歌詞が一発で届いて、お客さんとコミュニケーションできる

──楽曲のベーシックを作る作業において、flumpoolとの違いを意識するところもありましたか？

SAKAI　どうなんだろうな。あんまりこうしようみたいなことは考えてなかったかもしれないですね。とにかく楽しく作れたというか。

YAMAMURA　ただ、KAMEDAさんが僕の声が持っている色気のある部分を生かしたメロディにはしようねっていうことを言ってくださったんですよ。

KAMEDA　ああ、それは言いましたね。

YAMAMURA　だからいつもよりは声を意識して曲を書いてくれたのかなって思うんですけど……そんなことないか？

SAKAI　……あははは（笑）。なんか僕の中の感覚では、flumpoolの山村隆太ではなく、他人に書いてるような感じだったんですよ。それが面白かったんですよね。いろんなことができるなっていうことを感じられましたし。

YAMAMURA　…………。

SAKAI　違うんかーい！

YAMAMURA　いやいや、1人だけあんま何も考えてないんだなと思って（笑）。

SAKAI　そんなことないよ！

YAMAMURA　僕なんかはいろいろ考えてましたけどね、新しいことをしようとか。

SAKAI　いや新しいものっていうのは俺も考えたよ！ それがYAMAMURAを意識するどうこうじゃないっていうだけで……。

──YAMAMURAさん、作詞に関してはどうでしたか？

YAMAMURA　今回は口語体というか、会話してるような歌詞にしたんですよ。そういうのは今までのflumpoolにはなかったので。ライブをする上で、ちゃんと人と向き合ってる感を出したかったんですよね。歌詞が一発で届いて、ちゃんとお客さんとコミュニケーションできるように。

KAMEDA　そうそう。ライブっていうのもひとつのキーワードではあって。僕がバンドのプロデュースをするときは絶対にライブで再現できるものをやろうって考えるんですけど、このユニットに関してはその再現性みたいなものは一旦取っ払って制作を始めたんですよ。ライブではまた違うアプローチでっていう考え方で。

YAMAMURA　だから音源のサウンド的にはかなりキワキワなことをやってるんです。とはいえライブはやるから、そこでしっかり伝わる歌詞にしようっていうことですね。

タートル推しのメンバーが勢ぞろい

──今回のデビューにあたってはSUGIMOTOさんとTAMADAさんが加わった5人編成となっていますが、THE TURTLES JAPANとしてはこれが固定メンバーということではないんですよね？

KAMEDA　そうですね。いろんな人たちを巻き込んでいこうかなと思っているんですよ。なので、僕ら3人以外は流動的になっていきます。今回の人選は僕主導で決めさせてもらったんですけど。

──その人選の理由を教えていただけますか。

KAMEDA　まずキーボードを入れることを決めたときに、YAMAMURAとSAKAIの近いところにいる人がいいなと思ったんですよ。なのでSUGIMOTOに声をかけました。

SAKAI　同じレーベルっていうこともあり、かなり仲良くさせてもらっているので。

YAMAMURA　同じ感覚を持ってますしね。

KAMEDA　僕もプロデューサーとしてWEAVERには関わっているので、そこで築いた信頼関係もありますから。あとはライブを視野に入れていたので、歌を歌える人っていうのも大きな理由ではありましたね。ライブでの再現性を取っ払って楽曲を作ってるわりには、ちゃんとライブのことも考えてるんですよ、しっかり（笑）。

──あははは（笑）。TAMADAさんに関しては？

KAMEDA　今の若手のドラマーの中で、僕は豊夢くんのことを一番信頼してるんですね。なので、そういうトップドラマーをこのユニットの中に混ぜるとどんなことが起きるんだろうっていう興味と期待が大きな理由でした。ライブではできないようなサウンドであっても、豊夢くんであればいとも簡単に叩きこなしてくれるだろうなと。実際、「It's Alright!」のレコーディングでも豊夢くんが叩いてくれてます。THE TURTLES JAPANのスターティングメンバーは亀推し、タートル推しのメンバーがそろいましたね（笑）。

YAMAMURA　TAMADAさんのレコーディングはすごかったですね。思わずムービー撮っちゃいましたもん。これは残しておかなきゃと思って（笑）。

SAKAI　わかるなー。衝撃だったもんな。