UNIONE×αD|ボーカルユニットとeスポーツチームが異色コラボ ジャンルを超えて完成させた「GOOD GAME」

61ueは「荒野行動」界隈の主人公

──「RUN feat. 超無課金」はミュージックビデオも用意されていて、MVにはαDの皆さんも出演しています。撮影時の印象的なエピソードはありますか?

へんしゅう長 撮影どうだったかな……とりあえず暑かったですね(笑)。

超無課金 旗を持って歌ったりしたんですけど、ソーラン節みたいで楽しかったですね。

YUUKI 風が吹かないと旗がなびかないので、風が吹かなかったらどうしようと思ったんですけど、めっちゃいい環境で撮影できました。

超無課金 天気もよく、風もよく、演者もよく、歌もよく、最高のシチュエーションでしたね。あれはあの日にしか作れなかったものだと思います。

へんしゅう長 恥っず。こいつ変な感性持ってるやつなんすよ。

一同 (笑)。

JIN 今回のプロジェクトは僕がリーダーとして進めていて、ミュージックビデオもプロデュースさせていただきました。61ueくんに主演を務めてもらったんですけど、僕の中で彼は「荒野行動」界隈の主人公というイメージなんですよ。「荒野行動」をプレイしている人なら誰もが一度は憧れたことのある選手だと思うので、MVに出てもらえてうれしかったです。61ueくんもMV撮影は初めてだったんですけど、いろんなリクエストに応えてくれて。

へんしゅう長 MVめちゃくちゃよかったよね。

──61ueさんは初めてのMV撮影はどうでした?

61ue(αD) 「立ち上がるときにこういう表情をしてほしい」とか事細かに指示があるんですけど、僕はなんでもないときに笑っちゃうクセがあって、何度も撮り直しになってしまって。でも、完成したものを観たときはすごいなと思いました。JINさんも「よかったよ」と言ってくれて、楽しく撮影できました。

超無課金 普段は実写に出たがらないのに、今回は乗り気で参加してきたので珍しいなと思ってました。

YUUKI それはなんでなんですか?

61ue 初めての経験というのもあるんですけど、αDのみんなが歌うっていうので興味があったんですよね。それにUNIONEさんのライブにも行ったことがあって、そのときのステージを観てすごく感動したんですよ。だから参加してみたいなと思って。

SAM 「本当に演技したことないの?」ってくらいうまかったよね。

JIN 僕はMVのプロデュース自体初めてだったんですけど、みんなとコミュニケーションを取りながら作ったので特別な作品になりました。

UNIONEとαDの声が合わさって1つになる

──2曲目の「Voice feat. αD」は、αDから多数のメンバーがラップやチャントで参加しています。

ISSY この曲は僕が作詞を担当しました。今回はαDの皆さんとコラボするということで、ゲームをテーマにした恋愛の曲を書いてみようと思ったんです。僕の周りにはゲーム好きの友達がたくさんいるんですけど、ボイスチャットを通して“声に恋する”ということがあるらしくて。その話を軸に、「恋をしたけど相手に伝えられない。結局好きってなんだろう?」みたいな男性のもどかしい一面を曲にできたらいいなと思って歌詞を書きました。“声に恋する”ってことで「Voice」というタイトルになっているんですけど、UNIONEとαDの声が合わさって1つになるという意味も込めています。

──なるほど。だからαDからたくさんのメンバーに参加してもらったんですね。

ISSY そうですね。

──αDの皆さんはチームとして楽曲に参加してみていかがでしたか?

αD

超無課金 僕とへんしゅう長以外、本当に歌がうまい人がいないんですよ(笑)。「Voice」は61ueも参加したんだっけ?

SAM 61ueくんも歌ってくれてるよね。

超無課金 でも2文字とかだよね?

ISSY もっと歌ってくれてるよ(笑)。

61ue レコーディングが楽しくて、UNIONEさんが歌う部分も練習しちゃって(笑)。そしたらUNIONEの皆さんが「録っちゃえよ」と言ってくれて、結果的に担当じゃない部分まで歌うくらい楽しいレコーディングでした。

SAM 最後のパートはαDとUNIONEで一緒に歌っているんですけど、そこも当初は一緒に歌う予定じゃなかったんですよ。

ISSY 最初は担当パートをもっと細かく振り分けていたんですけど、αDのみんなの声を聞いたら「UNIONEの声と合わせたらどうなるだろう?」と思って。

YUUKI そのせいで僕らのパートが少なくなっちゃいました(笑)。

SAM でも、すごくよくなったよね。αDのみんなも楽しそうにレコーディングしてくれて、それが印象的でしたね。

YUUKI 当初の構成と変わったのは予想外の結果だったけど、最高な1曲ができあがりました。

JIN 61ueくんは歌ってみてどうだった?

