「アコギだからこそなんでもできるんだよ」

──今回リリースされるアルバムには本当にさまざまな曲が詰め込まれていますね。

GAKU　ほんとに好きなことを思い切りやらせてもらいました。

ZEN　最初はもっと曲数を少なくする予定だったんですけど、どうしても入れたい曲たちばかりで、結果的に16曲になりました。まだまだ曲はあったんですけどね。

──これを聴けばUNISTがどんなグループかがわかってもらえますよね、きっと。

ZEN　そうですね。中でも「Summer Days」「ONE DAY」の2曲はUNISTとしてのど真ん中っていう認識が3人の中であるんですよ。ポップでありながらも、ジャズのようなハズシのセンスが入っていて、なおかつすんなり聴ける。でも実はコードやメロディ、ハーモニーはけっこう難しいことをやっていたりとか。そういういろんな要素が凝縮されてる曲なので、まずはそこで僕らの魅力を感じてもらえれば。

TAMA　あとは「UNI-Birth」も楽しんでもらえると思いますよ。アコギ3本に3声が乗るっていうのは基本としてありつつ、そこに僕がマウストランペットを鳴らしたり、GAKUがボイパをやったり、ZENが笑いのネタをかぶせたり。まさにパーティしてるみたいな感じになってるので。

──UNISTの曲たちからは、アコースティックギターの持っている無限の可能性が感じられるのも面白いところで。

ZEN　それぞれの曲でアコギがいい味を出しているというのがアルバム全体のテーマなんですけど、その使い方はほんとさまざまですからね。「Calling」という曲は、ベースからバイオリン、ドラムのキックっぽい音まで、すべての音がアコギだけで構成されてるんですよ。そういうところからも可能性はものすごく感じられると思います。「アコギだけじゃなんもできないよね？」じゃなくて、「アコギだからこそなんでもできるんだよ」っていうのを表現したかったので。

TAMA　アコギにはしっとりしたフォーキーなイメージがあったりするけど、僕らが使うとしんみりなんか絶対しないですから。

──バッキバキのダンスナンバーがあったりもしますからね。

TAMA　「Spider」ですね。この曲は最初、UNISTとしてはどうかなと思ってたんですけど、最終的にはこうやってアルバムに収録されましたから。もはやなんでもアリだなっていう（笑）。

GAKU　うん。「Spider」ができたことでUNISTとしての変な縛りはもう一切なくなったというか。好き勝手やっていい集団なんだなってことが改めてわかりましたね。

ZEN　アコギ3本でしっかり踊らせることができるっていうのも僕らの強みだと思います。

楽しんで音楽をずっと続けられるグループに

──このアルバムを聴くことでリスナーにはどんな感情になってほしいですか？

TAMA　UNISTにはもちろん切ない曲もあるんですけど、最終的にネガティブにはならないと思うんですよ。だからこの作品を聴いて思いっ切りポジティブな気持ちになってもらえたらうれしいですね。

ZEN　聴く人の世界をグッと広げることのできる曲たちばかりだと思うので、1日の中のいろんなタイミングで聴いてほしいですね。朝出かけるときに「ONE DAY」を聴いて気分を盛り上げたり、夜遊びの前に「Spider」でさらにテンションを上げたり、とか。僕自身、あり得ないくらい毎日聴いてますからね、このアルバム（笑）。

TAMA　あと、今回は3人のソロ曲も入ってるんですよ。そこではさっきお話した3人の個性をより感じてもらうことができると思うので、堪能してほしいですね。

──では最後に今後の目標を聞かせてください。

GAKU　自分の中のいろんな感情を押し殺すことなく、気張らず、妬まず、ふてらず、とにかく楽しんで音楽をずっと続けられるグループにUNISTをしたいなと思ってます。

TAMA　で、めちゃくちゃ成功したいよね。それは私利私欲とか、生活基準を上げたいとか、そういうことではなく、今まで音楽をずっと愛して追求してきた自分に「ほら、やっててよかったじゃん」って言ってやりたいんです。UNISTならそれが実現できそうな気がしてるので。

ZEN　僕はとにかくいろんな人にUNISTのライブを観てほしいです。日本の音楽シーンの中で唯一無二だっていう自信があるので。

──UNISTのライブではコントなんかが披露されることもあるそうですが。

ZEN　ワンマンだとそういうエンタメっぽいこともどんどん盛り込んでますね。とにかくうちらのライブはテーマパークすぎるんで（笑）、ぜひ遊びに来てください！

GAKU　純粋に演奏だけでもビックリしてもらえると思いますしね。

TAMA　うん。アコギ3人のグループっていう情報からイメージするライブじゃ全然ないと思うので。