UNISON SQUARE GARDEN田淵智也×女王蜂アヴちゃん対談｜大みそか配信ライブで初対バン、2組に共通するライブへの情熱 (3/3)

バンドに自信さえ持っていればなんでも楽しめる

──ちなみにお互いのバンドの楽曲の中で、もっともお薦めしたい曲を挙げてもらえますか？

アヴちゃん　たくさんあるんですけど、ユニゾンにはずっと通底したテーマがあって、「ずっとこのことについて歌ってるな」という意味で、「マスターボリューム」かな。いつ聴いても「そこであきらめるのは違うやろ」「そこでエッジ立てないとあかんやろ」という気持ちが伝わってくるので。

田淵　デビュー直後の曲なんだけど、確かに言ってることは変わってないかも。

アヴちゃん　ずっと同じことをやってるわけではなく、その中に変わらないことがあるという安心感。たとえばサブスクで聴きやすい位置にあるユニゾンの曲は、アニメ作品とフィットした曲だったり、「どう踊らせるか？」という曲だったりするけど、「マスターボリューム」にはずっと変わらない右ストレート感があるので。

田淵　僕は女王蜂の「Introduction」がめちゃ好きで。歌詞がそのまま音楽になっているというか、言葉を聴きながら踊っているうちに気付いたら終わってるんですよ。アヴちゃんは「歌詞を書く人」だなと思うし、生い立ちなのか生き様なのかわからないけど、言語化しなくてはいけない何かがあって、たまたま音楽ができるから、そこに乗っけて形にしているというのかな。ほかの曲でも感じるんですけど、それが顕著に出てるのが「Introduction」だと思います。

アヴちゃん　うれしい！そういえばLiSAさんと話したときも思ったんですけど、田淵さんって、いろいろな方々に楽曲提供するときもしっかりと自分の思いを託してるでしょ？もしかしたらちょっとマイルドになってることもあるかもしれないけど、それでも「やるんだよ！」って肩をつかんで揺さぶってる感じがあって。「今やろう！今跳んで！」って火を付ける役割も感じています。

田淵　それは初めて言われたかも。「提供するアーティストによって違うテイストの歌詞を書いているよね」と言われることはよくあるんだけど、アヴちゃんに「どの曲にも自分の思いを託している」と言われると、「そうかもしれないな」って。僕はもともと策略とか売れるために何かを考えることができなくて、「これしかできないですけど、自分はいい曲だと思ってます」という感じでやってきたんですよね。それを自信を持ってやるためにはバンドが必要で、だからやり続けてるんだろうなと。しかもそのバンド以外の仕事の曲を聴いてくれる人がいたり、それが仕事になったり、誰かを幸せにしているかもしれないと思うと、「自分のバンドに自信さえ持っていればなんでも楽しめるな」という気持ちにもなれて。だからいろいろやってるんでしょうね、今は。

アヴちゃん　わかる。私も舞台に出たり、MVでアクションやったり、「なんでもできるんじゃない？」って言われることもあるけど、私としては「自分のギリギリのところまで踏み込むのが得意なだけだよ」って。みんなが背を向けるところをどうしてもしっかり見るし、瘴気が立ち込めて「もう進めないし、息もできません」というところで、あと一歩進んで息を吸い込むことをしようとする。それだけなんです。

田淵　なるほど。配信イベントの前に、こういう話ができてよかった。

アヴちゃん　私も！今年はシンパシーからビジネスにつながるだけじゃなくて、それを超えた大切な出会いがいくつかあって。大みそかの配信イベントはこの1年の総決算だし、本気ですごいものを観ていただけると思います。田淵さんとお話ししたいことはまだまだたくさんあるので、年明けにまた遊びましょう！

