音楽ナタリー PowerPush - THE TURTLES JAPAN

既成概念を壊す超強力ユニット

flumpoolの山村隆太(YAMAMURA)と阪井一生(SAKAI)がプロデューサー・亀田誠治(KAMEDA)に声をかけて結成した新ユニット「THE TURTLES JAPAN」。WEAVERの杉本雄治(SUGIMOTO)、玉田豊夢(TAMADA)を含むメンバーが全身白づくめになったアーティスト写真が解禁された途端、その存在に大きな注目が集まったのは記憶に新しい。

そんな彼らが1stシングルとなる「It's Alright!」を11月19日にリリース。それを記念し、ナタリーではベーシックメンバーとなるKAMEDA、YAMAMURA、SAKAIの3人にインタビューを実施した。ユニットが生まれるに至った経緯とその意味、そして彼らが目指す音楽性についてたっぷりと話を聞いていく。

取材・文 / もりひでゆき

THE TURTLES JAPAN

一瞬で相思相愛になれた

──先行公開されたアーティスト写真がかなりの衝撃で(参照:THE TURTLES JAPAN音源&鮮烈アー写解禁)。ナタリーでも大きな反響がありました。

KAMEDA(B) 衝撃を与えたんですね、あれが(笑)。でも僕らとしては、あの白づくめの姿にいとも簡単になれたんですよ。

YAMAMURA(Vo) そうですね。あの白の世界観っていうのは、THE TURTLES JAPANのコンセプトイメージをそのままビジュアライズしたものだったから、全然違和感はなかったというか。

SAKAI(G) なんか面白いことしよう、みたいな感じで始まったユニットですからね。せっかくだったらビジュアルもインパクトがあることをしようと。今回はたまたまこういうビジュアルになりましたけど、今後もいろいろ面白いことを企んでいきたいんで、あくまで序章にすぎないですね、これは(笑)。

──では、そのコンセプトや方向性なども含め、ユニットの成り立ちを伺っていければと思います。そもそも、なぜこのメンツが集まることになったのでしょうか?

KAMEDA そもそもは去年の10月、ポール(・マッカートニー)が来日するときにJ-WAVEで僕がやってる「FM KAMEDA」っていう番組にこの2人を呼んだことが始まり。そこではflumpoolの一生くんがアコギを弾いて隆太くんが歌って、僕がベースを弾いて、The Beatlesの「All My Loving」のカバーをやったんですけど、そのときにね「これはなんなんだろう」っていうワクワク感を感じることができたんですよ。

YAMAMURA うんうん。

KAMEDA 一緒に音を奏でたのはそれが最初だったんだけど、一瞬で相思相愛になれたような気持ちに僕はなれて。

THE TURTLES JAPAN「It's Alright!」PVのワンシーン

YAMAMURA 僕らもそういう感覚でした。3人ともThe Beatlesが好きという部分で根っこが一緒なので、そのセッションをきっかけに、何か素敵なものが育っていくんじゃないかっていう期待感を肌で感じることができたというか。

KAMEDA だから、そのセッションが終わった瞬間、「またみんなで一緒に何かやろうよ!」みたいなことを言ったんですよね、僕は。

YAMAMURA そうでしたね、うん。ただ、KAMEDAさんはすげえいい人だから、僕らとしては、そんなのもちろんまた一緒にやりたいに決まってますけど、本当にやれるとは思ってなかったんですよ。

SAKAI 誰にでも同じこと言ってるんちゃうかなって(笑)。

KAMEDA あはははは(笑)。

YAMAMURA だからそのあと、僕らから今回のプロジェクトに関して声をかけさせてもらうときは本当にもうダメもとな感じだったんです。でも快くOKをいただけたんでビックリしましたね。あ、社交辞令じゃなかったんだって。

いい意味でぶっ壊してくれる

──YAMAMURAさんとSAKAIさんが新しいユニットを結成しようと思ったのはどうしてだったんですか?

YAMAMURA flumpoolが5周年を迎え、ツアーも無事に終わったことで次の動きを考えるようになったんですけど、今までのまま進んでいくと同じようなことの繰り返しになるんじゃないかなと思ったんです。これまでもflumpoolとしていろいろな音楽性にチャレンジはしてきたけど、どうしてもflumpoolという概念を外せない部分はありますからね。なので、その枠を1回取り払ったことをやってみたいなと。そのときにパッと浮かんだのがKAMEDAさんの存在だったんですよね。

KAMEDA いい意味でその概念をぶっ壊せる、みたいなイメージが僕にはあったのかな?

YAMAMURA ありました。生意気かもしれないですけど、KAMEDAさんが持っているポップセンスは抜群だなといつも思って尊敬していましたからね。もし一緒に何かできれば僕らの中にある概念を壊すだけではなく、ちゃんと新しいものを確実に得られるはずだと思ったんです。自己満足ではなく、たくさんの人たちを巻き込んでいける音楽が作れるだろうなって。逆に、そういうことができるのはKAMEDAさんしかいないと思いましたし。

KAMEDA その話をもらったときは、ラジオ番組で共演したときに思ったことがほんとになった!と思って、純粋にうれしかったですね。

──そこからユニットとしてどのように動き出したのでしょう?

KAMEDA YAMAMURAとSAKAIのコンビが曲作りをしているのと並行して、けっこう何度もミーティングを重ねて。そこでいろんなことが見えてきた感じでしたね。ユニット名もその中で決まったし。

1stシングル「It's Alright!」 / 2014年11月19日発売 / A-Sketch
1stシングル「It's Alright!」
[ディスクインポーチパッケージ仕様] 1404円 / AZCS-2039
収録曲
  1. It's Alright!
  2. タイトル未定
THE TURTLES JAPAN(タートルズジャパン)

flumpoolの山村隆太(YAMAMURA)と阪井一生(SAKAI)、プロデューサーの亀田誠治(KAMEDA)を中心に結成されたユニット。YAMAMURA、SAKAI、KAMEDAというベーシックメンバーを軸に、WEAVERの杉本雄治(SUGIMOTO)、玉田豊夢(TAMADA)も名を連ねる。2014年10月10日に大阪府・大阪城ホールで行われた「uP!!!presents MBS音祭2014」で初パフォーマンスを披露。白をコンセプトとした鮮烈なビジュアルと、ポップかつスケール感のあるサウンドで話題を集める。2014年11月に1stシングル「It's Alright!」をリリースする。