61ue レコーディングは初めてだったんですけど、密室のシーンとしてる空間で録るじゃないですか。すごく緊張したけど、終わったら皆さんが「おつかれさま。うまかったね」と褒めてくれたのがうれしかったです。

もっと歌いたい

──3曲目はへんしゅう長さんが参加した「with you feat. へんしゅう長」です。この曲の作詞はSAMさんですね。

SAM 「with you」はすでに完成していた曲なんですけど、へんしゅう長さんが参加すると聞いて、彼が歌っている動画をチェックしたんですよ。そしたら声がすごくよくて、この曲にピッタリだなと思いました。だからこそどのパートを歌ってもらうか、かなり悩みました。あと「with you」は不器用な男性を主人公に歌詞を書いたんですけど、そのイメージとへんしゅう長さんのハスキーな歌声が世界観にマッチしてるっていうのはJINくんと話してました。

──へんしゅう長さんは「with you」に参加してみていかがでした?

へんしゅう長 すべてが初めての経験で新鮮でした。レコーディングに立ち会っていただいたエンジニアさんが安心感のある方で「この人に任せとけば絶対大丈夫だ」と思いました。あと俺の勝手なイメージで、レコーディングの現場はもっと殺伐としてるのかなと思ってたんですけど、みんなフラットに話しかけてくれて楽しかったです。

SAM 僕らのボーカルプロデュースをしてくださっている板井直樹さんも、へんしゅう長さんの歌声を絶賛してました。

JIN それに本当にスタジオ入るの初めてかってくらい緊張してなくて、その場の笑いを取りまくってたよね(笑)。

YUUKI 僕たちはレコーディング中は真剣になって全然面白くないので見習わなきゃって思いました。

へんしゅう長 レコーディングギャグね(笑)。普段大声で気持ちを込めて歌う機会ってないじゃないですか。だから超楽しかったです。

──もともと歌うことはお好きだったとは思いますが、今回のレコーディングを通して新たな発見があったわけですね。

へんしゅう長 そうですね。「with you」に参加させてもらって、もっともっと歌ってみたいと思いました。

「GOOD GAME」に込めた思い

──今作のタイトル「GOOD GAME」は、オンライン対戦してる人にはおなじみの挨拶です。このタイトルに込めた思いを教えていただけますか?

UNIONE

JIN 言葉のまんまなんですけど、「荒野行動」をやっていてもよく使うんですよ。戦った相手に「対戦ありがとうございました」という気持ちを伝えられる言葉って素敵じゃないですか。あと僕らは子供の頃に「ゲームはダメだ」とか「ゲームは1時間まで」と言われていた世代なんですよ。でも先ほどお話しした自粛期間中のこともそうだし、ゲームって素敵なものだよという意味も込めてこのタイトルにしました。

──確かに「GOOD GAME」という言葉は、勝ち負けを超えて使う素敵な挨拶ですよね。

JIN ゲームを通して知り合えた友人もたくさんいるので、本当にすごいカルチャーだなと思います。

YUUKI そうだよね。僕らは誰かとコラボすること自体初めての経験だったけど、その相手がeスポーツチームで、αDで本当によかったなと思います。

──異ジャンルの方々を迎えてそう思えるということは成功ですよね。

YUUKI 置かれている環境や表現方法は違っても、何かに必死になっている姿は一緒だと思うし、お互いに共感できる部分があってよなったなと。

──両者にとって大切なコラボになりましたね。

超無課金 そうですね。アーティストとeスポーツチームのコラボって日本で初じゃないですか?

JIN 自分たちの好きなことでつながった人たちとCDを出すってすごいことですよね。僕ら自身このコロナの状況でCDを出せるのはありがたいです。これからもつながりを大切にして新体制のUNIONEをもっと多くの人に見てもらえるように、そしてαDさんの成功を祈りながらともにがんばっていければと思います。