田淵　ぜひ！

左から田淵智也（UNISON SQUARE GARDEN / B）、アヴちゃん（女王蜂 / Vo）。

プロフィール

UNISON SQUARE GARDEN（ユニゾンスクエアガーデン）

斎藤宏介（Vo, G）、田淵智也（B）、鈴木貴雄（Dr）からなる3ピースロックバンド。2004年7月に結成され、都内を中心に活動を開始する。2008年7月にシングル「センチメンタルピリオド」でメジャーデビュー。2015年7月に結成10周年アルバム「DUGOUT ACCIDENT」をリリースし、東京・日本武道館で初の単独公演を成功させた。2019年7月にはカップリングベストアルバムとトリビュートアルバムを同時リリース。さらに大阪・舞洲スポーツアイランド太陽の広場で結成15周年ライブ「プログラム15th」を開催した。2020年9月には8枚目のオリジナルアルバム「Patrick Vegee」をリリース。2021年は精力的にライブを行っており、現在は今年4本目の全国ツアー「Patrick Vegee」を開催中。

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UNISON SQUARE GARDENの記事まとめ

女王蜂（ジョオウバチ）

2009年に結成された4人組バンドで、現在のメンバーはアヴちゃん（Vo）、やしちゃん（B）、ルリちゃん（Dr）、ひばりくん（G）の4人。結成翌年の2010年「FUJI ROCK FESTIVAL '10」のROOKIE A GO-GOステージに出演し話題を呼び、2011年9月にはアルバム「孔雀」でメジャーデビューを果たす。個性的なボーカルや独自の世界観で人気を博し、2018年には「東京喰種：re」、2019年には「どろろ」に楽曲を提供するなど、アニメ作品とのコラボレーションでも注目を浴びている。2021年2月には初の東京・日本武道館単独ライブを開催。2022年3月には2度目の日本武道館ライブ「犬姫」を控えている。ボーカリストのアヴちゃんは女王蜂としての音楽活動に加え、ブロードウェイミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」への出演、さまざまなジャンルのアーティストへの楽曲提供などでも活躍中。

女王蜂公式サイト

女王蜂の記事まとめ

UNISON SQUARE GARDEN Presents「fun time COUNTDOWN 2021-2022」: 2021年12月31日（金）OPEN 21:30 / START 22:30 / END 24:00; 配信チケット購入はこちら; 詳細を見る

出演者

UNISON SQUARE GARDEN / 女王蜂

チケット情報

前売：3000円（税込）
販売期間：2021年12月30日（木）23:59まで

当日：3500円（税込）
販売期間：2021年12月31日（金）0:00～23:59

UNICITY限定視聴チケット：3300円（税込）
販売期間：2021年12月30日（木）23:59まで
※特典映像：「UNICITY」会員限定“新春ミニライブ”

UNISON SQUARE GARDEN「UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour "CIDER ROAD" at TOKYO GARDEN THEATER 2021.08.24」（初回生産限定盤）

2021年12月29日発売
TOY'S FACTORY
[Blu-ray2枚組+CD2枚組] 税込9900円 / TFXQ-78203～78206

Amazon.co.jp

詳細を見る

Blu-ray / LIVE CD収録内容

UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour "CIDER ROAD" at TOKYO GARDEN THEATER 2021.08.24

to the CIDER ROAD
ため息shooting the MOON
cody beats
ラブソングは突然に～What is the name of that mystery?～
セレナーデが止まらない
Miss. サンディ
カウンターアイデンティティ
オリオンをなぞる
光のどけき春の日に
いつかの少年
クロスハート1号線（advantage in a long time）
箱庭ロック・ショー
フルカラープログラム
場違いハミングバード
like coffeeのおまじない
crazy birthday
kid, I like quartet
リニアブルーを聴きながら
シャンデリア・ワルツ

＜ENCORE＞

君はともだち
ライドオンタイム
ガリレオのショーケース

初回生産限定盤特典ディスク Blu-ray収録内容

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2013 CIDER ROAD TOUR @ NHK HALL 2013.04.10
※2013年に発売したDVDをBD化。ライブ音源は新たにミックス
Revival Tour "CIDER ROAD" preview公演ドキュメンタリー（約20分程度予定）