ナタリー PowerPush - THE ポッシボー

まだまだ行ける! 右肩上がりな結成7年目の現状

「次は勝負の曲になるから」

──いよいよニューシングル「全力バンザーイ!My Glory!」がリリースされます。表題曲はライブを意識したアッパーチューンになっていますが、すでにライブでは何度も披露してるんですよね?

後藤 そうです。去年の12月1日のライブ(新宿BLAZEでの「THE ポッシボー単独ライブ “祝!? 満員御礼宣言~お願いしまっす!~”」)で初披露しました。

──今回はアイドル専門の新レーベル「バージョンミュージック」からの第1弾シングルということですが、皆さんはどういう曲でいきたいと思ってましたか?

岡田ロビン翔子

岡田 個人的にはカッコいい曲がやりたいとか踊れる曲がやりたいとかあるんですけど、今のポッシの流れを客観的に見るとまだまだ知名度も低いので、「全力バンザーイ!My Glory!」というこの盛り上がれる曲で今年は行きたいよねって話してたんです。もともとこの曲はシングルの表題曲になる予定じゃなかったんですよ。「次は勝負の曲になるから」って、スタッフさんとギリギリまでどれにするか迷ってたんですけど、最終的にはライブでファンの方が盛り上がるこの曲じゃないか?って。この曲が次のシングルになることをファンの皆さんに伝えるの、すごくドキドキしました。

──反響はどうでした?

諸塚 あったかかったよね。

橋本 もうライブでかなり歌ってた曲だったので、「この曲になったんです!」って発表したときは「おおー!」みたいに盛り上がりました。実は微妙な反応がくるのかなって思ってて。

岡田 そう、微妙な反応のとき用の練習をしてたんですよ。反応が微妙だったら、みんなでこうやって(拍手を)やろうって。

秋山 「自分たちで盛り上げよう!」ってね(笑)。

橋本 メンバー的に保険をかけて臨んだら、そんなの関係ないくらいにみんなが盛り上がってくれて。

諸塚 みんな「マジか!」って、キョロキョロしちゃって(笑)。

──なんでマイナスのほうしか予想してなかったんですか(笑)。

橋本 そうなんですよね(笑)。でもそれくらい不安だったんですよ。

岡田 そのあとの握手会でも、「この曲だったら俺、めっちゃ応援するわ!」みたいに言ってくれる人が多くて。

橋本 うれしかったですね。

歌詞には今の等身大なTHE ポッシボーが詰まってる

──これ、本当にライブで映える曲だと思いますし、特に最後の大サビは一緒に歌いやすいですよね。

岡田 そうですね。しかも歌割りが衝撃的で、3人しか歌えないっていう。

──ええっ!?

岡田 1番、2番、最後の大サビで。まあCDでは全員歌ってるんですけど、最近イベントだと歌う前にその歌割りをじゃんけんで決めていて。普通に歌ってもつまんないなと思って、どうしたらファンの人たちがドキドキするかスタッフさんに相談して決めました。曲が始まる寸前まで誰が歌うか決まってなくて、じゃんけんで「じゃあ1番はもろりん(諸塚)、2番はロビン、最後ははしもん(橋本)が歌います」って決めて。

──それ、すごいですね!

岡田 でも大変なのがダンスの位置で。私は曲の冒頭がセンターなので、歌う子によってダンスの位置が私だけ毎回変わるんですよ。だからイントロ中に「1番がもろりん、最後がはしもんだから……」ってことを考えてるんですけど、たまに間違えるんですよね(笑)。

──じゃあお客さんだけでなく、メンバーにとっても毎回新鮮なんじゃ?

秋山 ファンの人もドキドキだけど、こっちも毎回ドキドキですよ。

橋本 しかも同じ組み合わせになかなかならないんですよ。ドキドキするけど、本当面白いなと思いますね。

──歌詞についてはどうですか? 冒頭の「まだまだ!行こうぜ!」やサビの「理想の自分に / まだ 届かなくても / 元気出していこう! / その全て My Glory!」というフレーズなど、すごく今のTHE ポッシボーと重なる部分もある気がしますが。

岡田 はい。やっぱり特に2番の歌詞がみんなすごく共感できて、熱い歌詞になってると思います。特にあっきゃんが1年前の3月のライブで「私は辞めようと思ってました」というMCをしたので、あっきゃんが歌うとすごい泣いてるファンの人もいたりして。

