音楽ナタリー PowerPush - TRIAD ROCKS -Columbia vs Triad-
緊急開催!出演者による集客会議
1990年代にTHE YELLOW MONKEYやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTなどが所属した日本コロムビア内のロックレーベル・TRIADが今年7年ぶりに復活した。それを記念して、5月19日に東京・豊洲PITにてライブイベント「TRIAD ROCKS-Columbia vs Triad-」が開催される。当日はTRIADの復活とともに18年ぶりに所属アーティストとなった吉井和哉を筆頭に、同レーベルからのメジャーデビューがアナウンスされたLACCO TOWER、さらにグッドモーニングアメリカとCzecho No Republicの4組が出演する。今回、ナタリーではイベントを盛り上げるべく吉井、グッドモーニングアメリカの金廣真悟(Vo, G)、Czecho No Republicの武井優心(Vo, B)、LACCO TOWERの松川ケイスケ(Vo)という4人のボーカリスト座談会を実施。TRIADおよび日本コロムビアの魅力が語られただけではなく、後輩3人が吉井へ質問を投げかけるなどさまざまな話題に花が咲いた。
取材・文 / 三宅正一(ONBU) 撮影 / 後藤倫人
ボーカリスト4人集結
──吉井さんは3人に会うのは今日が初めてですか?
吉井和哉 えっとね、チェコノリの……。
──チェコノリ(笑)。
一同 あははは(笑)。
吉井 武井くんとはラジオ局でお会いしたことがありますね。で、金廣くんは最近頭角を現してる人だと認識してます。
金廣真悟(グッドモーニングアメリカ) いやいやいや(笑)。
吉井 いや、グドモが活躍してるってよく聞くよ。LACCO TOWERの松川くんに会うのは今日が初めてなんだけど、僕の昔からの知人と彼も知り合いらしいんだよね。でも、僕は君のことをずっとおじさんだと思っていたので、こんなにカッコいい男だとは思ってませんでした。
松川ケイスケ(LACCO TOWER) いえいえいえ!(笑)
吉井 みんなカッコいいよね。顔も小さくて。
──吉井さんはカッコいい代表じゃないですか。
吉井 いえいえ、何を言ってるんですか、もう(笑)。今日はね、緊急首脳会議だから。イベントのチケットが全然売れてないから、どうすれば売れるのかという会議です。
一同 あははは(笑)。
──でも、せっかくなのでいろんな話ができればなと思うんですけど。吉井さんは3バンドの音源を聴いたことはありますか?
吉井 ゴメンなさい、音源はまだちゃんと聴けてなくて。あ、でも、チェコノリさんにラジオ局で会ったときにいただいたシングル(「For You」)は聴かせてもらいました。Sex Pistolsのカバー(「Anarchy in the U.K.」)がよかった。ああいう僕たちにもわかる曲をやってもらえるとうれしいですね(笑)。グドモとLACCO TOWERの音もあとでちゃんと聴かせてもらいます。でもね、若いバンドの音を聴くと傷付くんだよね。カッコいいなと思って。
日本人はみんなイエモンを聴いてる(金廣)
──金廣くんと武井くんは以前から交流があるんですか?
金廣 どれくらいだろうね? 2年くらいかな。僕らのツアーにゲストで出演してもらったり、イベントで一緒になったり。
──飲みに行ったりはしてないんですか?
金廣 全然行きません。
武井優心(Czecho No Republic) 行かないね(笑)。
吉井 出た! 最近の飲みに行かないバンド!
金廣 俺は音楽関係の人とはあまり飲みに行かないんですよ。(寺岡)呼人さんくらいですね。
吉井 なんでミュージシャンと飲みに行かないの?
金廣 なんか飲みの場で音楽の話になると疲れちゃうんですよね。だから違うジャンルの人と飲んだほうが面白くて。
吉井 しっかりしてるね!
金廣 いえいえいえ(笑)。
──吉井さんはミュージシャンとよく飲みに行くんですか?
吉井 最近ですよ。やっぱり昔はね、それなりにみんなバチバチしてたから。打ち上げでは飲むけど、あんまり心を開いて音楽の話をしたりはしなかったよね。
──武井くんと松川くんは初対面ですか?
松川 初対面です。
武井 よろしくお願いします(笑)。
吉井 みんな若く見えるけど30代なんだよね。
──吉井さんはご自身の30代のときを思い出してどういう時期だったと思いますか?
吉井 30歳が1つの頂点だったかな。THE YELLOW MONKEYが一番売れていたのもその頃だと思うし。肉体的にも精神的にも怖いものなし、みたいな。
──ギラギラしてた。
吉井 ギラギラしてることしかセールスポイントがなかったから(笑)。
──そんなことないでしょ(笑)。3人はTHE YELLOW MONKEYや吉井さんのソロ作品は通ってきましたか?
金廣 イエモンはずっと聴いてました。日本人はみんな聴いてると思いますよ。
吉井 そんなことないだろ(笑)。チェコノリくんは聴いてないと思うよ。
武井 いや、めちゃくちゃ聴いてましたよ! 「CALL ME」も買いましたし。
吉井 あら! すごい。ホント?
