音楽ナタリー PowerPush - the mornings
GOTH-TRADと完成させた“説明不能音楽”
やりたいことをやり続けるしかないと思う
──モーニングスとしてはこれからもちゃんと続けていくことが、バンドとしての正しい道ですかね?
ジュンヤ 今はもうラリーさんもいないから。正しいのは常に「自分たちができることはなんだろう」「自分たちの音楽ってなんだろう」って、考えることかなと思う。ずっとそこを目指して必死にやってたから、なあなあで済ませるようになったら終わり。
ポンタ 俺はこの前GOTHさんのライブ観て、めっちゃ楽しかったんですよ。バンドのライブを観るより新鮮だった。だからGOTHさんのファンが俺らのライブを観て、どう思うんだろうなって考えてて。
ジュンヤ うん、クラブのお客さんはみんな楽しそうに踊ってるけど真面目に先端の音楽聴いてて、音楽が好きな人たちが集まってるんだなって思った。ライブハウスは好きなバンドを観に来てる感覚があるけどクラブはちょっと性質が違うのかなって。
ポンタ ライブハウスは制約も多いじゃないですか、楽器使わなきゃいけないし。そのぶんGOTHさんがやってるクラブっていう場は機材が少なくても自由な音を出せますよね。
GOTH なるほどね。でもチャラいパーティもあるしさ、ただ酒を飲みに来ただけの人もたくさんいるよ。そういう中で新しい音楽を出すことで客をつかむっていうのは、クラブもライブハウスも変わらないんじゃない?
ジュンヤ でも、新しい音楽はバンド界隈よりクラブのほうが進んでるんじゃないか、みたいな気がしたんですよね。スピーカーのスペックとかもあると思うんですけど、色んな方向から立体的に音が聞こえてくる感覚があって、それって曲だけじゃなくて響き方まで気を配ってる証拠じゃないですか。体験としてすごい面白かった。
ポンタ 俺らも最近、ああいう体験を踏まえたライブをしたいと思うんです。ハコの人と相談して音を緻密に構築したりとか。その試行錯誤が今はすごい楽しいですね。
ジュンヤ 前は「ギターの音デカくしてください!」ばっかりだったのに。
ポンタ だから、お客さんから見ても「モーニングスだけ音すごくねーか?」みたいに感じてもらえたらうれしいですよね。同じハコでも他のバンドと全然違う音が出せたらかっこいいし、今はそこを目指したいって俺は思ってますね。
──では最後に、GOTHさんからモーニングスにアドバイスがあれば。
GOTH 今話していたこともそうだけど、俺はもう、やりたいことをやり続けるしかないと思うんですよ。そこをやりきった上でどう売るかが一番大事で、メジャーデビューすればすごいわけでもない。流行やスタイルに流されず、純粋に自分たちのやりたい音を追求して、それが求められる場所を見つけることが重要なんだと思う。それに、音楽を生み出す苦しさってたくさんあるけど、それは努力とは言わないんだよね。好きでやってることだから当然の苦労。だから、作った音楽や自分たちの名前をどう広げようかって部分こそ、努力するポイントなんだと思う。嫌なこともあるだろうし、キツイだろうけど、そこを曲げずにがんばってほしいですね。
一同 ありがとうございます!
収録曲
- fuji
- 最近のアメリカ人
- VSCOM
- B/S/D BLADE
- ケチャンゲリオン
- グリーンメタル
- お腹の痛い敵
- キラーサーカス
- ベースは森
- the mornings “idea pattern” release party
- 2014年11月19日(水) 東京都 下北沢SHELTER
OPEN 19:30 / START 20:00
料金:前売 2000円 / 当日 2500円(ドリンク代別)
出演:ゲスバンド / bronbaba / the mornings
- the mornings 出演ライブ情報
- 2014年11月8日(土) 京都府 GROWLY
SANMA SONIC 2014 - 2014年11月22日(土) 愛知県 SONSET STRIP
LUMP vol.2.0 ~the mornings & folk enoughダブルレコ発!!~ - 2014年11月27日(木) 東京都 新宿dues
ディスクユニオンpresents “otori × the mornings 同時レコ発” - 2014年12月12日(金) 東京都 下北沢ERA / 下北沢リンキィディンクスタジオ1st全部屋 / Bar Space ERAのうえ
みんなの戦艦presents“みんなの戦艦リンキーディンク4”
the mornings(モーニングス)
ワタナベシンペイ a.k.a. ポンタ(Vo, Syn)、キシノジュンヤ(Vo, G)、けものけいか(Vo, Dr)による3人組バンド。2003年結成。ハードコア、ニューウェーブをベースにしたサウンドをもって怒涛のライブを展開。若手バンドが集った「TOKYO NEW WAVE 2010」のほか、術ノ穴主催のコンピレーションでtofubeats、環ROYらと名前を並べるなどジャンル/シーンを越境しながら活動ペースを一層活発にし、2010年には満を持しての1stアルバム「SAVE THE MORNINGS!」を発表。2013年、アメリカテキサスで行われた「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」に参加。
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- the morningsの記事まとめ
GOTH-TRAD(ゴストラッド)
ミキシングを自在に操り、さまざまなアプローチでダンスミュージックを生み出すサウンドオリジネイター。2001年、秋本"Heavy"武士とともに REBEL FAMILIAを結成。2003年に1stアルバム「GOTH-TRAD I」を発表し、国内でソロ活動を本格的にスタート。積極的に海外ツアーを始める。2005年には2ndアルバム「The Inverted Perspective」をリリース。同年11月にはMad Raveと称した新たなダンスミュージックへのアプローチを打ち出し、3rdアルバム「Mad Raver's Dance Floor」を発表。このアルバムに収録された「Back To Chill」がロンドンのDUBSTEPシーンで話題となり、2007年にUKのSKUD BEATから「Back To Chill EP」を、DEEP MEDi MUSIKから、12インチ「Cut End / Flags」をリリースした。以降、国内外からリリースを続け、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニア等、世界中でコンスタントにツアーを重ねる中、2012年にはアルバム「New Epoch」を発表し「FUJI ROCK FESTIVAL'12」に出演。2011~2014年にかけては、欧米のビッグフェスにも出演してきた。2006年より開始した自身のベースミュージックパーティ「Back To Chill」のレーベルが、2014年始動。第1弾となるコンピレーションには、GOTH-TRADやENAはもちろん、100mado、DUBTRO、Karmaなど国内外のレーベルからリリースを重ねる精鋭による録り下ろしの10曲が収録されている。
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GOTH-TRAD Presents
V.A.「Back To Chill "MUGEN"」[CD] 2014年11月12日発売 / 2484円 / P-Vine Records / PCD-93833