──ちゃんと皆さんのことが歌詞に投影されているから、ファンの人にとっても熱い曲なのかもしれないですよね。

後藤 そうですね。2年前の夏、ライブにもっと力を入れようって決めたときから、歌詞を書いてくださっている方(本上遼)がそのままのポッシを歌詞にしてくれて。本当に今の等身大なTHE ポッシボーが詰まってるなと思います。

秋山 わかりすぎるから、歌いながら泣きそうになるよね。

岡田 なるね。

橋本 こみ上げてくる。

最近はレコーディングの楽しみ方を覚えた

──通常盤のカップリング曲「さぁ来い!ハピネス!」も歌詞にメンバーの名前が出てきて、面白い仕上がりですね。

諸塚 ライブでもめちゃめちゃ好評ですね。

──しかも後半では何度も転調を繰り返して、キーがどんどん高くなっていって。

秋山 ヤバイですよね、あれ!

後藤夕貴

後藤 私のパート、どこから声が出てるのかわからないですよね。キーが高すぎて。

──誰がどこを歌うかは、どうやって決めたんですか?

岡田 実はこれ、キーのオーディションがあったんですよ。

後藤 みんなひと通り歌って。で、いいところにみんなハマッていったんです。

岡田 そのキーが出るとか出ないとかじゃなくて、その子の声が一番よく聞こえる歌割りになっていて。ごとぅーは意外と高い音域が出るから一番キーが高いパートで、はしもんはハスキーだから一番低いパートね、とか。そういうことをディレクターさんと一緒に考えるんですよ。だから一緒に作ってる感じが強くて、本当に面白いです。

──楽しんで作ってる感じは、音だけ聴いても伝わってきますよ。聴いていて素直に楽しいし。

岡田 レコーディングも以前と比べたらやりやすくなりましたし。

秋山 前とぜんぜん違うよね。

岡田 そう。最近はレコーディングの楽しみ方を覚えたからなのかな。前よりも周りと意思疎通ができるようになって、レコーディングに対する考え方も前とは変わった気がしてます。

──そしてもう1曲、ソロ盤のカップリング曲「Blossom~だからね 絶対だよ。~」はこれまでの2曲とは異なるバラードナンバーです。

岡田 泣けるバラードです。

諸塚 でもちょっと心が温かくなれるような曲になってます。

秋山 今までのTHE ポッシボーにはなかったタイプで、すごく新鮮な感じ。これはぜひ聴いてほしいです。

後藤 最近はロック系の煽る感じの楽曲が多いから、余計新鮮に映ると思います。

ニューシングル「全力バンザーイ!My Glory!」 / 2013年4月10日発売 / Victor Entertainment
通常盤 [CD] / 1000円 / VICL-36771
タイプA / ロビン盤 [CD] / 1200円 / VICL-36772
タイプB / はしもん盤 [CD] / 1200円 / VICL-36773
タイプC / あっきゃん盤 [CD] / 1200円 / VICL-36774
タイプD / もろりん盤 [CD] / 1200円 / VICL-36775
タイプE / ごとぅー盤)」 [CD] / 1200円 / VICL-36776
通常盤収録曲
  1. 全力バンザーイ!My Glory!
  2. さぁ来い!ハピネス!
  3. 全力バンザーイ!My Glory!(instrumental)
  4. さぁ来い!ハピネス!(instrumental)
ソロ盤収録曲
  1. 全力バンザーイ!My Glory!
  2. Blossom~だからね 絶対だよ。~
  3. 全力バンザーイ!My Glory!(instrumental)
  4. Blossom~だからね 絶対だよ。~(instrumental)
  5. 全力バンザーイ!My Glory!(各ジャケットメンバーのソロバーカルバージョン)
THE ポッシボー(ざぽっしぼー)

つんく♂プロデュースによる女性アイドルグループ。現在のメンバーは秋山ゆりか、岡田ロビン翔子、後藤夕貴、橋本愛奈、諸塚香奈実の5人。2006年、ハロプロエッグのメンバーにより結成されライブやリリースを重ねていく。2007年10月にハロプロエッグを卒業し、NICE GIRL プロジェクト!に所属。2009年8月より現在の5人になり、精力的な活動を展開する。2012年8月、ビクターエンタテインメント移籍第1弾シングル「なんじゃこりゃ?!」を発表。2013年4月にはビクター内の新レーベル「バージョンミュージック」からニューシングル「全力バンザーイ!My Glory!」をリリースする。