武井 カラオケでも歌います。
吉井 うれしいですね。ラッコくんは通ってないでしょ?
松川 いやいや、僕なんて初めて付き合った彼女の前で歌ったのが「追憶のマーメイド」ですよ。
吉井 あら! ありがたいですね。
武井 僕は「LOVE LOVE SHOW」をキャバクラで歌ったことがあります。
吉井 やめなさい(笑)。
- 日時
- 2015年5月19日(火)東京都 豊洲PIT
- 出演者
- 吉井和哉 / グッドモーニングアメリカ / Czecho No Republic / LACCO TOWER
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吉井和哉(ヨシイカズヤ)
1966年生まれ。THE YELLOW MONKEYのボーカリストとして1992年にメジャーデビュー。以後、2004年の解散まで数々のヒットを生み出す。2003年10月にはYOSHII LOVINSON名義でシングル「TALI」をリリースし、事実上のソロデビューを果たす。2006年には現在の吉井和哉名義にし、ソロとして3枚目のアルバム「39108」を発表。以降も精力的にリリースやライブを重ねている。グラマラスなサウンドと歌声は多くのリスナーを魅了しており、他アーティストからの評価も高い。2013年1月にソロ名義では初のベストアルバム「18」をリリースした。2014年11月、自身に影響を与えた日本の昭和歌謡曲やポップスの数々をカバーしたアルバム「ヨシー・ファンクJr.~此レガ原点!!~」を発表。その後THE YELLOW MONKEY時代に在籍していた日本コロムビア内レーベル・TRIADへ移籍し、2015年1月にシングル「クリア」、3月に7thアルバム「STARLIGHT」をリリースした。5月にはカップリングベスト「SUPERNOVACATION」を発売する。また同月より全21公演におよぶツアーをスタートさせた。
グッドモーニングアメリカ
金廣真悟(Vo, G)、渡邊幸一(G, Cho)、たなしん(B, Cho)、ペギ(Dr, Cho)からなる4人組バンド。2001年に前身バンドfor better, for worseを結成し、2007年より現在のバンド名に変更。for better, for worse時代は英語詞だったが、バンド名変更を機に日本語詞へと切り替え、サウンドもよりポップさを増す方向へ転換した。2008年より現在の編成で活動を開始し、自主企画の開催やリリースを積極的に行う。2012年冬には初のワンマンツアーを成功に収め、2013年5月に1stフルアルバム「未来へのスパイラル」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2014年5月にはテレビアニメ「ドラゴンボール改」のエンディングテーマに採用された「拝啓、ツラツストラ」をシングルとしてリリースした。同年10月に2ndフルアルバム「inトーキョーシティ」を発表し、12月から翌年3月にかけてレコ発ツアーを実施。6月にはニューシングル「コピペ」およびライブDVD「『inトーキョーシティツアー2014-2015』ファイナル@Zepp Tokyo 2015.03.22」をリリース。11月27日には初の日本武道館ワンマンが控えている。
Czecho No Republic(チェコノーリパブリック)
武井優心(Vo, B)と山崎正太郎(Dr, Cho)を中心に2010年3月結成。メンバーチェンジを経て、現在は武井、山崎、八木類(G, Syn, Cho)、タカハシマイ(Cho, Syn, Per)、砂川一黄(G, Cho)の5人で活動している。2010年11月に初のCD作品「erectionary」をタワーレコード限定でリリース。同作が高い評価を受ける中、2011年10月に初のフルアルバム「Maminka」を発表した。2013年10月に2ndフルアルバム「NEVERLAND」で日本コロムビアよりメジャーデビューし、2014年7月にはセルフプロデュースのアルバム「MANTLE」をリリース。10~12月にはフジテレビ系アニメ「ドラゴンボール改」のエンディングテーマとして「Oh Yeah!!!!!!!」が全国でオンエアされた。2015年2月、グリコ「ポッキーチョコレート」のスペースシャワーTVバージョンCMソングに提供した「For You」をシングルとしてリリース。7月には東京・日比谷野外大音楽堂でワンマンライブ「帰ってきたドリームシャワー 夏だ! 野音だ! Czecho No Republicだ! 初の日比谷野音ワンマン」を開催する。
LACCO TOWER(ラッコタワー)
2002年の結成以来、都内、群馬を拠点に活動するロックバンド。自ら“狂想演奏家”を名乗り、結成当初より楽曲タイトルはすべて「日本語ひとつの言葉」にこだわり続けている。ロック、パンク、ポップス、歌謡曲など特定のジャンルにカテゴライズされない、ソウルフルかつエモーショナルなサウンドが魅力。その叙情的な世界観とは裏腹に、攻撃的なライブパフォーマンスも人気を集めている。現在のメンバーは松川ケイスケ(Vo)、塩崎啓示(B)、重田雅俊(Dr)、真一ジェット(Key)、細川大介(G)の5名。2013年にメンバーで「株式会社アイロックス」を設立し、自身主催フェス「I ROCKS」を2014、2015年に地元・群馬音楽センターにて開催した。インディーズにてアルバム4枚を発表し、2015年6月にフルアルバム「非幸福論」でTRIADよりメジャーデビュー。