ユニコーン|徹頭徹尾ロックンロール! ニューアルバム「ツイス島&シャウ島」を後輩アーティスト8名が聴いてみた

ユニコーンが2年ぶりのオリジナルアルバム「ツイス島&シャウ島」をリリースした。

本作はタイトルから想起される通り、ロックンロールをテーマにした1作。メンバーが個々に作詞作曲を手がけたナンバーのほか、UNICORN名義で制作された楽曲も含む13曲入りで、徹頭徹尾ユニコーンらしいユーモアを感じさせる、痛快かつ音楽愛がほとばしる作品に仕上がっている。

そんな入魂の新作を後輩アーティストたちはどう聴くのか? そんな興味をもとに、今回音楽ナタリーでは氏原ワタル(DOES)、鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)、田中和将(GRAPEVINE)、ナヲ(マキシマム ザ ホルモン)、はっとり(マカロニえんぴつ)、ファーストサマーウイカ、ホリエアツシ(ストレイテナー)、miletにコメントをオファーした。まさに“八者八様”、視点の異なるバラエティに富んだ感想とともに、「ツイス島&シャウ島」を楽しんでほしい。

構成 / 中野明子

ユニコーンメッセージ動画

アーティスト8名が語るユニコーン「ツイス島&シャウ島」

氏原ワタル(DOES)

氏原ワタル(DOES)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

コロナ禍のどんよりした気分を吹っ飛ばしてくれるような、車をかっ飛ばしたくなるような、家の中にいても外にいるような気分にしてくれる曲たち。「Go Back Is Alright !」ってめっちゃ前向きな言葉。そんで「夢の続きを まだ見てるおいら」って、泣きそうになるし。次の曲で早口言葉ちょっと噛んでるし。素敵すぎます。
言葉と演奏がダイレクトに伝わって、音楽はこんなにも楽しいものなんだって、ロックンロールが笑ってる。

ユニコーンへのメッセージ

夏の抜けるような青空。そんなアルバムを届けてくださり、ありがとうございます。音楽を、バンドを楽しんでるのが伝わって、こっちも楽しくなっちゃいました。この絶妙な力の抜き加減がなかなかできません。ずっと憧れです。これからも素敵なロックを聴かせ続けてください。

プロフィール
長崎県出身。2003年に赤塚ヤスシ(B)、森田ケーサク(Dr)と福岡でDOESを結成し、2006年にシングル「明日は来るのか」でメジャーデビュー。アニメ「銀魂」シリーズのテーマ曲「修羅」や「曇天」がロックファンだけでなくアニメ好きにも高い評価を得る。2016年9月をもってDOESの活動を休止し、ソロおよびTHE BUCKSとして活動。2020年1月にDOESとしての活動を再開した。

鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)

鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

聴いたときに「自身の好きな音楽、ロックンロールをメンバーの皆さんで楽しみながら作っていったんだなあ」と僕は思いました。
ベテランなはずなのにどこか童心のようなキラキラしたものを感じる、そんなアルバムでした。

ユニコーンへのメッセージ

去年僕のリクエストカバーアルバムでユニコーンさんの「Maybe Blue」を歌わせていただきました。
ユニコーンさんの音楽性の振り幅を感じました。切なくて素敵な曲でした。カバーさせていただきありがとうございました!

プロフィール
1984年生まれ、東京都出身。ヴィジュアル系エアバンド・ゴールデンボンバーのボーカル。ライブの演出やステージ構成も手がけるほか、大竹しのぶ、氣志團、大国男児、Dancing Dolls、ノースリーブス、HAKUEIらに楽曲を提供するなどマルチに活躍している。2020年にソロ名義でリクエストカバーCDを2作リリースした。

田中和将(GRAPEVINE)

田中和将(GRAPEVINE)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

近頃ロックンロールという言葉をとんと聞かない。巷で耳にする音楽からもロックンロールを感じることはほとんどない。
でもユニコーンは、ダジャレタイトルのおっさん感も、おふざけオマージュアレンジも最高の演奏でやってくれる。
すべての曲にコメントしたいところだが、とりわけM2のリトルリチャード感はすぐにでも真似したい。

