UNISON SQUARE GARDENが今年7月24日に結成20周年を迎え、初のベストアルバム「20th ANNIVERSARY BEST SPECIAL BOX『SUB MACHINE, BEST MACHINE』」をリリースする。
結成からの20年間、UNISON SQUARE GARDENは精力的なライブ活動を通じ、さまざまなアーティストとの交流を深めてきた。また彼らが生み出した多くの楽曲、そのライブパフォーマンスに魅了され、大きな影響を受けた次世代のアーティストも多数存在する。
今回の特集ではそんな彼らと親交の深いアーティスト、彼らから影響を受けたアーティスト10名に、ベストアルバム「20th ANNIVERSARY BEST SPECIAL BOX『SUB MACHINE, BEST MACHINE』」に収録されるシングル曲22曲で一番好きな曲の選曲を依頼。さらに20周年を迎えるUNISON SQUARE GARDENへのメッセージもつづってもらった。10名の言葉から改めて認識できる、UNISON SQUARE GARDENの魅力とは。
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イズミカワソラ
一番好きなシングル曲とその理由
春が来てぼくら
まず「1曲に…しぼれない!」と頭を抱えたところから始まりましたが…私が(何とか1曲)選んだのは「春が来てぼくら」。この曲は、先日UNISONのお三方と初めて回ったファンクラブツアーの中で演奏した曲でした。「私のピアノで斎藤さんが歌うのはどうですか?」と提案したところ、田淵さんから提案された曲がこの曲でした。大好きな曲だったけど、まぁコードが難しくて(笑) 何十回練習してもなかなかコードが覚えられなくて、提案したことを後悔したりもしましたが(笑)、でも、公演の回数を重ねるたびにますます好きになって、メンバーのお三方と音楽を通じてより近づけたような曲となりました。私の中でとても大切で思い出深い曲なのでこの曲を選びました!
UNISON SQUARE GARDENへのお祝いメッセージ
田淵さん、斎藤さん、鈴木さん、20周年本当におめでとうございます!! 一口に「20周年」と言っても、20年もの間、浮き沈みのあるメジャーシーンの中で、維持していくことさえも難しいのに、維持どころか日々拡大し続けるUNISONはどこまでいくのか!!と、本当にすごいと思います! 曲を書き続けること、ライブをし続けること、音楽を続けることって、想像以上に大変で、いつも「(私の中で)完璧な姿としてステージに立ち続ける」UNISONだけど、並大抵の努力じゃないだろうなーと思っています。でも、先日11公演ツアーに同行して、ほんの少しだけ間近でお三方に接して、日々の絶え間ない努力はもちろんのことですが、いつも変わらず、いつもほんわかして、役割分担がちゃんとできていて、忙しさの中にも楽しみを見つけて、そして、何より自分たちが一番音楽を楽しんでいるような! そんな全部ひっくるめた三種三様の人間力の魅力にみんな引き込まれているのではないかと!! 長くなりましたが、本当に20周年おめでとうございます! 20年間のUNISONも21年目からのUNISONもずっとずっと大切な存在です!
キタニタツヤ
一番好きなシングル曲とその理由
リニアブルーを聴きながら
初めてUSGを聴いたのは「CIDER ROAD」で、リリースされた時自分は高校生でした。薄暗くてジメジメしたひねくれたマスロックばかり聴いていた自分には、ポップで爽快感があるのに曲の構造はひねくれているユニゾンの音楽がとても新鮮な衝撃でした。「リニアブルーを聴きながら」はサビの終わり方が特に大好きです。
UNISON SQUARE GARDENへのお祝いメッセージ
結成20周年おめでとうございます。ノンダイアトニックコードと難しいキメが至る所に散らばっている暴れ馬のようなバンドサウンドを、流麗なメロディが支配するUNISON SQUARE GARDENの音楽性は、この3人以外ではきっと実現しなかったのだろうなと思います。「世界の音楽と比較した時のJ-POPのトロの部分」がこのバンドには詰まってます。これからも末長く音楽ファンに驚きを与えてくれる存在でいてください!
SKY-HI
一番好きなシングル曲とその理由
センチメンタルピリオド
メディアに出る度に話させていただいているんですが、斎藤さんは高校から、田淵さんはなんと中学からの一個上の先輩で。僕の初めてのライブも彼等に誘ってもらったイベントでした。
あの日、ケイスケから「斎藤さんたち、CD出したよ!」(当時“CDを流通させる”というのは選ばれたものに許されるすごく難しい行為でした)と言われた時の衝撃と、タワレコに駆け込んで「流星行路」(1st demo)と「センチメンタルピリオド」を見つけた時の感激、そしていざ聴いてのエモ激…未だに耳にする度にまさしくセンチメンタルが胸を走り、ブレイブストーリーを今日も描いてしまう訳です。
UNISON SQUARE GARDENへのお祝いメッセージ
に、20周年!! 僕は前身のバンドからの付き合いですから、さらに月日の重みを感じます。
ただ続けるというだけでも凄いのに、未だにリリースの度に“よりユニゾンに近づいていく”その姿勢、アティテュード、本当に尊敬していますし、スタイルを磨くという事の果てしなさを感じさせられて気が遠くすらなります。
侍に見える時があれば、魔法使いに見える時もありますし、武闘家に見える時もあるユニゾン。
ロックシーンに与えた影響はもちろん数えきれないと思いますが、隣でせっせこ畑を耕したり嵐にやられて泣き叫んだりしている僕みたいな人間を、立ち振る舞いだけで勇気づけてもいるのです。
こうやって書いてても、エモみで目頭熱くなるより、胸が熱くなっちゃうんだよな笑。
俺、先輩たちに“構い甲斐がある”と思ってもらえる様にまだまだ頑張ります! また朝までお酒飲んでください! 対バンしてください! お話しさせてください! 曲を作らせてください!
