自然と目が合うことがけっこうあって。

休日課長 言われてみたらそうかも。打ち合わせしてるわけじゃないんだけど、「この曲のこの部分で目が合う」というのが自然にあって。

ジェニーハイ「ベイビージェニー」より、川谷絵音。(撮影:井手康郎)

川谷 ほかのバンドだと、そこまでアイコンタクトをすることはないですからね。ジェニーハイの小籔千豊(Dr)さんとか、演奏に必死すぎてこっちを見てくれないし(笑)。ゲスの場合、誰か1人だけが目立つのではなくて、4人共目立つ場面があるんですよ。それはかなり珍しいことだと思うんだけど。

休日課長 みんな才能にあふれてるし、演奏にもキャラが出ていると思うんですよ。みんなでワイワイ話しているときの感じと演奏の雰囲気がつながってるというか。僕自身も楽しいし、多幸感がありますね。

川谷 だからこそ、ついみんなを見ちゃうんですよ(笑)。

休日課長 そういえば僕も歌ってる川谷をずっと見てることもありますね……気持ち悪い?(笑)

川谷 ハハハハ(笑)。

休日課長 川谷が近付いてきてくれたときもうれしいです(笑)。

川谷 あと、予定とは違うことも起きるんですよね。例えば「キラーボール」の途中でちゃんMARIがショパンの「幻想即興曲」を弾くところがあるんですけど、そこで違う曲を弾いてくれたり。何が起きるかわからないという、ゆるめの緊張感がずっとあるというか。

──演奏、演出を含めて、何が起きるかわからない配信ライブになりそうですね。

川谷 いろんな配信ライブがありますけど、ゲスにしかできないライブになることは自信を持って言えますね。バラエティ要素もあるし、ずっと聴いてくれてるコアなファンはもちろん、ちょっとでもこのバンドを知っていれば楽しめる全方位的なライブになると思います。じっくり観てもいいし、ごはんを食べながら観てもいいし。

休日課長 うん。絶対に損はさせないので、ぜひ観てほしいです。

川谷 今年初のライブだからね。自分たちにとっても、こういった配信ライブができる機会があってよかったです。