カップリングの2曲は「みんな、こういう曲が好きだよね」
──カップリング曲には「これぞユニゾン!」というタイプの曲が収録されていますね。
斎藤 お、うれしい。
田淵 そう感じてもらえるのはよかった。2曲目、3曲目は「みんな、こういう曲が好きだよね」というものを入れたいと思っていたんです。そこは気合いを入れたコンセプトですね。「ユニゾンに興味があれば、この曲は絶対にいいと思うはず」という曲を収録するべきだと思ったし、カップリングにはもったいない曲も惜しげもなく入れたので。
──特に2曲目の「ラディアルナイトチェイサー」は名曲だと思います。スピード感、アグレッシブなフレーズ、起伏の激しいメロディを含めて、ユニゾンの特徴が詰まっていて。
田淵 ありがとうございます。アルバムのインタビューでも話しましたけど、アルバムから最後に外したのが「ラディアルナイトチェイサー」なんですよ。個人的にも思い入れがあったし、すごく気に入っていたので、「次のアルバムまで取っておこう」と思ってたんですけど、「春が来てぼくら」のカップリングに生半可な曲を持ってくるわけにはいかないので。
鈴木 もともとユニゾンのカップリング曲は定評があるんですよ、自分の中で(笑)。「ラディアルナイトチェイサー」はド直球な曲だし、アルバムのいい位置に収録して、ミュージックビデオを撮ってもいいくらいの曲ですよね。
斎藤 うん。いかつい感じのギターも気に入ってますね。こういうふうに好きにやったほうが生きるのかもしれないです、ユニゾンは。
──3曲目の「Micro Paradiso!」におけるユーモアのセンスも、ユニゾンらしさだなと。
田淵 得意ですからね、こういう曲。2曲目は鼻息が荒い曲なので、3曲目は「適当に作りやがったな、コイツ」感が残ってる曲にしたくて。ライブで演奏すれば絶対にカッコいいんだけど、程よく脱力感があると言うか。3曲のバランスを含めて、よくできてると思います。
ユニゾンのライブは来なくてもいい理由を作らない
──4月13日には全国ホールツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2018『MODE MOOD MODE』」がスタートします。ニューアルバムの楽曲、「春が来てぼくら」がステージでどう表現されるか、すごく楽しみです。
田淵 これまでの楽曲をどう入れるか、悩むところですね。候補曲の数は過去最高なので、これから考えます。
鈴木 さっきの幕張の話と同じになってしまうんですけど、いつも通りやりたいですね。自分の人生、バンドの人生にとってライブは一番大事な場所だし、生きがい、やりがいでもあって。そういう場所がいっぱいあるっていうのは不思議な気もするけど、1本1本、幸せとありがたさを感じながら回りたいです。来てくれた人たちにしっかり生命力を与えて帰してあげるために、いい顔をして叩くための準備をして、ステージでは何もかも忘れてエネルギーを爆発させて。「俺も自由に生きてみようかな」とか「あいつ、何でジャケット脱がないんだろう? でも、何か面白いな」みたいなことを感じてもらえたらうれしいですね。ライブのときは“客席に十代のときの自分がいる”と思っていて。そいつは窮屈に生きているし、周りになじめてないんだけど、ライブを通して「お前の生き方でがんばれ」ということを伝えたいんですよ。いつも通り、今年もそれをやっていきます。
斎藤 いい歌を歌って、いいギターを弾くことは変わらないんだけど、年々「もっと大きく音楽を捉えたい」と思うようになっていて。細かいギターのフレーズや歌い回しを意識することを大事にしながら、曲全体、ライブ全体でどういうシーンが観ている人の心に残るのかも考えたいんですよね。自分が客席にいるような感覚を持てれば、今よりもさらに余裕を持ってツアーを回れるだろうし、もっと楽しくなるだろうなって。
田淵 ライブ会場に来た人に「ユニゾン、変わってねえな! ウェーイ!」みたいな感じになってもらうのが理想なんですよね。それができれば、次のツアーでその人の街に行ったときも「また行ってみるかな」と思ってもらえるはずなので。僕らがずっとやってるのは、「ライブに来なくてもいい理由を作らない」ということなんですよ。例えば「ここのMCが長い」とか「このコール&レスポンスは要らない」とか、開場から開演までが長いとか、ライブが終わってから会場を出るまでに時間がかかったとか。そういうことを1つ1つなくしてきたつもりなんですよ。一番大事なのは、ライブを飽きずに観てもらうこと。そのためにセットリストの作り方、曲のつなぎ方、ライブ全体の時間を含めて、すべてを研ぎ澄ませてきたので。あとは自分たち自身が飽きない工夫も必要ですよね。
──それを今回のツアーでも続けていく、と。
田淵 そうですね。リハーサルはもちろん、ツアーが始まってからも「ここはちょっとダレるかもな」ということがあれば修正して。それをしっかりやり切るセンスには自信がありますね。
- UNISON SQUARE GARDEN
「春が来てぼくら」 - 2018年3月7日発売 / TOY'S FACTORY
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初回限定盤 [CD+DVD]
1944円 / TFCC-89648 -
通常盤 [CD]
1296円 / TFCC-89649
- CD収録曲
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- 春が来てぼくら
- ラディアルナイトチェサー
- Micro Paradiso!