プロフィール
1974年生まれ、兵庫県出身。GRAPEVINEではボーカルとサイドギターを担当。1997年にミニアルバム「覚醒」でメジャーデビュー。1999年にリリースした2ndアルバム「Lifetime」がスマッシュヒットを記録した。2014年にSPEEDSTAR RECORDSに移籍し、アルバム「Burning tree」を発表。2021年5月に最新アルバム「新しい果実」をリリースし、現在は全国ツアー「GRAPEVINE Tour2021」を開催中。「ユニコーン・トリビュート」では「ニッポンへ行くの巻」をGRAPEVINE流にカバーしている。2020年7月に「文學界」に寄稿したエッセイ「群れず集まる」が評判となった。

ナヲ(マキシマム ザ ホルモン)

ナヲ(マキシマム ザ ホルモン)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想&ユニコーンへのメッセージ

UNICORN、ほんまいい加減にしてほしい!
こんなおばさんを一瞬にして中高生のあの頃に戻さないでほしい!
今でも変わらずドキドキワクワクきゅんきゅんさせないでほしい!
どれだけ年齢を重ねても若い奴らを蹴散らすシャウトとロックな歌声やめてほしい!
各曲でメンバーの個性出しまくるのやめてほしいし、おじさんたちワイワイ楽しそうなのかわいすぎだし、メンバーだけ爆笑してるようなあの空気感嫌いじゃないし、
こんな大人になりたいなぁって思わせるのやめてほしい!
ずっとずっと無敵で無欠でいてほしい!!

プロフィール
1975年生まれ。1998年に東京・八王子にて、マキシマム ザ ホルモンを結成。2011年6月にフランス最大のメタルフェス「HELLFEST」へ出演し、ヘッドライナーとなるヨーロッパツアーを成功に収めるなど海外からの評価も高い。2013年7月にアルバム「予襲復讐」をリリースし大ヒットを記録した。ホルモンのドラムと女声と姉として活躍する一方、トークにも定評がありテレビ番組のコメンテーターやMCなども務める。

はっとり(マカロニえんぴつ)

はっとり(マカロニえんぴつ)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

来た! ユニコーンのゴキゲンロックンロールアルバム!
表題曲「ツイス島&シャウ島」のKISS的アプローチがまさにこのアルバムの顔。
各曲ユーモア全開の歌詞でやはり笑ってしまうし、そうそうこれがユニコーンの力の抜き方なんだよなあ〜。Soクール。

ユニコーンへのメッセージ

イカしたロックをいつもありがとうございます。
いつか共演できる日を夢見て、がんばります!(がんばらなくていいんだよって、民生さんに笑われそう)

プロフィール
2012年にマカロニえんぴつを結成。2015年1月に1stミニアルバム「アルデンテ」、同年12月に2ndアルバム「エイチビー」をリリース。2020年11月にTOY'S FACTORYよりメジャー1st CD「愛を知らずに魔法は使えない」を発売した。2021年4月には「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」の主題歌を表題曲としたメジャー1stシングル「はしりがき」をリリースし、5月まで全国ツアー「マカロックツアーvol.11 〜いま会いに行くをする篇〜」を開催した。最新作は配信シングル「八月の陽炎」。

ファーストサマーウイカ

ファーストサマーウイカ

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

バンドとして進化と更新を続けながら、古きよき音楽の素晴らしさも教えてくれるのがユニコーン。
懐かしいけど新しい、新しいけどユニコーンらしい、何層も楽しさをくれる不思議な1枚です。
車で遠出したくなります。
ちなみに、ユニークさと脱力感に身を委ねていたら、突然泣かされるので気をつけてください。
ズルいくらい格好いい!ずっと大好きです。
聴いてミレー!

プロフィール
1990年生まれ、大阪府出身。2013年5月にアイドルグループ・BiSに加入してメジャーデビューするも、翌年7月にグループは解散。その後、音楽ユニット・BILLIE IDLEの一員として活躍する。2019年12月にグループ解散後は、バラエティ、ドラマ、ラジオなど多数のメディアで活躍している。2021年2月に配信シングル「カメレオン」でソロアーティストとしてメジャーデビューを果たした。

ホリエアツシ(ストレイテナー)

ホリエアツシ(ストレイテナー)

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

若い頃は、引き出しが多すぎて若さのないバンドだと思って、その魅力の虜になって聴いていたけど、今のユニコーンはむしろ衝動を弄んでいる、なんとも破天荒なアルバムです。

