音楽ナタリー PowerPush - 植田真梨恵
苦節8年、ついにつかんだメジャーデビュー
面倒くさい女の子の歌を歌いたい
──もう1曲のカップリング「アリス」は植田さんが、17、8歳のときに作ったものだそうですね。
マネージャーさんがここ7年くらい一緒なんですけど、ずっと「この曲はいい」って言ってくださっていて。せっかくのメジャー1stシングルなので、これまでずっとそばで付いていてくれた人がいいって言っているものを入れようかなって。
──恩返しじゃないけど(笑)。
はい(笑)。ほかにも当時書いていて発表していない曲もあるんですけど、特に女の子に向けて歌いたいシングルのカップリングとしてはこの曲が合うかなと思いまして。
──植田さんは基本的には女の子に向けて歌っていきたい思いが強いですか?
昔はあまり意識していなかったけど、強くなりましたね。やっぱりモヤモヤしたときに聴くとか言われるし、私もウジャウジャしてるときの女の子の気持ちとか書きたいし……。私、面倒くさい女子が好きなんですよ(笑)。
──へえ(笑)。
なんかそういう女子っているじゃないですか。何回話しても結局面倒くさいことになるというか、完全にクセになってるような。私も含めてなんですけど、自分の母親とか見ていてもそう思うし(笑)。なんか女子のそういうところを見ていると、歌にしたいと思うんですよね。
──確かに「不思議の国のアリス」のアリスってそうですよね。好奇心で知らない世界に進んでみるけど後悔して、また進んでは後悔しての繰り返しで。
そうそう。クセですよね、あの子の(笑)。でもそれが魅力だったりもするじゃないですか。だから女の子の歌を歌いたいんですよね。
──では最後に、長いインディーズを経てついにメジャーデビューが決まった今の心境を改めて教えてください。メジャーデビューした植田真梨恵として、聴く人にどういったものを届けていきたいですか?
先ほどもお話したんですけど、私はインディーズの活動が長くなっていった中で、あきらめかけていたところがあって、本来描いていた夢の形とはだいぶ違うところにいることに気付けなかったんですね。
──本来はどんな夢を描いていたんですか?
5、6歳の頃に私が見ていたテレビの中で歌うような歌手になることですね。歌番組に出て歌ってて、家族が集まる部屋にあるテレビからそれが流れてきて、みんなが晩ごはんを食べながらそれを観てる。そういう夢があったのに、「こういう形もあり」と自分をごまかしていたんです。でもメジャーデビューが決まってそのことに気付けたので、これからは「もうこれじゃないとダメ!」という強い決意を持ちながらやるべきだと思っていて。そういう私の姿を見て元気になってくれる人がいたり、私の曲を聴いてがんばろうと思ってくれる人がいたらいいなと思っています。そのためには力があって、嘘がなくて、いい歌を歌うっていうことを死ぬまで人生かけてやっていきます。
- 「彼に守ってほしい10のこと」PV
- メジャーデビューシングル「彼に守ってほしい10のこと」/ 2014年8月6日発売 / GIZA studio
- [CD] 1296円 / GZCA-4140
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収録曲
- 彼に守ってほしい10のこと
- ダラダラ - demo -
- アリス
- 彼に守ってほしい10のこと - off vo. -
- 植田真梨恵LIVE TOUR 2014 UTAUTAU vol.1
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- 2014年9月7日(日)大阪府 Shangri-La
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2014年9月23日(火・祝)東京都 原宿アストロホール
OPEN 17:00 / START 17:30
- 2014年9月7日(日)大阪府 Shangri-La
植田真梨恵(ウエダマリエ)
1990年生まれ、福岡県出身のシンガーソングライター。中学卒業を機に単身大阪へ移住し音楽活動をスタートさせる。2008年に1stミニアルバム「退屈なコッペリア」をリリースし、以降コンスタントに作品を発表しながらライブ活動を続ける。2012年に初のフルアルバム「センチメンタルなリズム」をリリースし、東京と大阪でワンマンライブを開催。2014年1月には東阪のCLUB QUATTROにてワンマンライブを実施した。2014年8月6日にシングル「彼に守ってほしい10のこと」でメジャーデビュー。