出された弁当はちゃんと食べてますよ
──シングルにはそのほか、上坂さんの冠番組「上坂すみれのヤバい○○」(2017年4~6月放送。参照:「上坂すみれのヤバい○○」スポット公開、水瀬いのり&水樹奈々がゲスト出演)のテーマソング「ヤバい○○」と、内田真礼さんとコラボした「最先端△ガール」が収録されています。「ヤバい○○」はザ・プーチンズのプロデュースで、ディスコとはまた違いますが、これも懐かしい……。
駄目ジュリアナですね(笑)。ザ・プーチンズさんはアルバムを聴いてもライブを観ても、すごく落ち着くと言うか、「私、本当はこのグループの一員なんじゃないか」と思うぐらいしっくりくるんです。
──番組のテーマソングとして作られた曲で、タイトルもそのままですが、なんと説明したらいいんでしょう。
なんなんでしょうね。「裸のランチ」(ウィリアム・バロウズが1959年に発表した小説)並の自動書記というか、バロウズもびっくりの内容で。
──全体の言葉の意味はともかくとして「敏感 敏敏感 君敏感 バカつか バカ敏感」などのリズムとしての小気味よさは見事ですね。そのほか……この曲について何かを説明するのは難しいかもしれませんけど。
そうですね。何も言うことはないです(笑)。でも、私は出された弁当はちゃんと食べてますよ。
──歌詞を額面通りに受け取ったらただの感じ悪い人ですからね(笑)。
プロデューサーの脛を蹴ったりしたこともないので安心してください、とは言っておきたいです。
孟子と荀子みたいな
──そしてもう1つのカップリング曲「最先端△ガール」は内田真礼さんとコラボした曲で、一方の内田さんが6月21日に発表したシングル「+INTERSECT+」には上坂さんとコラボした「魔女になりたい姫と姫になりたい魔女のラプソディー feat.上坂すみれ」が収録されました。このコラボはどういう流れで?
前々から「一緒に何かやりたい」みたいな話はあって、今回ようやく叶いました。声優として何度も共演はあったものの、本人名義でご一緒したことはなかったので。
──内田さんは「上坂すみれのヤバい○○」にも2週連続でゲスト出演されていました。野球好きでアクティブな内田さんと、野球がまったくわからず内向的な上坂さんは一見正反対のようですけど、仲はいいんですね。番組では一時期話題になった“水素水”問題も軽くいじってましたけど(笑)。
本当に仲がいいんですよ。誤解しないでいただきたいです(笑)。真礼さんの思考回路はよくわからないんですけど、わからないなりにどこかシンパシーを感じる仲と言うか。真礼さんはすごくピュアで、私は邪悪なので……ピュア同士、邪悪同士だとむしろうまくいかないのかもしれないですね。性善説の孟子と性悪説の荀子みたいな。
──お互い欠けてるピースを埋め合うような。
真礼さんには邪悪に染まってほしくないですけどね(笑)。「最先端△ガール」は私の願望で、掛け合いの歌が歌いたかったんです。歌い分けもすごくシンプルで、アニメのオープニング曲みたいなイメージで作ってもらいました。歌詞はお任せだったので、これはヒゲドライバーさんの采配ですけど、お互いに最先端を極めようという……切磋琢磨の歌です。
アーティストではなく、居心地のいい“空間”を作る人
──上坂さんは音楽活動をすること自体については消極的ではないですよね。楽曲制作もライブも完全に辞めてしまうことはないし。音楽を続けていく中で、意識として変わってきた部分はありますか?
変わってきたと言うよりも、ぼんやりとしていた「何が楽しいのか」「何がしんどいのか」みたいな部分が、ちゃんと「これはこうだから楽しい」とわかってきたというか。“アーティスト”と言われたら「えーっ」と思うんですけど、その「えーっ」の理由が今まではぼんやりとしていて。でもそれは“アーティスト”と言うよりも「この店に来るとこんな私でも居心地がいい」みたいな、アトレから逃げてきた人がヴィレヴァンに逃げ込むみたいな、あの“空間”を作る人だと考えたら、そんなに違和感がなくなってきました。
──なるほど。
歌が好きでも、表現が豊かなわけでも、踊りがうまいわけでもないんですけど、同じ闇属性の人たちと集まる場を作るのが好きなんだなって。だからライブは好きなんですよね。曲を作ったりレコーディングをしたりするのは、それに向けての……コミケの申し込みみたいなもので。「申し込みに受かったらライブをやろう」みたいな。
──「こういう作品を発表する催しを開いてもいいですか?」と。
はい。私はライブを到着点に音楽活動をやってるんだなって。
──自分および同じ嗜好を持つ同志にとってより心地いいライブの空間を作るための、1つひとつの要素を構築するために曲を作っているみたいな。
そうですね。店に並べるものを作っているんだなって思います。
- 上坂すみれ「踊れ!きゅーきょく哲学」
- 2017年7月12日発売 / KING RECORDS
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期間限定盤 [CD+DVD]
1944円 / KICM-91767 -
通常盤 [CD]
1404円 / KICM-1767
- CD収録曲
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- 踊れ!きゅーきょく哲学
[作詞:上坂すみれ、月蝕會議 / 作・編曲:月蝕會議] - ヤバい○○
[作詞・作曲:街角マチオ、SONE太郎(ザ・プーチンズ)/ 編曲:谷地村啓] - 最先端△ガール feat. 内田真礼
[作詞・作曲:ヒゲドライバー / 編曲:橘亮祐] - 踊れ!きゅーきょく哲学(off vocal ver.)