ユニコーンへのメッセージ

2009年に再始動したユニコーンを「RISING SUN ROCK FESTIVAL」で観た。少年の頃に憧れたあのバンドのライブは、もう観ることができないんだという現実を覆してくれた。
それと同時に、本当に二度と観ることができないバンドのことを思って泣いた。忘れられない体験だった。
ユニコーンは、あれから今もなお生き続けている、偉大なロックバンドなんだ。

プロフィール
1998年に結成したバンド・ストレイテナーのボーカル、ギター、ピアノを担当し、ほとんどの楽曲の作詞作曲を手がける。バンドとしては2003年10月にシングル「TRAVELING GARGOYLE」でメジャーデビュー。結成20周年を迎えた2018年にはベストアルバム「BEST of U -side DAY-」「BEST of U -side NIGHT-」を発表した。2020年12月に最新アルバム「Applause」をリリース。2021年6月にライブBlu-ray / DVD「20201217+2021Applause TOUR」を発売した。

milet

milet

「ツイス島&シャウ島」を聴いた感想を教えてください

私はこんなふうになりたい!
ユニコーンさんのような、変わらずに変わり続ける人たちになりたい。
音の垣間に見られる大人の余裕があると思えば、その次に顔を見せる剥き出しのパッションに、何発もストレートパンチを食らい続ける気持ちよさ。
そしてユニコーンさんが今、このロケンロールを響かせてくれる圧倒的な感動と安心感はとてつもないです。リアルタイムでこのロックバンドを追える幸せ。
2曲目の「ミレー」では曲中で「ミレー」と連呼されていて、もう私を呼んでくれているものと勝手に妄想しています。よーくミレー!
ユニコーンさんの遊び心に乗せられて、思わず笑顔があふれて踊れて気持ちよくなれる最高のアルバムです!

ユニコーンへのメッセージ

ユニコーンのみなさん、アルバム「ツイス島&シャウ島」リリースおめでとうございます! いつも音楽とともに、というより存在が音楽そのもののユニコーンさんの背中はとにかく大きくカッコいいです。こんなに頼もしい方たちは他にいません。事務所の大先輩でもあるユニコーンさんを、後輩として、そしていちファンとして、これからもずっと追いかけさせてください!

プロフィール
ハスキーかつ重厚感のある歌声が特徴の女性シンガーソングライター。思春期をカナダで過ごし、現在は東京都在住。2018年に本格的に音楽活動を開始。2019年3月にドラマ「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」のオープニングテーマ「inside you」を含む4曲入りの「inside you EP」でデビュー。2020年には「第71回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たす。2021年8月にドラマ「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」の主題歌「Ordinary days」を含む4曲入りの新作をリリース。
ユニコーン
1986年に広島で結成。翌1987年にアルバム「BOOM」でメジャーデビューを果たす。メンバーは奥田民生、EBI、手島いさむ、川西幸一、ABEDONの5人。全員が楽曲制作に携わりボーカルを取るフレキシブルなスタイルで、オリジナリティあふれる活動を展開する。「大迷惑」「働く男」「雪が降る町」「すばらしい日々」など数々のヒット曲を生み出すも1993年に惜しまれつつ解散。その後はそれぞれソロ活動を展開していたが、2009年に16年ぶりに再始動する。2月にシングル「WAO!」とアルバム「シャンブル」を発表し、3月より全国ツアー「蘇える勤労」を開催した。ソロ活動と並行してユニコーンとしての活動も行い、メンバーが50歳を迎えた際には「50祭」と銘打ったライブイベントを実施した。2017年10月にデビュー30周年を迎え、12月にリマスタリングボックス「UC30 若返る勤労」をリリース。同月より全国ツアー「UC30 若返る勤労」を開催した。2019年は再始動10周年、現メンバーとなって初のアルバム「服部」リリースから30周年、川西の生誕60周年を迎えることを受けて“ユニコーン100周年”と銘打って活動。3月に「UC100V」、10月に「UC100W」とアルバムを2作発表し、2020年には初の展覧会「ユニコーン100周年展~百が如く~」を東京・表参道ヒルズ内スペース オーにて開催した。2021年8月に2年ぶりとなるアルバム「ツイス島&シャウ島」をリリース。同月末より全国ツアーを開催する。