良メロを奏でるThinking Dogs

──3曲目の「ごめんね、キャサリン」は「もしもあなたが…」同様にミディアムテンポですが、メロディはとてもストレートで優しくて。それにイントロのギターの音からは1990年代のJ-POPの趣も感じられます。

TSUBASA　懐かしい感じがありますよね（笑）。この曲は演奏してるみんながメロディを大切にしてくれてるんで、僕も演奏にスッと乗っかって歌うことができました。「お前はボーカルだからやりたいようにやってくれ」って背中を押されてるような感じで。

大輝　背中を押してあげました（笑）。この曲はメロディも歌詞もいいので、楽器が邪魔しちゃいけないなってことを一番に考えて演奏しました。シンプルに必要最低限のフレーズでまとめて歌を引き立たせることを一番に考えて。

わちゅ～　シングルの3曲の中では一番この曲がトゲのないサウンドで聴きやすいので、幅広い年齢層の方に聴いていただけるんじゃないかと思います。あと、僕は自分で作曲もするんですけど、作曲する人間の視点で言えばこの曲はすごく聴き応えがあって。転調が多くて、サビからAメロにいくときやまたサビに戻るとき、ギターソロにいくときもすべて展開が変わる。転調のつなぎ方、違和感なく聴かせるための各パートへの入り方がすごく凝った作りになってます。個人的にはこの曲が一押しですね。

──このシングルの3曲と前作。世に出たThinking Dogsの全6曲はすべて提供曲です。今後の作品では自分たちが作った曲も出せそうですか？

大輝　挑戦はしていきたいです。

わちゅ～　普段から僕とTSUBASAで曲を作ってデモを録ってるんです。それが出せるかどうかはプロデューサーのサイモン利根川さんのOK次第なので、今後ずっと挑戦していきたいところではあります。

──自分たちで作ったオリジナル曲を持ち曲にするための努力が必要だというThinking Dogs……。

Jun　不思議な存在ですよね（笑）。自分たちの曲を出すための挑戦っていう。

──ファンがいつか「メンバーのオリジナル曲だ！」って喜べるときがくるといいですね。

わちゅ～　そうですね。でも今まで提供していただいた曲も全部すごくいい曲で、曲を作ってる身としてはやっぱりプロの方ってすごいなと思います。「こんなメロディどうやって出てくるんだろう？」とか勉強になることだらけで。今回の曲も「間違いない」って思えるので、いつか自分たちの曲でもそう思えるものを出せるよう努力します。

チャレンジをやめない

──では最後に、これからの自分たちのイメージについて、お一方ずつ聞かせてください。

Jun　単独のライブを増やして自分たちの音を届けていきたいですね。曲も増えてきたので、来年はアルバムに向けて動き出せればいいなって思ってます。

わちゅ～　僕は2つありまして。1つ目は47都道府県すべて回っていろんな人に自分たちを知ってもらうこと。2つ目はオリコンランキングで1位を獲ることです。僕が一番叶えたい夢なので、そこにたどり着けるようにがんばります。

大輝　今やっとバンドの活動ペースにみんな慣れてきつつあって、ちょっとずつですけどそれぞれ心に余裕は出てきてると思うんです。自分たちのライブのスタンスもなんとなくつかめてきた中で、もっとThinking Dogsらしさというか、僕たちのオリジナルっていうものを突き詰めていきたいなって思ってます。

TSUBASA　やっぱり応援してくださる方がホントに増えてきたので、そういった方々の気持ちに応えるという意味でも、大舞台でのライブは常に目指して行きたいなと。

──大舞台？

TSUBASA　東京・日本武道館ですね。あそこへ立ちたいって気持ちをずっと持ち続けていきたいです。僕らはデビューしてからいろんなことに挑戦してきましたけど、そこで作り上げたものに固執せずに、どんどん新しいことにチャレンジしていくことをやめないで突き進んでいきます！