- ヤバい○○(off vocal ver.)
- 最先端△ガール feat. 内田真礼(off vocal ver.)
- 踊れ!きゅーきょく哲学
- 期間限定盤DVD収録内容
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- 踊れ!きゅーきょく哲学(MUSIC VIDEO)
- 上坂すみれ
「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~&超中野大陸の逆襲 群星の巻」 - 2017年7月12日発売 / KING RECORDS
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[Blu-ray2枚組]
9612円 / KIXM-283~4
- DISC 1
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2016年2月11日(木・祝)「超中野大陸の逆襲 群星の巻」(中野サンプラザ)
- 予感02(OPENING)
- 来たれ!暁の同志
- 冥界通信~慕情編~
~MC①~
- パララックス・ビュー
- すみれコード
- Inner Urge
~MC②~
- 繋がれ人、酔い痴れ人。
- 全円スペクトル
- テトリアシトリ(PARKGOLF REMIX)
~転換映像①~
- 革命的ブロードウェイ主義者同盟(INST piano solo ver.)
- 20世紀の逆襲 第一章~紅蓮の道~
- 20世紀の逆襲 第二章~蠱惑の牙~
- 20世紀の逆襲 第三章~絶境の蝶~
- ツワモノドモガ ユメノアト
~転換映像②~
- 罪と罰 -Sweet Inferno-
- 我旗の元へと集いたまえ
~MC③~
- 閻魔大王に訊いてごらん
- 七つの海よりキミの海
~Happy ypa!(転換映像)~
~ENCORE~- 我らと我らの道を
~MC④~
- げんし、女子は、たいようだった。
~MC⑤~
- 予感~革命的ブロードウェイ主義者同盟
~ENDING~
- DISC 2
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2016年12月23日(金・祝)「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~」(両国国技館)
- 予感2.5(OPENING)
- パララックス・ビュー
- Inner Urge
~MC①~
- キャラメル桃ジャム120%
- げんし、女子は、たいようだった。
- すみれコード
~MC②~
- 恋する図形(cubic futurismo)
- テトリアシトリ
- 繋がれ人、酔い痴れ人。
- SUMIRE #propaganda
~かぐや姫(転換映像)~
- 閻魔大王に訊いてごらん
- 冥界通信~慕情編~
- FLYERS
- 罪と罰-Sweet Inferno-
~予感02(DANCE ver.)&土俵入り~
- サイケデリック純情(BAND INST ver.)
- サイケデリック巡業
~MC③~
- 我旗の元へと集いたまえ
- 来たれ!暁の同志
~MC④~
- 文豪でGO!
- ♡をつければかわいかろう
- 革命的ブロードウェイ主義者同盟
~ENCORE~
- ココロ*パレット
~MC⑤~
- 七つの海よりキミの海
~ENDING~
イベント情報
- 上坂すみれ8thシングル発売記念トーク&ミニライブ
「密室!哲学300人組手」inタワーレコード渋谷 -
2017年7月16日(日)東京都 タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
OPEN 13:00 / START 14:00
内容:トーク / ミニライブ
- 上坂すみれ8thシングル発売記念ポスターお渡し会
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- 2017年8月19日(土)大阪府 animate O.N.SQUARE HALL
OPEN 11:30 / START 12:00 - 2017年8月19日(土)大阪府 ゲーマーズなんば店 イベントスペース
OPEN 14:00 / START 14:30 - 2017年8月19日(土)愛知県 アニメイト名古屋 第三太閤ビル
OPEN 17:30 / START 18:00 - 2017年8月20日(日)東京都 AKIHABARAゲーマーズ本店 6Fイベントスペース
OPEN 12:30 / START 13:00 - 2017年8月20日(日)東京都 アニメイト池袋本店 イベントスペース
OPEN 15:00 / START 15:30
- 2017年8月19日(土)大阪府 animate O.N.SQUARE HALL
- 上坂すみれ(ウエサカスミレ)
- ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した1991年生まれの声優、アーティスト。小学生時代よりジュニアモデルとして活動し、2012年テレビアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」の小鳥遊空役で本格的に声優デビューを果たす。以来、注目作に出演する一方でメディアやイベントなどを通じて、無類のロリータファッションマニア、ソ連・ロシアマニア、ミリタリーマニア、音楽マニアであることがファンの知るところに。そして2013年4月、その趣味の世界をダイレクトに反映したシングル「七つの海よりキミの海」でアーティストデビュー。その後も桃井はるこ作詞作曲の「げんし、女子は、たいようだった。」や、大槻ケンヂ作詞、NARASAKI作曲の「パララックス・ビュー」など話題作を立て続けにリリースし、2014年1月には1stアルバム「革命的ブロードウェイ主義者同盟」、2016年1月には2ndアルバム「20世紀の逆襲」を発表した。2016年2月には東京・中野サンプラザホールで初のバンド編成による2DAYSライブ「超中野大陸の逆襲」、12月には初のアリーナ会場となる東京・両国国技館でワンマンライブ「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業」を行った。2017年7月には通算8枚目となるシングル「踊れ!きゅーきょく哲学」をリリース。