書いてるだけでやる気になっちゃいますよ本当に。
20年っていっても本当につい一瞬に感じちゃうんですけど、先輩達俺の誇りです! 20周年おめでとうございます! そしてそれ以上にありがとうございます!
粗品(霜降り明星)
一番好きなシングル曲とその理由
オリオンをなぞる
この面白い歌を成立させるボーカル力演奏力がまず凄いことは大前提として、偉そうに語らせて頂きます
一瞬のスネア連打とピアノグリッサンドという始まり方、サビ前にも同様のフレーズが出て来ますが、開幕感が凄いです
そして歌い出す直前にはギターとベースがありがたいことに「ユニゾン」してくれます
Aメロがとんでもないのが、ためて開放する構造になっているところ、かっこよすぎます
前半静かめに進行した後の後半のマシンガン感、永遠にこの繰り返しでも聴いてられるぐらいですが、Bメロに進まないといけないので、追加で2小節使ってAメロを終了させています
これぐらいしないと次に進めないぐらいAメロが良すぎます
Bメロのコーラス「暫定ロマン」「暫定ロマン」「最高ロマンス」えぐいです
田淵さんの親の顔が見てみたいです、良い意味で使ったん初めてですこの言葉
サビ前一瞬止まり、また例のフレーズで開幕し直します
楽曲の顔であるサビのメロディーも歌も全部良すぎます、ドラムが歌ってるようにも聞こえるし、ボーカルがリズムを刻んでるようにも聞こえます
今まで日本で「空前絶後の」という言葉をあんなリズムの刻み方したことある人居ましたか?
くうぜえぇんぜつっごっのお
天才の三人です
しかもこの時下がっていくベースラインも抜群ですが、その次の小節では上がっていってくれます、本当に泣きそうになります
あとシンプルにコード進行もえぐいです
田淵さん印の、サビの最後追加するテクニックはこの曲で僕は初めて喰らいました
「ココデオワルハズガナイノニ」で全員鳥肌立ったと思います
曲を聴いてる時の気持ちを汲み取ってくれた気がして震えました
その全てが好きです
UNISON SQUARE GARDENへのお祝いメッセージ
20周年おめでとうございます
学生時代に楽曲にハマり、その後生放送の音楽番組で大暴れする田淵さんを見てテレビの前で拳を上げてから月日が流れ、今に至ります
UNISON SQUARE GARDENの音楽を一言で表すと僕は「面白い」だと思います
いつも面白い音楽をありがとうございます
スリーピースバンドが出せる限界の面白さを超えています、凄いです
本当に音楽が好きな人たちに愛されてるバンドだと思います
20年前に3人が伝説を始めていた頃、僕なんかそろばん教室で足にそろばん履いて滑って遊んで怒られてましたよ
普通に考えて、こんな面白くて正義なバンドが20年続けてくれてるのは奇跡だと思います
キリのいい年数なのも良いですが、UNISON SQUARE GARDENにおいては一日一日が貴重な世界軸になってます
次の節目の21年に向けて、これからも僕たちが大好きな音楽を届け続けて下さい
田中和将(GRAPEVINE)
一番好きなシングル曲とその理由
センチメンタルピリオド
その昔小さなライブハウスでも観たし、その後グイグイ伸びていった彼らとは、イベントや対バンなどで何度かGRAPEVINEと共演する機会もあった。
王子様のような宏介くんのルックスとは裏腹な、ストイックで硬派なライブに引き込まれた。ベーシストだけは、なぜか常に視界から見切れていたが。
実はバンド同士で共演する前に、宏介くんのソロのライブに、こちらも弾き語りゲストで呼んでもらったことがあった。
お互いの曲をいくつか歌うことになったので、私は、その時点で発表されている彼らのアルバムを全て聴き込み、「自分が歌っても許されそう」な曲を吟味した。
なにしろユニゾンの曲はBPMが速く、展開も多いので、自分らしく演奏するためにいろいろ考えた末、選んだのが「センチメンタルピリオド」(他に「スカースデイル」「箱庭ロック・ショー」も)。
この曲はとてもエモい展開であるが、BPMを落として随分とアプローチを変えさせてもらったが、エモさも残せて、案外うまくいったんではないかと記憶しているが、ご覧になった皆さんはどう思ったのだろうか。
そんなわけで、今でも「センチメンタルピリオド」を聴くと、とてもセンチメンタルになるのであった。
結成20年、おめでとう。これからも、末永く。