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「春が来てぼくら」MUSIC VIDEO
- 「ラディアルナイトチェイサー」STUDIO LIVE
- 「Micro Paradiso!」STUDIO LIVE
- UNISON SQUARE GARDEN
TOUR 2018「MODE MOOD MODE」 -
- 2018年4月13日(金)千葉県 市川市文化会館
- 2018年4月15日(日)栃木県 宇都宮市文化会館
- 2018年4月18日(水)東京都 NHKホール
- 2018年4月19日(木)東京都 NHKホール
- 2018年4月22日(日)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
- 2018年4月29日(日・祝)岡山県 岡山市民会館
- 2018年5月1日(火)大阪府 フェスティバルホール
- 2018年5月2日(水)大阪府 フェスティバルホール
- 2018年5月6日(日)岐阜県 長良川国際会議場
- 2018年5月11日(金)広島県 上野学園ホール
- 2018年5月13日(日)福岡県 福岡市民会館
- 2018年5月18日(金)香川県 サンポートホール高松
- 2018年5月20日(日)高知県 高知市文化プラザ かるぽーと
- 2018年6月9日(土)群馬県 群馬音楽センター
- 2018年6月10日(日)宮城県 仙台サンプラザホール
- 2018年6月13日(水)神奈川県 横浜アリーナ
- 2018年6月16日(土)北海道 ニトリ文化ホール
- 2018年6月23日(土)石川県 本多の森ホール
- 2018年6月24日(日)新潟県 新潟テルサ
- 2018年6月29日(金)埼玉県 大宮ソニックシティ
- 2018年7月7日(土)静岡県 富士市文化会館ロゼシアター
- 2018年7月31日(火)大阪府 大阪城ホール
- 2018年10月11日(木)北海道 CASINO DRIVE
- 2018年10月12日(金)北海道 帯広MEGA STONE
- 2018年10月14日(日)青森県 青森Quarter
- 2018年10月16日(火)山形県 山形ミュージック昭和Session
- 2018年10月17日(水)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
- 2018年10月23日(火)富山県 MAIRO
- 2018年10月24日(水)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
- 2018年10月28日(日)宮崎県 MIYAZAKI WEATHERKING
- 2018年10月30日(火)山口県 周南RISING HALL
- 2018年11月1日(木)京都府 KBSホール
- UNISON SQUARE GARDEN
(ユニゾンスクエアガーデン) - 斎藤宏介(Vo, G)、田淵智也(B)、鈴木貴雄(Dr)からなる3ピースロックバンド。2004年7月に結成され、都内を中心に活動を開始する。2006年8月に1stミニアルバム「新世界ノート」をリリースし、ライブハウスおよび下北沢ハイラインレコーズのみの販売で1000枚を完売。2007年12月には初の単独ライブを成功させる。2008年7月にシングル「センチメンタルピリオド」でメジャーデビュー。アニメ「TIGER & BUNNY」のオープニングテーマとして制作した2011年5月リリースのシングル「オリオンをなぞる」で広く注目を集める。全国各地の音楽フェスやライブイベントにも精力的に出演し、NHKホールなど大規模な単独公演にも注力。2015年5月にアニメ「血界戦線」のエンディングテーマ「シュガーソングとビターステップ」をシングルリリースし、同年7月にはバンド結成10周年を記念したアルバム「DUGOUT ACCIDENT」を発表し、バンド史上初となる東京・日本武道館でのワンマンライブを開催した。2017年2月に配信シングル「Silent Libre Mirage」、8月にシングル「10% roll, 10% romance」、そして11月にはシングル「Invisible Sensation」「fake town baby」を2週連続でリリース。2018年1月24日に7枚目のアルバム「MODE MOOD MODE」、3月7日にテレビアニメ「3月のライオン」オープニングテーマのニューシングル「春が来てぼくら」を発売し、4月より全国ツアーを行う。